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| 特集/2011年1月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。
| パンはネット販売に向き不向き? | |
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97年に「楽天市場」が、99年に「Yahoo! ショッピング」がネット上に開設されてはや10年以上が経った。利用者は増え続け、「お取り寄せ」が流行するなど、食品企業にとってネット販売は、販路拡大に欠かせない販売方法の一つとなっている。
パンに関しては、「つぶれてしまわないか心配」「近所で買えないパンが食べたい」(弊社アンケート結果より)との声があるように、不安な点はあるが利用してみたいという消費者は多い。店頭販売と異なる点をどう捉えるかが、成功させるポイントとなるようだ。 |

| ◆ネット販売専門のベーカリー 石窯ぱん工房野の花-福井県 佐々木京美さん | |
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福井県鯖江市の自宅敷地内にある、手作りの石窯で焼いたパンが人気の「石窯ぱん工房 野の花」。ネット販売は07年から始めた。現在、注文は電話やファックスでは受け付けておらず、実店舗もない。だが、販売予定数は毎回予約だけで売り切れ、ほとんどがリピーターとなっている。その人気の秘密は、ホームページやブログの更新にあるようだ。
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| 手づくりの石窯で焼くためにネット販売に至った | |
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石窯で焼いたパンのおいしさに感動したオーナーの佐々木京美さん。その感動を広めたいと、03年に自宅に石窯をつくり、料理とパンの石窯体験教室を始めた。それまではパンの販売はしていなかったが、次第に購入希望者が増えてきたことで販売を開始する。
同店の石窯は、炉とパンを入れる所が別室になっているタイプで、耐火煉瓦を用いて手づくりされたもの。薪をくべてパンが焼ける250度前後まで上げるのには、ほぼ1日を要し、同時に窯の温度が適温になるタイミングに合わせて、パンの仕込みもしていく。焼いている間も薪をくべたり、窯から目を離すことはない。窯に火を入れてから3日間、こうしてパンを焼いていく。 「窯の都合もありますが、一人でやっていて体力的にも厳しいので、パンを焼くのは1カ月に一度と決めています」と佐々木さん。 1カ月に焼ける量や種類が決まっているので、毎月頭に予約を受け、中旬にパンを焼き、発送する。 「予約注文の返答は、メールなら夜中でもできます。それに一人でやっているので、実店舗での応対ができません。そういう意味では、自分のペースでできるのがネット販売のいいところです」 |


| ホームページ製作は信頼関係が重要 | |||||||
「ホームページの製作は、信頼関係のあるウェブデザイナーを見つけることが大切です。今回、ホームページの名称を『石窯ぱん工房 野の花』から『食工房 野の花』に変更しました。これは、当店のコンセプトをより明確にするためです。ホームページから伝わる印象とコンセプトにずれが生じないためにも、話し合いを重ね、製作していく必要があります」 佐々木さんは、同店のホームページとショッピングサイト、ブログのほかに、「野の花の暮らし from ふくい」というタイトルでフードソムリエ料理家としてのブログも持っており、地元福井の魅力を伝えている。 それら4つのサイトは機能は異なるが、同店のコンセプトである「『食』と『石窯』そして『福井の食』の発信」を伝える意味では連動している。 パン作りへの想いや商品の紹介などは、ネットの活用の仕方次第で、実店舗に劣ることはないだろう。互いの顔が見えなくても、適切な情報発信と実際の商品の魅力が、パンのネット販売を可能にしていく。 | |||||||
| ホームページ製作は信頼関係が重要 | |
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ホームページはこれまでに、3回リニューアルした。
「ホームページの製作は、信頼関係のあるウェブデザイナーを見つけることが大切です。今回、ホームページの名称を『石窯ぱん工房 野の花』から『食工房 野の花』に変更しました。これは、当店のコンセプトをより明確にするためです。ホームページから伝わる印象とコンセプトにずれが生じないためにも、話し合いを重ね、製作していく必要があります」 佐々木さんは、同店のホームページとショッピングサイト、ブログのほかに、「野の花の暮らし from ふくい」というタイトルでフードソムリエ料理家としてのブログも持っており、地元福井の魅力を伝えている。 それら4つのサイトは機能は異なるが、同店のコンセプトである「『食』と『石窯』そして『福井の食』の発信」を伝える意味では連動している。 パン作りへの想いや商品の紹介などは、ネットの活用の仕方次第で、実店舗に劣ることはないだろう。互いの顔が見えなくても、適切な情報発信と実際の商品の魅力が、パンのネット販売を可能にしていく。 石窯ぱん工房 野の花 公式HP http://www.ishigama.com/ ショップ http://ishigama.shop-pro.jp/ ブログ http://www.ishigama.com/blog/ フードソムリエ料理家のブログ「野の花暮らし from ふくい」 http://www.food-sommelier.jp/prog/01/kyomi-sasaki/ |
| Yahoo!ショッピングでカテゴリー内売上げ1位のパンを生み出した-「オーガニックサイバーストア」 | |||||||||||||
