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| お店拝見/2003年3月号 |
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| デッサン力と色彩感覚 - ブーランジェリー・トゥルヌソル | |
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ひまわりが好きで、フランス語でひまわりを意味する
「トゥルヌソル」を店名にした。 大阪の製菓学校の助教授だった遠座隆浩さんは、2000年8月、神奈川県湘南の地にベーカリーをオープン。 洋菓子に関わっていたときに身につけた様々な材料についての知識と経験を最大限に活かす。 ひまわりのように人々を元気にするベーカリーを目指す。 住所 神奈川県茅ヶ崎市汐見台4-1 電話 0467-87-6829 営業時間 午前10時〜午後6時 定休日 日曜・祝日 |

| 30までには独立したかった。ひまわりが好きだった。 | |
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「洋菓子を作るにはデッサン力や色彩のセンスが必要なんです」
ブーランジェリー・トゥルヌソルの遠座隆浩オーナーはこう話す。同ベーカリーはカスタードクリームはコクを出すために、牛乳だけではなく、生クリームも配合。チョコクリームはクーベルチュールを使用したガナッシュに近いものを使っている。 「そんじょそこらの洋菓子屋さんには負けないと思いますよ」 遠座さんは、大阪の製菓専門学校で洋菓子を学んだ。卒業後も洋菓子店で働いていた。 あるとき、学生時代にアルバイトをしていたあるベーカリーの社長が急に病気になり、「手伝ってほしい」と頼まれた。そこで1年間パン職人として働いた。その社長がカムバックしたのち、遠座さんは、かつての学び舎である大阪の製菓学校で実技の教師になった。最初は製菓担当だったが、同製菓学校の製パン教授の強い勧めで、パン担当になった。 「30までには独立すると決めていたんです」 遠座さんは、教師時代に培った人脈などを活かしてベーカリーを開くことにした。 「私は、いろいろなイメージは沸いてくるのですが、それを具体的に表現することが下手なんですよ。要するに絵が下手なんです」と遠座さんは笑う。「洋菓子作りは、手先がかなり器用じゃないとできないと思ったんです」 ひまわりが好きで、フランス語でひまわりを意味する「トゥルヌソル」を店名にした。 「ブーランジェリー・トゥルヌソル」が2000年8月、オープンした。 |

| 多くのいい材料を使いこなす。洋菓子の経験が生きる。 | |
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ハード系や食パンなど食事パンの品揃えが充実している。
店名がそのまま商品名になった「トゥルヌソル」(ワンローフ250円)は、かぼちゃのとひまわりの種が入った食パンだ。「ひまわりやかぼちゃの種は、亜鉛分が多いそうです。疲れがとれて元気が出るパンです」と遠座さんはいう。 「バゲット」(230円)や「バタール」(250円)、「パン・ド・カンパーニュ」(大300円、小150円)などには、ライ麦粉を配合。「他と一味違った製品にするためと、次の日でもおいしく食べてもらうためです」と遠座さんはいう。小麦粉は熱が加わると水分を発散するが、ライ麦粉は熱を加えると水分を吸収するのだという。 「ショコラ」(120円)は、クーベルチュールから作った自家製チョコクリームが入ったコロネ。 アンパンやあんデニッシュのあんも、北海道帯広産の小豆を炊いて作る完全自家製。デニッシュに使うフルーツ類は、「メランジェ・ド・フルーツ」という洋菓子店でよく使われるものを使用。 「これまでパン屋さんでは使う材料が限られていたため、そこで働くスタッフはいろいろな材料に触れる機会が少なかったように思います。その点、洋菓子店ではかなり多くの材料を扱いますから、材料についての知識も自然と豊富になっていきますよね」と遠座さんはいう。 「もし、働いている店で限られた材料しか使っていなかったら、本を読んで勉強すればいいと思います。頭でっかちなるというかも知れませんが、知識があるのとないのではかなり差があると思いますよ」 |

