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| 講習会/2013年6月号 |
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| 2013年度第1回セミナー〜ベーカリーにおけるドイツ菓子の魅力〜 | |
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パン業界で働く女性が会社の枠を超え、共に学び、情報交換や交流をする団体「クラブ・ド・サントノーレ」(宮本優子代表幹事)は、4月19日、一般社団法人日本パン技術研究所の根岸靖乃氏を講師に迎え、日本製粉東部技術センターで講習会と講演会を開催した。
今回はベーカリー向けのドイツ菓子7品の実技講習を行い、4種類のディップとレンズ豆のスープを紹介した。また実技講習の後、渡独からマイスター資格取得までの10年間の体験を、写真を交えながら紹介した。セミナー終了後には懇親会が開かれ、初参加したメンバーの紹介や情報交換のひとときを過ごした。 根岸講師の話 ドイツのベーカリーでは、パンだけでなくお菓子も扱う店が多い。クッキーやタルトをはじめとする焼き菓子、フルーツを使ったアントルメ、飴、チョコレート、アイスクリームなどいろいろな商品がある。ベーカリーの店頭にお菓子があると、華やかな印象を与える。クッキーやタルトなどは生地のまま保存できるので、時間がある時に多めに仕込んでおくと追加焼成できる。今日紹介するお菓子は、ベーカリーでも手に入りやすい材料を使っている。 |

| ツヴィーベルクーヘン | |
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イーストを使った、惣菜タイプの甘くないたまねぎのケーキ
【配合%】 フランス産小麦粉(メルベイユ)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥100 牛乳‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥45 ラード‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥25 生イースト‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5 砂糖‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2 食塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1・6 ※仕込み量は粉で2キログラム 【工程】 ミキシング‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥L1分(ラードを溶かして投入)L2分M4分〜(ミキシング前に、牛乳の25%量と生イースト、砂糖をホイッパーで混ぜ合わせ、28度Cで30分発酵させておく=写真1) 捏ね上げ温度‥‥‥‥‥‥28度C 一次発酵‥‥‥‥28度C75%30分 分割‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥650グラム(直径26センチの丸型)、1600グラム(6取り天板) 成形‥‥‥生地を3・5〜4ミリ厚にのばし、丸型と天板に合わせて、側面ができるように敷く(写真2) ホイロ‥28度C75%30分(ホイロ後▼フィリング1を敷き詰め、さらに▼フィリング2をかける=写真3) 焼成‥‥‥上火200度C下火210度C10分の後、上火180度C下火190度Cで20分(合計で丸型は30分〜、6取り天板は35〜40分) ▼フィリング1 【材料グラム(丸型1枚分)】 たまねぎ‥‥‥‥‥‥‥‥‥500 スライスベーコン‥‥‥‥‥200 サラダ油‥‥‥‥‥‥‥‥大さじ1【作り方】 ①フライパンで8ミリ幅にカットしたベーコンとたまねぎをサラダ油で炒める ▼フィリング2 【材料グラム(丸型1枚分)】 サワークリーム‥‥‥‥‥‥250 全卵‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥150 食塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5 ホワイトペッパー‥‥‥‥‥0・5 ナツメグ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥少々 キャラウェイシード‥‥‥‥‥‥少々 【作り方】 ①ボウルに全卵を割り入れ、サワークリームを加えホイッパーで混ぜる (写真4) ②(1)の中にホワイトペッパー、ナツメグ、キャラウェイシードを加え混ぜる ※他のフィリング材料としてキノコ、じゃがいも、長ネギの紹介もあった。 根岸講師のコメント ドイツで、9〜10月のワインの収穫時期に、パン屋さんやお菓子屋さんで販売される製品。フィリングのサワークリームを甘くしてフルーツを使った、デザート向けの製品もある。お店によっては、生地にイーストを使わない場合もある。ポイントは生地を型に入れてホイロを取り、焼成直前にフィリングをいれることにある。 |

| ハイデザント | |
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表面にグラニュー糖をまぶしたクッキー
【配合グラム】 フランス産小麦粉(メルベイユ)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2000 無塩バター‥‥‥‥‥‥‥1400 粉糖‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥800 全卵‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥160 バニラオイル‥‥‥‥‥‥‥‥‥4 食塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2 レモン皮‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2 バニラビーンズ‥‥‥‥‥‥‥1本 【作り方】 ①無塩バターと食塩、バニラオイル、レモン皮、バニラビーンズを混ぜ滑らかにし、篩った粉糖を加えクリーム状にする ②(1)に全卵を加え混ぜ合わせる ③(2)に篩ったフランス産小麦粉を加え混ぜ合わせる ④生地を麺台の上で折り返しながらまとめ冷蔵庫でねかせる ⑤生地を350グラムずつに分ける ⑥生地の固さを均一にするため、もみ直し、切り口が丸になるよう45センチの棒状に延ばし、表面にグラニュー糖約125グラムをまぶし付ける(写真5) ⑦(6)を冷却してから1センチ厚にカット、天板に並べ上火180度C下火180度Cで4分の後、上火170度C下火170度Cで8分焼成 ※ミキサーを使う場合は、ビーターを使用し、「L2分(全卵投入)L2分(フランス産小麦粉投入)L3分」の工程でミキシングする ※④までの工程で仕込んだ生地を、ドイツでは「ミュルベタイク」という。 |

