オーガニック志向のベーカリーが日本初上陸 - ブランスリー電子版

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お店拝見/2011年2月号

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オーガニック志向のベーカリーが日本初上陸

ベルギーと英国から上陸したベーカリーのパンは、材料の一部が有機のものや、パンの製品そのものが有機JASの認証を受けている。世界的にもベーカリーのオーガニック市場が少しずつ伸びてきているようだ。



デイルズフォード・オーガニック 青山店
18種類のパンはほとんどがハード系
「オーガニック パン・ド・ミ」(578円、ハーフ289円)
「オーガニック カンパーニュ(893円、ハーフ447円)
12階のレストランのランチメニューで人気の「オーガニックランチプレート」(1800円)。カンパーニュは直火で香ばしく温められている
1階のカフェのランチメニューは2種類。写真は「オーガニック野菜のスープ プレート」(1200円)。オーガニック パン・ド・ミとオーガニック・ロデブの2種類のパンが温められた状態で提供される



量り売りのデリカテッセンの詰め合わせ「テイスティングボックス(9種)」(1200円)や、サンドイッチ類が並ぶ
 オーガニックの食を提供する店だと知らずに、来店する人も少なくないという「デイルズフォード・オーガニック青山店」。店舗のデザインは、オーガニックということよりも、スタイリッシュさやフレンドリーさを出し、入りやすい気軽さを出すことに重点を置いたという。本国の英国の姿勢をそのまま受け継ぐ。
 「デイルズフォード・オーガニック」は、英国のバンフォード卿夫妻が、アトピーだった彼らの子どものために探し求めた食が始まりだ。その結果、行き着いたのがオーガニックの食事だった。25年前、有機の農場を開拓することから始め、その中にベーカリーを併設したファームショップを作った。05年、ロンドンに出店するやいなや人々の人気を集め、現在はドイツ、韓国にも出店している。
 日本での展開と運営を行う片岡物産は昨年11月のオープンに向け、同年3月から準備を始めた。最も苦労したのは、材料の調達。オーガニックの市場は国内ではまだ0・1%ほどだと言われており、特に卵や肉、乳製品などの畜産物を作っているのは、各分野で国内では、わずか数軒。バターに関しては作っている農家がないという状況だ。同店のパンは、エシレバターを使用。牛乳はタカナシ乳業の有機牛乳、卵は黒富士農場のリアルオーガニック卵を使用している。国内の需要が少ないため、オーガニック食品の主要生産国であるヨーロッパなどから有機畜産加工品を輸入するのは、現実的には難しいという。
 1階はベーカリーとデリカテッセンの販売とそれらをイートインできるカフェ、2階はレストランとなっており、フレンチ出身のシェフが作るデイルズフォードスタイルの料理を楽しめる。
 18種類揃うパンのほとんどがハード系。レシピと材料は日本と本国で異なるが、オーガニックの小麦の味を生かす、シンプルなパンであるという姿勢は本国と共通している。
 陳列棚の上段のパンは、有機JASマークが付いており、下段のパンは、マークが付いていない。それぞれ趣旨に賛同したベーカリーに委託している。
 有機JASマークが付けられるパンとは、材料の95%以上が有機のもので、有機JAS認定を受けた工場で作る必要がある。マークの有無による違いは、認定された工場で作っているか否かの違いだけというのが実情だ。マークの付いていないパンも、小麦をはじめ、一般の約3〜5倍の価格のドライフルーツなど、有機の材料にこだわっている。
 リピーターがついてきたのは、ドイツ産のオーガニック小麦を使用した「オーガニック パン・ド・ミ」(578円、ハーフは289円)で、本国風に山型であることにこだわった商品。多い日で1日に20本ほど出るという。まとめ買いをする人もいるという。
 「バゲット」(420円)は、バタールを思わせる、丸っぽく短めの成形。これには理由があり、短めにすることで価格を少しでも手頃にしたかったという。こうしたおいしさと気軽さを打ち出す姿勢で、オーガニックの食の拡大を図っていく。



