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| 講習会/2011年9月号 |
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| 辻口博啓氏による製菓特別講習会‐愛工舎製作所 | |
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愛工舎製作所はパティシエの辻口博啓氏を講師に招き、「辻口博啓氏による製菓特別講習会」を6月29日、埼玉県戸田市の本社CAPビルで開催した。辻口氏は現在、東京・自由が丘の菓子店「モンサンクレール」をはじめ、コンセプトの異なる和洋菓子などの13のブランドを展開している。辻口氏は「店に特徴を打ち出していくためには、素材から自分らしさを打ち出していくことが必要な時代になった」と話し、同氏が昨年よりプロデユースするベトナムの茶園で採れた緑茶葉を使用した「お米のダックワーズ」など合計5品目の製造実演を行った。同茶葉は現在、洋菓子店「モンサンクレール」と豆菓子店「フェーヴ」で使用している。
これからの菓子作りは素材から手掛ける(辻口博啓氏) 菓子作りにおいて常に考えていることは、素材の生かし方だ。素材を自分で作り上げたいので、農業にも関心がある。昨年の3月から、ベトナムで茶葉の栽培を始めた。88ヘクタールの広さの茶園は、標高が1000メートルの高地にあるので農薬の散布が必要ない。さらにミスト状の霧に包まれているので、太陽光が遮断されてアミノ酸が増える。そのアミノ酸とカテキンのバランスがまるで松坂牛のさしのようにうまく混ざり合っていているので、味のバランスが良い茶葉ができる。今考えているのは健康に効果のある素材を使った菓子作りなので、この茶葉を使っていきたい。今はインターネットなどでレシピや情報が手に入り、日本の隅々までいろいろな菓子が出回っている。こうした中で自分の店のお菓子作りに特徴をもたせるためには、やはり農園から、素材から自分らしさを打ち出していかないといけなくなったのかと思っている。 食の安心、安全に関しても、自分のお菓子作りの中で、どうしたら実現できるかを、土の作り方、農薬の使い方にも思いをはせ、真剣に考えている。出来立ての菓子はおいしい。そのおいしさを、お客様が家に持ち帰って食べるときまで、どうやって維持させるかを常に考えている。また、お菓子は、最終的に包装された状態をイメージして作ることが大事だ。 |

| お米のダックワーズ | |
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歯切れが良さが特徴のダックワーズ。刻んだ茶葉の香りがアクセント。
お米のダックワーズ 【配合グラム】 卵白……………………………180 グラニュー糖………………………56 乾燥卵白………………………3・6 イナゲル(安定剤)…………3・6 アーモンドプードル…………108 粉糖…………………………………92 リ・ファリーヌ……………………27 カテキンパウダー…………………10 茶葉(フードプロセッサーで粗めに砕いておく)………………………10 【作り方】 ①グラニュー糖、イナゲル、乾燥卵白、卵白でしっかりしたメレンゲを作る ②合わせてふるっておいたアーモンドプードル、粉糖、リ・ファリーヌ、カテキンパウダー、茶葉と、(1)を合わせる ③ダックワーズの型に絞り入れてヘラで平らにならし、粉糖を2回に分けてかける ④200度Cのオーブンで約9分間焼く。 クレーム・ダックワーズ 【配合グラム】 生クリーム(35%)…………100 茶葉……………………………6・4 ショコラ・ブラン…………………54 バター………………………………50 【作り方】 ①生クリームを沸かし、茶葉を入れ、5分蒸らす ②(1)をしっかり濾す ③溶かしておいたショコラ・ブランと(2)の70グラムを合わせ、冷やす ④バターに空気を含ませ、(3)とよく混ぜ合わせ、ふんわりと混ぜる フランボワーズペパン 【材料グラム】 フランボワーズジャム………100 フランボワーズモルソー……100 グラニュー糖…………………100 【作り方】 糖度75%になるまで全ての材料を鍋で煮詰める 仕上げ お米のダックワーズの表面に、フランボワーズペパン3グラム、クレーム・ダックワーズ5グラムを絞り(写真5)、その上にお米のダックワーズを重ね、サンドする 辻口氏のコメント グルテンが入っていないので、非常に歯切れが良いダックワーズになる。