| ヌスエッセン | |
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ハイデザントの生地(ミュルベタイク)に、ラズベリージャムとローストマッセをのせた焼き菓子
【配合】 ハイデザントと同じ 【作り方】 ①無塩バターと食塩、バニラオイル、レモン皮、バニラビーンズを混ぜ滑らかにし、篩った粉糖を加えクリーム状にする ②(1)に全卵を加え混ぜ合わせる ③(2)に篩ったフランス産小麦粉を加え混ぜ合わせる ④生地を麺台の上で折り返しながらまとめ冷蔵庫でねかせる ⑤生地1300グラムを8ミリ厚にのばし、ベーキングシートを敷いた天板に敷き、ピケをしてから、上火170度C下火170度Cで20分焼成 ⑥(5)の上にラズベリージャム225グラムを塗る(写真6) ⑦(6)の上に▼ローストマッセを流す(写真7) ⑧上火170度C下火170度Cで25〜30分焼成する ⑨(8)を7・5センチ×7・5センチの正方形にカットし、さらに対角線にカット。コーティングチョコとピスタチオで飾る ▼ローストマッセ 【配合グラム】 グラニュー糖‥‥‥‥‥‥‥450 皮付きヘーゼルナッツ‥‥‥360 卵白‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥248 食塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0・9 バニラオイル‥‥‥‥‥‥‥2・7 シナモン粉末‥‥‥‥‥‥‥1・8 【作り方】 ①皮付きヘーゼルナッツはローストし、細かくカット ②鍋に全材料を入れ、へらで絶えずかき混ぜながら70度Cまで加熱する 根岸講師のコメント ミュルベタイクはいろいろなお菓子に使えるので、時間がある時に作り置きすると良い。生地を仕込む時、バターは室温で柔らかくしておく。粉糖を使うことで、サクサクした食感になる。バターが多く生地がダレやすいため、生地温度が上がらないように冷えた状態で成形する。生地を冷凍した場合、使う前日に冷凍庫から冷蔵庫に移しておくと作業性が良い。 |

| ドナウヴェレン | |
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表面にチェリーを飾った、ドナウ川をイメージして作られた焼き菓子
【配合グラム】 フランスパン用粉(クラシック)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥550 ベーキングパウダー‥‥‥‥‥‥12 無塩バター‥‥‥‥‥‥‥‥495 全卵‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥462 グラニュー糖‥‥‥‥‥‥‥385 アーモンドプードル‥‥‥‥198 キルシュワッサー‥‥‥‥‥‥‥55 食塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1・1 ココアパウダー(ココア生地用)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥55 牛乳(ココア生地用)‥‥‥132 ベーキングパウダー(ココア生地用)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1・1 【作り方】 ①無塩バターと食塩を混ぜ合わせ、グラニュー糖を加えクリーム状にする ②(1)に全卵を徐々に加えクリーム状にし、アーモンドプードル、キルシュワッサーを混ぜ合わせる ③(2)に篩っておいたフランスパン用粉とベーキングパウダーを加え、混ぜ合わせる ④(3)の生地の5分の3(約1300グラム)を天板にのばす ⑤残りの5分の2(約900グラム)の生地と、牛乳で溶かしたココアパウダー、ベーキングパウダーを混ぜ合わせ、(4)の上に重ねてのばす(写真8) ⑥(5)の上に、チェリー約70個をのせて(写真9)、上火185度C下火185度Cで20分の後、上火175度C下火175度Cで10分焼成する ⑦焼成後コーティングチョコレート70グラムとピスタチオ30グラムで飾る 根岸講師のコメント シュガーバッター法の焼き菓子で、ドイツでは自宅の庭でサワーチェリーを育てている家庭もあり、それを使って作られることもある。天板で大きく焼き、カットして販売できるので効率が良い。天板に生地をのばすとき、ベーキングシートを敷くとやりやすい。断面をきれいにするためには、白生地の上にココア生地を重ねる作業は、生地が混ざらないように、丁寧に行う。 |
| ドイツに魅せられて
根岸講師の講演 大学時代の夏休み、ドイツで行われた外国語夏季研修に参加した。そこで食べたお菓子に感動し、菓子作りをドイツで学びたいと考えるようになった。大学卒業後1998年から現地の菓子店で実習生としてスタート。ドイツで初めて迎えたクリスマスは店のオーナー家族と一緒に祝い、ドイツの人々の暮らしを体験することができた。当初は洗い物ばかりの生活が続いたが、少しずつ仕事をやらせてもらいながら技術を学んでいった。2002年に製菓職人の資格を取得し、正式に菓子職人として働けるようになった。その後インターコンチネンタルホテルで、菓子職人として働いた。8年目になった頃、日本に帰国する前に、マイスターの資格を取りたいと考えるようになった。半年間マイスターの資格を取るための学校に通い、2007年に製菓のマイスターを取得した。続いて2008年に、製パンマイスターも取得することができた。約10年の修業を経て、2008年に帰国。ドイツを目指してから今日まで多くの貴重な体験と出会いが私を導いてくれた。人との出会いとつながりに感謝をし、それらを大切にすることが、全てにつながっていくのだと思う。
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