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| ブランスリー新聞/2011年3月号 |
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| ピエール・ブッシュ氏を講師に講演会を開く-アミカル | |
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東京・港区のレストラン「シェ・ピエール」で2月1日、パン文化の普及活動などを行うアミカル主催の講演会が行われた。講師を務めたのはノヴァ社長のピエール・ブッシュ氏。
ピエール氏は約30年前、日本でルヴァン種を使ったパン作りを行った。その後も、1982年に東京・調布市に自家製レーズン酵母種だけでパンを作るベーカリー「Levain(ルヴァン)」をオープンするなど、日本におけるルヴァン種使用のパンの普及に第一線で活躍している。現在はノヴァで、野生の酵母菌からパン種を起こし、誰 でもおいしいパンを作ることができる安定したパン種の研究開発を行っている。 フランスで1986年に創立したアミカルは、1988年に日本支部を設立。同日本支部の会長はピエール・プリジャン氏、副会長はフィリップ・ビゴ氏が務める。会員はパン職人から消費者まで、製パン業界関係者。 同会は、日本へのフランスパンの伝統的な製法の普及に努めた、故レイモン・カルヴェル氏の「良いパンを守り伝授すること」をテーマに、日本のパンレベル向上を目指し、会員同士の交流を深めながら、新年会や総会、ベーカリー視察ツアーや技術勉強会などの活動を行っている。 ピエール・ブッシュ氏講演の内容は次の通り。 ◇ 10代の頃、味噌や醤油など、日本の発酵食品に興味を持った。 発酵食品は、時間が経つと、すっぱくなり、臭くなる。しかしいい発酵の段階で利用すると、おいしい。1975年、21歳の時、リュックサックを背負い、ヒッチハイクで日本を目指した。途中、ギリシャでヨーロッパのパンのルーツと言われている全粒粉で起こしたルヴァン種で作るパン「psumo pavro(貧乏人のパン)」と出合った。 一方、日本では、ルヴァン種で作ったパンがわずかしか作られていないことに気付いた。日本人にルヴァン種で作ったパンを食べてもらいたいと思った。 2度目の来日は1978年、24歳の時だった。日本の小麦粉で作れないかと考えた。農業国であるフランスに対し、日本は食料の面で自立ができていない。これは大きな問題だ。 フランスから、家庭用電動石臼を持参し、日本産の小麦粉を使ったパン作りを試みた。当時私はパン作りに関しては全くの素人だったが、日本の農家から分けてもらった小麦を石臼で挽き、水を加えてルヴァン種を作った。小麦は群馬県産の農林61号。このルヴァン種で作ったパンが、私が初めて作ったパンだ。 作ったパンを日本人に試食してもらうと「グロテスクなパンだよ。日本人の口には合わない」などと言われた。 1979年、酸味を減らし、食感が軽くなるよう、レーズンで起こしたルヴァン種を使ったパンを作り始めた。日本人の嗜好を考えてのことだ。 ルヴァン種で作ったパンは、味が濃く、香りが複雑、そして約4500年前からの伝統があるものだから、自分で作っていて気持ちが良かった。 現在日本でも、ルヴァン種で作ったパンが浸透してきている。それは、日本人には、珍しいものに飛びつくという習性があったからだと思う。そのことは大変素晴らしい習性で、今でも感謝している。ただ、味噌や納豆など、伝統的な食べものは大事にして欲しいと願っている。 |




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