また、米粉を使うことで、米のでん粉質の消化能力が優れている日本人にとって、胃がもたれずに食べやすい製品となる。粉糖は2回ふるが、「2回やればいい」と回数だけを考えてやるとただの作業になってしまう。この場合は、最初にふった粉糖が生地表面に吸収されたことを確認してから、2回目をふるといい。そうすることで、さくっとした食感が出せ、後味もよくなる。粉糖は、コーンスターチなしの純粉糖を使うと、よりさくっとした食感が出せる。また、イナゲルを使っているのも食感を維持するためだ。「お客様が自宅に持ち帰って食べたときも、さくっとした食感を味わってもらいたい」と、お客様が実際に食べるときのシーンをイメージして作ることが大事だと思う。 |

| ジャガモッシュ | |
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ジャガイモの食感に因んで命名した製品。ジャガイモを大きめにカットしてほくほくとした食感を生かしたキッシュ。
パート・ブリゼ 【配合グラム】 バイオレット…………………125 カメリア………………………125 発酵バター……………………180 ゲランドの塩………………………4 グラニュー糖………………………5 卵黄…………………………………20 牛乳…………………………………50 【作り方】 ①バイオレットとカメリアは合わせてふるい、ボウルに入れて冷やしておく ②(1)に、刻んで冷やしておいたバターを入れて、サブラージュする(両手でバターと粉をすくい取り、力を入れてすり合わせる) ③(2)に冷やしておいた卵黄と牛乳を入れてまとめてひとかたまりにし、冷蔵庫で一晩休ませておく アパレイユ 【配合グラム】 全卵…………………………………75 牛乳…………………………………75 生クリーム(42%)………………62 塩………………………………1・2 ブラックペッパー……………0・2 クミン……………………………適量 【作り方】 全ての材料を混ぜ合わせ、濾して休ませておく ガルニチュール 【材料】 ジャガイモ………………………1個 そら豆……………………………5房 タマネギ…………………………半分 塩…………………………………適量 ブラックペッパー………………適量 オリーブ油………………………適量 【作り方】 ①ジャガイモはアルミホイルに包んでオーブンで火を通し、皮をむいておく ②そら豆はさやごとオーブンに入れて火を通し、さやと皮を取り除いておく ③(1)のジャガイモを大きめにカットし、タマネギはスライスしておく ④タマネギをオリーブ油をしいたフライパンで、飴色になるまで炒めたら、ジャガイモを加えてさらに炒め、塩、ブラックペッパーで味付けする 仕上げ ①空焼きしたパート・ブリゼに、ガルニチュール、アパレイユを入れる(写真6) ②(1)にパルメザンチーズをふり、170度Cのオーブンで約30分間焼く。ガルニチュールを入れる際は、ジャガイモをタルト型全体に均等に並べ入れてから、そら豆、タマネギの順に入れていく 辻口氏のコメント アパレイユは混ぜるだけなので簡単に作れる。ガルニチュールのタマネギは、飴色になるまでよく炒めて甘味を出す。クミンはアパレイユにも入れるが、ガルニチュールのタマネギとジャガイモを炒めるときにも入れてもいい。ジャガモッシュというネーミングは、ジャガイモの食感に因んでつけた。ジュガイモは大き目にカットすると良い。 キッシュは、焼成後時間の経過とともに水分がタルト生地に吸収されて、ブリゼ生地の食感が変わってしまう。 このようなことを、常に嫌だなと思って作業していくと、菓子作りのニュアンスが変わってくる。 |

| フォンダンショコラ | |