| 噛み締めるパンを作りたい。背後は海、商圏は半分
遠座さんは、子供ができて、「やわらかいパン」を作るのはいやだ、という思いを強くした。
「よく、今の子供は噛まなくなったというじゃないですか。自分の子供にはよく噛んで育ってほしいと心から思います」 遠座さんの子供は、まだ歯が生え揃っていない頃から、遠座さんの作ったライ麦パンやベーグルなどを食べていたという。「歯が完全にはえていないのに、口の中で唾液と混ぜ合わせて食べるんすよ。子供ってすごいなと思いましたね」 ブーランジェリー・トゥルヌソルは、海の近くのベーカリーだ。背後は5分ほど歩くともう海。 「ウチの場合は、半径2キロの商圏というのはありえないんです。半径2キロの半分は海ですから」 オープン前に当てにしていた、若い主婦の需要はあまりとり込めていないのが現状だという。近くにはスーパーなども多く、「食パン1斤98円」は日常茶飯事だ。 「食べ盛りの小さな子供を持った主婦の方々はどうしても安さを求めるのだと思います。ウチの食パンは一番安いものでも1斤230円ですから」と遠座さんは苦笑い。 同ベーカリーはどちらかというと、子供から手が離れて、味を求めるようになった人たちから支持されているという。高齢者の常連客も多い。 遠座さんはインターネットを利用してパンを販売しようと考えている。それには訳があった。 あるとき、ライ麦パンについて詳しく説明した、新聞の折り込み広告を打った。すると、「今までは、ライ麦パンを求めて遠くまで買いに行っていた。こんな近くにおいしいライ麦パンが売っていたとは知らなかった」などといって、同ベーカリーに足を運ぶようになった客が出てきたのだ。それまであまり売れなかった同ベーカリーのライ麦パンに、熱心な固定客がつき始めた。 「きちんと説明すれば、売れる」と遠座さんは思った。 「しかも、インターネットは商圏の制約がない。半径2キロの商圏が、普通の店の半分であることを、全国から顧客をひろうことで補える」と考えだ。 ◇ ブーランジェリー・トゥルヌソルは、JR東海道線・辻堂駅からバスで約15分。 売り場面積が約6坪、製造スペースがおよそ9坪。パンの製造は遠座さんが一手に引き受ける。販売スタッフは、遠座さんの妻を含めて3人がローテーションを組んでいる。 |
| ライ麦粉を配合。1日たってもおいしいカンパーニュなど | |
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パン・ド・カンパーニュ、バゲットなど
バゲットやバタール、パン・ド・カンパーニュなどには、ライ麦粉を配合している。遠座さんによると、ライ麦粉を配合すると、保湿性が高まり、劣化が遅くなるのだという。バゲット230円。バタール250円。パン・ド・カンパーニュの大(ナマコ形)が300円。小(ブール形)が150円。パン・ド・カンパーニュにはくるみ入りもあって、大(ナマコ形)が280円、小(ブール形)が140円。 |
| 疲れがとれて、元気が出るひまわりのようなパン | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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トゥルヌソル
店名がそのままパンになった商品。「ひまわりやかぼちゃの種は、亜鉛分が多いそうです。疲れがとれて元気が出るパンです」と遠座さん。1・5斤型とワンローフ型で焼く2種類がある。 【配合%】
【工程】
※焼成の際はダイアルを上火、下火とも2に設定する。 ※スチームは窯入れ直後に多めに注入する。 ※かぼちゃとひまわりの種はよくローストしてから配合する。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 和食にもイタリアンにも合う食事パン | ||||||||||||||||||||||||||||||||
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アロマティック
万能ネギ、バジル、オレガノが入ったハード系のパン。ひとつ230円。ハーフカット120円。和食にもイタリアンにも合う食事パンとしてPRしている。 【配合%】
【工程】
※万能ネギ、バジル、オレガノのミックスは、万能ネギ1束分を刻んだもの、乾燥バジル大さじ1杯、乾燥オレガノ小さじ1杯を混ぜ合わせたもの。 ※万能ネギなどの野菜を入れた生地はだれやすいので、しっかりと成形する。 ※スチームは、窯入れ直前、窯入れ直後、窯入れ3分後の3回注入する。 ※焼成の際はダイアルを上火が3、下火が2に設定する。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
| 材料を有効利用する商品も多い | |
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パンプディング
残った食パンを利用して作る商品。4枚切りの厚さにスライスして、ダイス状にカット。フレンチトーストの要領で作る。200円。 ブーランジェリー・トゥルヌソルでは、クロワッサンの2番生地を利用したリーフパイに似た商品「シュクレ・オ・クロワッサン」や、卵白とココナッツなどで作る「ノア・ド・ココ」など、材料を有効利用する商品が多い。 焼き菓子の棚 通りに面した棚は、焼き菓子のコーナーだ。ウィーン菓子の「バニラキュッフェル」(1袋230円)や卵白とゴマなどで作る「セザム」(1袋200円)など様々な焼き菓子が並ぶ。 |
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