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| お店拝見/2003年2月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。

| 客をわくわくさせる仕掛け、オープンキッチンで調理 | |
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およそ28坪の売り場のあちこちに、来店客をわくわくさせる仕掛けが施されている。
入り口を入ると、段差がある大きな平台が鮮やかに目に飛び込んでくる。同ベーカリーのスタッフの1人が、テレビ東京の人気番組、TVチャンピオンで1位に輝いたときの作品「カカオマウンテン」(160円)や「黒米クロワッサン」(150円)などが所狭しと並べられている。 入り口の正面突き当たりは、調理パンの具材などを調理するオープンキッチンだ。カウンターひとつを挟んで、客の目の前で焼きそばを炒めたり、ロースカツを揚げたりする。 でき上がった様々な具材は、すぐにパンに挟み、トッピングする。 カウンターはそのまま調理パンの陳列台だ。その一角にあった「焼きそばコッペ」(200円)は、パンにはさんだ焼きそばにのせられたかつおぶしが、上に向かってなびいていた。 まさにできたてそのもの。調理する女性スタッフの機敏な動きが、オープンキッチンにさらに活気を与える。 製造スペースへの入り口を挟んでオープンキッチンのすぐ隣では、男性スタッフが焼き上がったデニッシュなどの仕上げ作業に余念がない。 売り場から、製造スペースの奥まで見通せるようになっている。 麺台で成形作業などを手際よくこなす製造スタッフらの動作が、来店客の目に飛び込んでくる。 「焼き上がったパンの多くは、パン職人が自ら売り場に運び、陳列します」と松島さんはいう。製造スタッフが自ら作ったパンを、まるで宝物のように大事そうに運ぶ姿は、来店客を感動させるに充分だ。 |


| 作り手の思い入れが大切。スタッフそれぞれがオーナー | |
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松島さんは、ある中堅スーパー系列の食品加工会社工場長だった。何の躊躇もなく、添加物を放りこむやり方に疑問をもっていた。「できたら食べたくない。自分の子供には絶対に食べさせられない」
1987年、神奈川県鷺沼にベーカリーを開いた。売り場8坪、製造スペース8坪の小さな店だった。「もあ小麦館」と名付けた。製パンの技術は、正枝夫人と共にある開業支援会社の研修を受けて身につけた。正枝夫人は、パン教室に通ったことがあり、多少の心得はあった。 最初は、品揃えのすべてを滞りなく製造するだけで精一杯だった。「工程表を作ってやるのですが、うまくいかないことも多かった。発酵の具合がよくなかったり、窯がいっぱいになってしまったりと、苦労の連続でした。時間の管理が大変でした」と松島さんと正枝夫人は顔を見合わせる。 貫き通したことが1つあった。「満足がいかないパンは絶対に出しませんでした」(正枝夫人) すこしたつと、「菓子パンを2回まわそうか(仕込もうか)」などと、パンの焼き上がりの回数を増やそうと考える余裕が出てきた。材料についても「よりよいものを」と吟味する余裕が出てきた。顧客が何を求めているかについて考えるのが楽しくなった。日曜日も営業することにした。売上げがどんどん増えていった。スタッフの数も増えていった。 2号店の「もあ四季彩館」を出したのは1996年。現在、松島さんと正枝夫人は、スタッフの感性をどやって引き出すかに心を砕いている。「この店のオーナーのつもりで働きなさい」と口をすっぱくして言っている。 「作り手の思い入れが薄い商品は魅力がないし、売れません。スタッフがそれぞれに思いを込めて作ったパンを、スタッフが売り場まで運び、並べ、お客様の手に渡るまで見届けなくてはなりません」と松島さんはいう。 スタッフには、街に出ていろいろな店を見ることを熱心にすすめる。様々な講演会や講習会などにも、受講料は会社が負担して、積極的に参加するように仕向けている。 |
| チョコシートとカカオニブを折り込む | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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カカオマウンテン
スタッフの1人が、テレビ東京の人気番組「テレビチャンピオン」に参加するために開発した製品で、同スタッフは、同番組で1位に輝いた。チョコシートとカカオニブを折り込む。160円。 【配合%】
【工程】
※▼ルヴァンリキッドは、どろどろの状態の種で、機械が発酵管理や攪拌などを自動的に行う。 ※大分割は1・5キロで、捏ね上げ後すぐに行う。 ※最終生地厚を7ミリと厚くしないと、折り込んだカカオニブが飛び出してしまうので要注意。 ※焼成前に卵を塗る。 ※焼成後、ホワイトチョコを糸状にかける。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 炊いた黒米を練り込んだクロワッサン | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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黒米クロワッサン
炊いた黒米を練り込んだクロワッサン。同じくテレビチャンピオンで1位になった製品。150円。 【配合%】
【工程】
※大分割は2キロで、捏ね上げ後すぐに行う。 ※成形後に白ごまをトッピングする。 ※しっかりと焼きこまないと、あとで縮んでくるので注意。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| もあ四季彩館といえば、四季彩ラウンド | |
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レトロバゲット
あらゆる年代の人たちが親しめるベーカリーを目指すもあ四季彩館は、ハード系のパンも充実している。 色彩ラウンド もあ四季彩館の看板商品。生クリームを配合して、ソフトな食感を追求した。 スライスせずに販売。顧客には、「持ち帰ってから厚めにスライスしてトーストして食べるとおいしいですよ」とすすめている。 |
| ライ麦パン普及に一役――かつおぶしがゆらぐ | |
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レーズン・ライ
ライ麦粉が40%入っているが、食べやすくよく売れているそうだ。試食も積極的に提供している。 ドライフルーツをたくさん練り込み、スライスした状態でラップして販売するのがポイントだそうだ。ライ麦パン普及に一役買っている。 焼きそばこっぺ 店内のオープンキッチンで調理した焼きそばをサンド。できたてをすぐに陳列する。焼きそばの上にのせたかつおぶしが上に向かってなびいていた。 |
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