出店元のネット販売のサイト「オーガニックサイバーストア」を運営するのはドゥマン(茨城県筑西市、池田俊弘社長)。オーガニックサイバーストアでは、パン以外にもスイーツやフルーツ、蟹など、グルメと言われる食品を約1300品目扱っている。 究極のレーズンパンは、商品企画チームのパンが好きなスタッフが、「レーズンとパン生地の相性はいい。満足いく分だけレーズンが入ったパンが食べたい」と言ったことがきっかけで開発を始めたという。 製造はドゥマン本社と同じ茨城県で、40年営んでいるベーカリーに委託。ネットだけの限定商品で、製造しているベーカリーの店頭では販売していない。配送と梱包は同社と提携している配送センターで行う。 究極のレーズンパンの次に人気なのは「究極の小豆パン」(1050円)、その次は「究極のチョコレートパン」(999円)で、どの商品も巻き込む具材の量が一般のものと比較にならないくらい多い。 Yahoo!ショッピングに掲載されている購入者による商品の評価「レビュー」では「レーズンの量に大満足」といった声が最も多く、評価も高いという。 購入者の単価の平均額は約3000円。レーズンや小豆、チョコなどのデニッシュ食パンに、クロワッサンなどを付けて購入する人が多く、送料の都合上、同梱できる商品で組み合わせて購入する傾向があるという。 オーガニックサイバーストアがネット上に開設されたのは98年9月で、Yahoo!ショッピングには2000年の5月に出店した。03年11月には楽天市場にも出店。楽天市場でも究極のレーズンパンは「パン・ジャム」のカテゴリー内で売上げ1位(12月1日)となる人気。そのほか「ぐるなび」「amazon」、「au」のモバイルサイトなど、現在7カ所で運営している。 ドゥマンは元々有機野菜の生産と販売を手掛けていたので、ネット販売も有機野菜から始めた。パンの取り扱いは今年2月からなので、1年も経たないうちにYahoo!ショッピングサイトなどで1位を獲得する人気商品を生み出したのだ。 現在販売しているパンのアイテム数は24商品と、オーガニックサイバーストア内でのパンが占める割合は少ない。 「当社が扱うパンは、賞味期限が10日間程度あり、常温での配送が可能です。スーパーやコンビニなどでは手に入らないような一味違う商品の開発をしていきたいと考えています」(同社) 今後、アイテム数や製造委託先のベーカリーは増やしていく予定だという。 | |||||||||||||
| ネット販売で成功する秘訣-ヤフー コンシューマ事業統括本部 ECオペレーション本部 カテゴリーマネージャー 近藤久晴さん | |
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今、パンに関して言えば、ユーザーは二極化していると言えます。
一つは大容量、低価格で購入できる商品。種類で言うとベーグルが多いです。個人というより、業務用で購入される方がほとんどだと思います。 もう一つは、「高い!」と思わず言ってしまうような商品。これは材料一つひとつにこだわりがあったり、一般のスーパーなどでは手に入らない商品です。 このタイプの商品を販売するためには、商品自体がストーリー性を持っているかどうかがポイントとなります。 香りで誘うことや試食販売のできる店頭と違い、ネットでは文字と写真、いわゆる視覚だけで訴え、「買いたい」と思わせなければならないのです。 「半分は脳みそで食べている」という意識を持って、「味には自信があるんだ」と言っているだけでは伝わらないということを、まず前提に置いた上で戦略を立てる必要があるでしょう。 オーガニックサイバーストアさんは、Yahoo!ショッピングで、パンに限らず、食品部門でトップです。これは、もともと多くの顧客を持っていたことが最大の理由だと思います。 当サイトを開設したのは99年9月9日ですが、オーガニックサイバーストアさんは、その1年前から自社で通販サイトを運営しており、早くから顧客をつかんでいます。 新しい商品の販売を始める際、それらの顧客に対し、メルマガなどでPRできるので、必然と売上げが伸びます。 売上げ上位にランキングされれば、顧客じゃなかった人も注目します。このようにして、新商品を販売しても、売上げ上位をキープしていくことができるのです。 こうした点で考えると、遅れれば遅れるほどチャンスを逃すと言えるかもしれません。しかし、リアルの店舗では限界のあることが、ネットではできるということを考えてもいいと思います。 例えば、冷凍パンは店頭では買いません。ネットだからこそ、買える商品だと思います。このように、チャネルが変ると、ニーズも変わる、ということを考えて、戦略を立ててください。 店頭販売しているものを、そのままの形で、そのままの製造スタイルでやっていっても難しいでしょう。 当サイトを見れば、人気ランキングが分かります。ランキングは消費者ニーズの結果です。また、複数の店舗を俯瞰的に見ることも大事です。 ニーズは顕在化しています。批判的な目で見ず、支持されている傾向を拾う気持ちで商品や店舗を分析してください。 |
| パンをネットで購入したことがある人は約15% 「一般に売られていないような珍しいものや規格外の詰め合わせ」を求める ブランスリー報道社が運営するパンと菓子のショッピングモール、パン菓子.COMで、パンのネット販売についてアンケートを実施。実施期間は2010年11月30日から12月25日。合計283人から有効回答を得た。回答者の平均年齢は37.49歳。男女構成は、女性200人、男性83人。
アンケート結果 質問「あなたは、ネットショッピングでパンを買ったことがありますか?」 回答 「ネットショッピングをしたことがあり、パンを買ったことがある」43人 「ネットショッピングをしたことがあり、パン以外の食品を買ったことがある」143人 「ネットショッピングをしたことがあり、食品以外の商品を買ったことがある」79人 「ネットショッピングをしたことがない」18人 質問「ネットショッピングでどんなパンを買いたいですか?」 主な回答 「ご当地もの。季節限定の素材を使ったものがいい」(45歳女性)、「無添加のパンでオリジナルを製作してくれたら嬉しい。例えばこんなのがいいと絵を送って作ってもらったり」(28歳女性)、「お店では売ってないパンや、人気でなかなか買えないパン」(29歳男性) 質問「ネットショッピングで買う際に心配なことはありますか?」 主な回答 「賞味期限。余計な添加物などが原材料に含まれていないか」(34歳男性)、「パンが潰れずに配送されるのか、風味が落ちないか、食べるときにおいしさを再現できるのか」(28歳女性)、「どうしても焼きたてのパンを買うのに比べて、おいしくないんじゃないかと思う」(26歳女性) |
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