3展合同展示会「HCJ2012」 - ブランスリー電子版

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レポート/2012年4月号

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3展合同展示会「HCJ2012」
イベントステージの様子。焼き上がったパンはステージ横に並べられた
 日本能率協会(山口範雄会長)は関連9団体と共催で、ホスピタリティーとフードサービスの合同専門展示会「HCJ2012」を2月21日から24日までの4日間、東京・江東区の東京ビッグサイト東展示棟で開催した。同展示会は、「第40回国際ホテル・レストランショー」「第33回フード・ケータリングショー」「第12回厨房設備機器展」の3展示会合同の形で開催された。宿泊・外食・給食などの産業に関わる企業団体が680社出展し、会期の4日間合計で8万7886人が来場した。以下は、製パン関連企業の出展内容。



焼きドーナツをハート型に焼き上げる-サンテックコーポレーション
しっとりとした食感を引き立たせるため、粗熱をとった状態で試食を提供した
 サンテックコーポレーション(電話03‐6746‐9797)は、ドーナツベーカーの新製品「ハートドーナツ」と「ミニハート」を紹介。油で揚げない焼きドーナツを、ハート型に作ることができる。
 「オーブンで焼成すると、水分が必要以上に飛んでしまうが、同製品は生地を包み込んで焼き上げるので、しっとり、ふんわりとした食感の焼きドーナツが作れる」(同社)。焼きドーナツの人気は定着してきたが、「ハート型は珍しいという声が多い。ヴァレンタインなどのイベントに利用できる」(同社)
 このほか、デニッシュ生地をツイストさせた状態で焼き上げる「チェルキー」も紹介。焼き上げた製品に、塩気を少しきかせた黄な粉をまぶし、来場者に試食を提供した。



石窯の開発技術を活かしたデッキオーブン-ツジ・キカイ
焼きたてパンコーナーでは、冷凍パン生地を使った実演
 ツジ・キカイ(電話049‐225‐5005)は、ナポリピッツァと焼きたてパンの2つのコーナーを設け、それぞれピッツァとパンの焼成実演を行った。
 電気式ナポリピッツァ用石窯オーブン「イーナポリ」は、奥行き60センチのカウンターにも置けるコンパクトタイプ。「電気式のため、ガス機器の設置ができない駅構内や百貨店などに最適。ナポリピッツァの認知度の高まりとともに、『本格的なおいしさを気軽に味わいたい』という需要が増えており、駅構内などのへの導入が増えている」(同社)
 焼きたてパンのコーナーでは、即焼き冷凍生地を「ベイキープロ」で解凍後、成形と発酵が必要な冷凍生地を「Forno」で焼成実演した。「Forno」は、同社の石窯開発の技術を活かし、本格的なパンの焼成ができるデッキオーブン。低価格にこだわった。



既存店での導入に最適な小型ピザオーブン-ネクスト
電圧100Vで運転できる小型の石窯オーブン「PZT‐UNO」
 ネクスト(電話048‐778‐2005)は、電圧100Vで運転できる小型の石窯オーブン「PZT‐UNO」を紹介。500度Cの高温調理ができる。
 「電圧100Vで動くので、契約電気量を増やすための工事費用も節約できる。ピッツァを新しくメニューに加えたいという既存店に最適」(同社)。
同様に、高温調理が可能な小型の石窯オーブン「PZT‐500」もあり、こちらは電圧200Vで動く。蓄熱性を重視する場合におすすめだという。




子どもが自分で焼けるパン-和島興産
家庭用オーブンを使用して、約15分間で焼き上がる
 和島興産(電話073‐435‐0805)は、約15分で焼成可能な冷凍パン生地「ふくらむ魔法の冷凍パン」を紹介。「冷凍パン生地は、半分または完全焼成済みのものがほとんどだが、当製品は2次発酵が済んだ段階で冷凍している。そのため、焼き上がったパンは風味と香りが良い」(同社)
 解凍せず、凍った状態のまま、190〜200度Cのオーブンに入れて約15分で焼き上がる。「オーブンの中で、膨らむ様子が見て楽しめる。子どもに、自分でパンを焼く楽しみを提供できる」と同社担当者。保存料を使用せず、粉は国産小麦、水は和歌山県の温泉水、酵母は白神こだま酵母、油脂は米油を使用するなど、「安心・安全なおいしさ」(同社)にこだわる。
 業務用だけでなく家庭用もあり、現在は一部の生協とネット通販で販売。品目は、「バターボール」「メロンパン「デニッシュ」「ピザパン」など。

「HCJ2012」で初開催のパンのイベント
イベント会場では、パンが焼きあがると随時試食が配られた
 会場内では、各種セミナーやイベントが行われた。会期初日の21日、同展示会で初めてとなる、日本アンバサドール協会(川良弘会長)主催の「パンのイベント」が開催された。午前の部は、モンディアル・デュ・パンコンクールの歴代日本代表者によるデモンストレーションが行われ、午後からは「東西のリテールベーカリーの雄によるパン対決」と題した、関東と関西それぞれを代表する8人のベーカリーシェフによるパン作りが行われた。イベントの来場者には焼きたてのパンの試食が随時振舞われ、終始盛り上がりを見せた。以下は同イベントの内容。