SHOP DATA
店名 デイルズフォード・オーガニック 青山店
住所 東京都渋谷区神宮前5丁目51−8 ラ・ポルト青山1F、2F/電話 03−3486−0080/営業時間 1Fカフェ・ベーカリー・グロサリー午前11時〜午後9時(グロサリーは午前11時〜)、2Fレストラン午前11時半〜午後10時(L.O午後9時)/定休日 なし/店舗面積 90坪



ル・パン・コティディアン 芝公園店
オーガニックの全粒粉100%の「Wheat Bread(ウィートブレッド)」は、大、中、小と3つのサイズが並ぶ
ベーカリーシェフを務める森和也さん。厨房は全面ガラス貼りのつくり
創設者でシェフのアラン・クーモン氏
現在は本国ベルギーのレシピのパンが並んでいる
レストランでは、ランチメニューでおすすめのタルティーヌやケーキなどが楽しめる
  ベルギー発祥の高級ベーカリーレストラン「ル・パン・コティディアン」が1月5日、東京・港区の東京プリンスホテル前、日比谷通り沿いにオープンした。併設のレストランでは、オーガニックの小麦を使用したパンと一緒に、サラダやスープなどの食事を楽しめる。現在、世界19カ国26都市で展開しており、日本初上陸となる同店は152店舗目。
 昨年12月20日に開催された内覧会で、創設者でシェフのアラン・クーモン氏は「『日々の糧』という意味の店名の通り、パンは毎日食べるもの。だから、オーガニックの材料にこだわることと、複雑な加工をしないことに非常に意識を置いている。心にも体にも栄養を届けたい」と挨拶した。
 店内奥の厨房は、製造工程を見ることができる全面ガラス貼りのつくりになっている。「パンをより身近に感じてもらいたい」とアラン氏。立地については、「これまで大都市の喧騒にオープンすることが多かったので、ここは東京でありながら緑が多いのでうれしく思う」と語った。
 ル・パン・コティディアンの日本での展開は、伊藤忠商事と、飲食事業を手掛けるホッコク(東京・千代田区)が共同で行う。店舗のオペレーションはホッコクの子会社であるLPQJapan社が担当。「これから先、5年の間に20店舗の展開を目指す。当店のような大型店だけでなく中・小型店や、様々な立地を考えている」(LPQJapanの長澤宏治社長)。
 ベーカリーシェフを務めるのはホテル西洋銀座などで腕を振るってきた森和也さん。
 「レシピは全世界の店舗で共通です。ベルギーとの環境の差は、水分量を調節して、同じ味を再現しています」
 今後、統一されたレシピのパンのほか、使用する食材など各地域の特色を生かしたパンも揃えていく予定。このことは、ル・パン・コティディアンの基本姿勢となっている。「約3割のパンを、日本のイメージに合った商品にしていきたい」と森シェフ。
 レストランのメニューで豊富に揃えるのは彩り豊かな具材がのったタルティーヌ。タルティーヌのパンには、全粒粉100%の「Wheat Bread(ウィートブレッド)」(大2800円、中1280円、小210円)を使用。「材料は全粒粉とゲランドの塩と水だけです。酵母も全粒粉から起こしています。上にのせる具材の味を引き立たせるためにも、酸味のない味に仕上げました」(森シェフ)
 メニューは、ブレックファスト、ブランチ、ランチ、ディナーと、時間帯ごとにおすすめを用意している。午前7時半〜11時までの朝食では、「オーガニック小麦のブレッド」(380円)とドリンクやスープの組み合わせなど。「オーガニック小麦のブレッド」は、全粒粉入りやクルミ入りなど6種類の中から1種類選ぶ。スライスされた状態のパンに、ジャムやスプレッドが付く。同メニューは、どの時間帯でもオーダーできるので、ほかの料理と合わせて楽しめる。

SHOP DATA
世界各地から集めたジャムや紅茶などのグロサリーを販売
店名 ル・パン・コティディアン 芝公園店
住所 東京都港区芝公園3‐3‐1/電話 03−6430−4157/営業時間 午前7時半〜午後11時(L.O午後10時)/定休日なし/店舗面積 厨房134?、ベーカリー専用の厨房48?、客席173?、売り場53?

原価計算女王
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