8坪のサンドイッチ専門店からカジュアルレストランへ-FACTORY - ブランスリー電子版

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お店拝見/2009年11月号

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8坪のサンドイッチ専門店からカジュアルレストランへ-FACTORY
サンドイッチ専門店の時代から麹町カフェの味を取り仕切る、エグゼクティブシェフの松浦亜季さん。著書に「サンドイッチBOOK」がある
FACTORYの店内。ランチやディナー、パンのイートインができる
FACTORYの外観
FACTORYの店内ではオーガニックの食品を販売
地下鉄半蔵門駅からすぐの麹町カフェ
麹町カフェの店内。一日中賑わっている
 「FACTORY(ファクトリー)」と「麹町カフェ」の前身となったのは、店舗面積8坪、カウンター12席のみのサンドイッチ専門のカフェ(店名は「麹町カフェ」)。半蔵門駅より100mほど離れた場所で6年前から2年半営業した。「サンドする具材だけでなく、パンも自家製にしたいと考えていた頃、ちょうど現在の麹町カフェの物件が見つかった。オフィス街で探していたのと、自分をお客の立場に置き換えても気に入るロケーションだということで半蔵門駅からすぐのこの地に決めた」とエピエリ代表取締役の松浦清一郎氏。
 麹町カフェで焼き上げるパンは、都内のカフェやレストランへの卸としても評判になり、同店の厨房スペースだけでは手狭になった。これを機に今年6月、パンの製造部門としてFACTORY開店に至った。現在、バゲットをはじめとしたパンの卸先は20店舗に及び、配達は毎朝同店のスタッフが行っている。麹町カフェで提供するパンもFACTORYで製造した焼き立てだ。麹町カフェとFACTORYの2店は、互いに1kmほどしか離れていないので、FACTORYで人気のベーグルなどを、麹町カフェで予約、購入するという常連客も多いという。
 オフィス街の東京・半蔵門駅からすぐの立地にある麹町カフェは、ランチやディナーと限らず、一日中賑わう。客層は近隣の会社員だけでなく、赤ちゃん連れの女性から年配まで幅広い。
「どんなお客様にとっても、肩肘を張らず日常使いできる店でありたい。安価でおいしくて、使い勝手が良い店作りをしている」と松浦氏は語る。
 開放感と落ち着きのある、居心地の良い店内のインテリアは、提供している洋風の料理とぴったり合った異国のセンス満載だ。中学生時代から21歳までサンフランシスコやオーストラリアで過ごした松浦氏と、松浦氏の奥様であり同店エクゼクティブシェフの亜季さんが、専門業者に頼まず自ら手掛けた。メニュー開発に関しても、国内に留まらず、常に世界各国の店を参考にしている松浦氏の視点の広さが生かされている。また、FACTORYでは、パンと合うスプレッドやマスタードなど、フランスやドイツ製のオーガニックのものを販売。「メニュー開発と同様に販売で扱うものも、スタッフ皆で試食をして、おいしいと思えるもの」と松浦氏。



スタッフの経験を生かし自家製にこだわる
FACTORYのシェフブーランジェ、三浦隆弘氏
「ベーグル(プレーン)」200円は「抹茶」220円、「ココア」220円など、蜂蜜入りでしっとり、もちもちとした食感がオープン時から人気。ウエディングの引き出物としても好評
会社帰りにパンをテイクアウトをするお客も多い
「バゲットファクトリー」280円とレーズンから起こした酵母を使用した「バゲットブランシェ」320円の2種。都内のレストランやカフェなどに卸す分も合わせると1日あたり50本製造
契約農家から直送の野菜を使った料理の数々
自家製カスタードクリーム入りの「クリームパン」130円は小さめの大きさなので気軽に食べられる一品。女性に好評で1日あたり30〜40個販売。「コーヒーシナモンロール」280円は、蜂蜜で甘みを加えたクリームチーズとクルミ、レーズンを巻き込み、エスプレッソを付けたアイシングをトッピング
 靖国神社の南門側、靖国通りに面した「FACTORY」。皇居にも近いこのエリアはオフィスや大使館、各種学校が立ち並び落ち着いた佇まいだ。麹町カフェのパン部門として今年6月にオープンした同店は、焼き立てのパンと手作りにこだわった料理を提供するベーカリーカフェ。
 「ランチのイートインやパンのテイクアウト、夜はお酒と料理を楽しむなど、1店舗で2店舗分以上の楽しみがある店でありたい」と同店のシェフブーランジェを務める三浦隆弘氏。約21?の厨房は朝4時から11半までパン、それから料理、午後2時からパンの仕込み、と時間を区切りフル活用することで、焼き立てのパンと共にレストランと同等の本格的な料理が楽しめる店を実現。「添加物を加えず、手作りした料理を食べてもらいたい」という同店のコンセプトのもと、料理はできる限り自家製にこだわる。ピクルスやオリーブ、ドレッシング、ロースハムのほか、カスタードやあんなど、パンのフィリングも同店の厨房で作る。
 バゲットと合わせて食べるディップは、アボカドのほかにひよこ豆を使用したものなど、定番以外のメニューが揃う。スタッフは、パン以外の料理経験者も揃っているので、それぞれの専門を生かし、バラエティに富んだ視点でメニュー開発ができるという。
 ランチタイムは、焼き野菜やラザニアなどデリ2品とリュスティックやバゲットなどパン3品を付けた「デリプレート」800円など3種類がイートインできる。15席ほどの店内は、ランチタイムはすぐに満席になってしまうが、テイクアウト用にベーグルとドライフルーツをミックスしたクリームチーズ、デリ、マドレーヌなどの焼き菓子が付いた「ベーグルバック」500円を用意しており、一日限定15〜20個が売り切れる。リピーターの多い一品だ。
 ディナータイムは、ワインと料理が1000円ほどで楽しめるとあって、会社帰りに気軽に立ち寄り、その際に自宅用として食パンやバゲットを購入するお客も多い。また、一人でも利用しやすいよう、オリーブも一つから注文できたり、大使館が多い土地柄、ベジタリアンの人にも食べられるメニューを用意するなど、臨機応変に対応。また、会議の場としても使われる。「まずはお客様にお店の使い方を知ってもらえれば」と三浦氏。
 今後は、オープンしたのが夏場だったため控えていたデリのテイクアウトを始めていきたいという。忙しく働く人にも、会社帰りに購入してもらい、自宅で手作りの料理を味わってもらおうと、準備を始めている。



「クロックムッシュ」280円。自家製のペシャメルソースとロースハムが優しい味わい
麹町カフェとFACTORYを手掛けるエピエリの代表取締役CEO、松浦清一朗氏



SHOP DATA

店名麹町カフェ
住所東京都千代田麹町1-5-4 ライオンズステーションプラザ半蔵門1F
電話03-3237-3434
営業時間午前11時半〜午後23時
定休日土・日曜・祝日
スタッフ製造5名、接客7名
店舗面積厨房10坪、カフェ40坪(55席)
年商1300〜1500万円



原価計算女王
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