原価計算女王
原価計算女王
歴代日本代表者がパン作りを披露
この日、伊原氏の作ったカレーパンは1000個。午前中から揚げ始め、イベント参加者に1つずつ揚げたてが配られた。店で販売しているカレーパンとレシピは同じで、大きさは半分。店では1日400個ほど売れている人気商品。「カレーフィリングに入れている6種類の香辛料は、温かい状態で香りが引き立つものを使用している」(伊原氏)
 はじめに、主催の日本アンバサドール協会の川良弘会長が「モンディアル・デュ・パンコンクールの審査では、味、伝統、栄養だけでなくアシスタントをうまく指導しているどうかも重要視している。若い技術者をもっと輩出していきたいという願いがある。1人でも多くの人に参加して欲しいと思っている。このイベントで、焼きたてのパンのおいしさをみなさんにもっと知っていただき、勉強してもらいたいと思っている」と開催の意義を強調した。
 デモンストレーションで腕を振るったのは、モンディアル・デュ・パンコンクールの歴代の日本代表者である、割田健一氏(銀座レカン、2007年代表)、西川功晃(サ・マーシュ、2009年代表)、安倍竜三氏(ブーランジュリ パリゴ、2011年代表)の3人。司会は木村周一郎氏(ブーランジェリーエリックカイザージャポン)が務めた。
 割田氏は、フランス産の有機小麦粉使ったバゲット、野菜ジュースをふんだんに入れたプチパンなど、西川氏は、米粉100%のバゲット、ブリオッシュなど、安倍氏はフランスのMOF、ティエリー・ムニエ氏が開発を手掛けた粉を使ったカンパーニュなどを作った。どのパンも、同コンクールの審査項目である「栄養」が重視されて作られていた。

関東と関西を代表するシェフによるパン対決
安倍氏の作った、フランスのMOF、ティエリー・ムニエ氏が開発を手掛けた粉を使ったカンパーニュ。「剥離部分には、オリーブオイルよりクセのない米油を使用すると、粉の香りが生きてくる」(安倍氏)
西川氏が作った米粉100%の「小麦若葉とフレッシュハーブのコメパーネ」。「小麦のパンとは違うということを表現するために、パンではなく『パンのような』という意味の『米パーネ』とした。これからの新緑の季節に合わせて、小麦若葉の粉末を配合した生地に、さらにチャービル、ディル、ミント、エストラゴンの4種類のグリーンハーブを入れた。ミントとエストラゴンは特に相性がいい」(西川氏)
割田氏が作った「野菜ジュース」という名前のパン。「野菜でなくあえて『野菜ジュース』としたのは、1日分の野菜が摂取できる野菜ジュース1本分の野菜を含むパンにしたから。ジュースの入る量は、粉に対して限界があるので、さらにゼリー状に固めて生地に混ぜ込んだ。単品でなくいろいろな野菜が入っていることを想像させるために、成形のバラエティーを持たせた」(割田氏)
 
イベントに出場したモンディアル・デュ・パンコンクールの歴代日本代表者3人と東西対決を行った8人のシェフら
 関東代表は、伊原靖友氏(ツオップ)、井上克哉氏(オーヴェルニュ)、山崎豊氏(日本アンバサドール協会)の3人、関西代表は、坂田隆敏氏(フルニエ)、大熊秀信氏(フラワー)、米山雅彦氏(パンデュース)、大下尚志氏(モンシュシュ)、谷口佳典氏(フリアンド)の5人。伊原氏はカレーパン、井上氏はブリオッシュ、山崎氏は米粉100%のバゲット、坂田氏は炊いた玄米を練りこんだパン、大熊氏は米ぬかを配合したパン、米山氏はフォカッチャ、大下氏はパン・オ・レ、谷口氏はカンパーニュを作った。各シェフたちは、このほかにも複数の品目をそれぞれ作り、作業は互いに協力し合いながら進めた。
 シェフ全員が作り終えた後、自身が作ったパンについてのプレゼンテーションが行われた。東西対決の結果は、イベント参加者による拍手の大きさで決定。結果、引き分けとなった。
 最後に倉田博和氏(デイジイ)が「職人、メーカー、消費者の皆さんで業界を盛り上げていきたい。おいしいパンを作るには時間がかかるということと、手づくりの良さを知っていただき、本当においしいパンを実感してもらいたい」と挨拶した。

モンディアル・デュ・パンコンクールの日本代表選考国内コンクール参加者募集


フランスで2013年に開催予定の「第4回モンディアル・デュ・パンコンクール」の日本代表選手を選考する国内コンクールの参加者を募集している。1次審査は、バゲット、クロワッサン、クロワッサンのバリエーションなどパン6点の写真による書類審査。第2次の最終審査は5〜6月頃を予定。参加希望者は参加申込書の送付と参加費5000円の振込みを4月22日までに完了しなければならない。問合せ先は、モンディアル・デユ・パン日本事務局代理(〒332‐0002埼玉県川口市弥平2‐9‐17、電話048‐227‐6061、FAX048‐227‐6062)


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