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フランボワーズのソースが入ったスポイドを刺し、ソースをスポイトから注入して食べる。
フォンダン・ショコラ 【材料グラム】(約11個分) ショコラ・ノアール(ビターチョコレート)………………………110 サワークリーム……………………44 クレーム・ドゥーブル……………22 卵黄…………………………………60 ココアパウダー……………………11 卵白……………………………160 グラニュー糖………………………70 【作り方】 ①ボウルに卵黄を入れてほぐす ②(1)にサワークリームとクレーム・ドゥーブルを合わせておいたものを入れて混ぜ、湯煎で約40度Cに温めておく ③湯煎で溶かしておいたショコラ・ノアールと(2)を混ぜ合わせる ④卵白とグラニュー糖で6分立てメレンゲを作る ⑤メレンゲの一部を(3)に入れて馴染ませ、ココアパウダーを合わせる ⑥(5)に残りのメレンゲを加えて、泡が完全に潰れるくらいまで、しっかりと合わせる ⑦幅5センチ×長さ19センチにカットした紙を直径5・5センチのセルクルの内側に巻いた中に、生地を型の3分の1くらいの高さまで絞り入れ、冷凍しておいた▼フォンダン・ガナッシュをまっすぐに入れる ⑧残りの生地を3センチの高さまで絞り入れる ⑨冷凍してしっかりと固める ⑩冷凍庫から出してそのまま200度Cのオーブンで約14分間焼成する ▼フォンダン・ガナッシュ 【材料グラム】(約15個分) ショコラ・ノアール(ビターチョコレート)……………………………94 牛乳…………………………………75 水飴…………………………………15 【作り方】 ①ショコラ・ノアールはボウルに入れて、湯煎にかけて溶かしておく ②水飴と牛乳を温めてから、(1)のボウルに入れてしっかりと乳化させる ③直径4センチの丸いフレキシパンに1個当たり10グラムを流し入れて冷凍しておく チュイール・ダンテル 【材料グラム】(5〜6枚分) 無塩バター…………………………12 牛乳 ………………………………4 水飴…………………………………4 グラニュー糖………………………12 オレンジゼスト……………………1 アーモンドダイス(ローストしておく)…………………………………12 カカオニブ(ローストしておく)………………………………………4 オレンジコンサントレ……………2 【作り方】 ①溶かした無塩バターに、温めた牛乳と水飴、オレンジコンサントレを入れて混ぜる ②(1)にグラニュー糖を混ぜ、オレンジゼスト、アーモンドダイスとカカオニブを加えて合わせる ③紙を敷いた天板に薄く丸くのばし、170度Cのオーブンで13〜15分間焼成する。焼成後中央にスポイトをさせるように小さな穴をあける ソース・フランボワーズ 【材料グラム】 フランボワーズブロークン…100 グラニュー糖………………………20 コーンスターチ………………1・5 グラニュー糖………………………6 水……………………………………20 【作り方】 ①フランボワーズブロークンとグラニュー糖20グラムを合わせて一晩おいておく。一晩経つと、液体が分離してくる ②(1)の液体を切って、取り分ける ③(2)でできた液体40グラムに、コーンスターチ、グラニュー糖6グラム、水を鍋に入れて混ぜ合わせ、火にかけて沸かす ④弱火で少し炊き、粉っぽさをなくす ⑤スポイトで吸う 仕上げ フォンダン・ショコラの上に、チュイール・ダンテルをのせ、ソース・フランボワーズを吸い込ませたスポイトを差す 辻口氏のコメント フォンダン・ショコラのメレンゲをケンミックスで泡立てるときは、高速で泡立てていき、最後は低速に落として目を細かくすると良い。フォンダン・ショコラに生クリームでなく牛乳を使うのは、乳脂肪分の高い生クリームを使うと、まわりの生地の水分を吸収してしまうので、生地に空洞ができてしまうから。ソース・フランボワーズは、コーンスターチを入れた後、ひと煮立ちだけでは粉っぽさが残ってしまうので、沸騰させてからも弱火でしばらく火にかけて完全にコーンスターチに火を通す。 |
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