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| お店拝見/2010年9月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。

| 客と店の歩み寄り | ||||||||||||||||
まず立地。オーナーの自宅敷地内に構えるシャン ド ブレは、通りからその姿を見ることができない。表にある看板だけを頼りに、私道を歩くと見えてくる。その上入り口は階段を昇った2階。決していいとはいえない立地だ。 パン屋としての不利な立地条件を解消するため、門を取り付け、私道を舗装し、パンの焼きあがり時刻と、おすすめ商品の紹介を書いた黒板を門に取り付けた。 商品の品揃えも変更した。製造数は、婚礼とレストランの使用量に対し、店舗販売用は極少量。少量だからこそ「普通」では面白くないと、カレーパンやメロンパンをあえて作っていなかった。しかしこのような定番商品こそが、「パン屋として喜ばれる商品。新規客にも喜ばれるのではないか」と考え、定番商品を作ることにしたという。 「その代わり、ひとひねり、ふたひねりしたものでなくてはいけない」。当時の製造スタッフ6人それぞれに、カレーパン、メロンパン、サンドイッチ、ドーナツ、食パン、あんぱんの担当を振り分けた。皆で審査をし、コンテストのように楽しみ、盛り上がったという。 常連客から作って欲しいとリクエストされていたというカレーパンは、料理好きの女性スタッフが担当。フィリングのキーマカレーは、10種類のスパイスを入れて作り、レストラン料理長のアドバイスも生かした。パン粉はルヴァン種使用の生地で、カレーパンのためにだけ焼く。こうして出来上がった、衣のサクサク感が味わえる「カレーパン」(170円)は現在上位3位内に入る人気商品となっている。 食パンは小さい子どもを持つスタッフが「毎日食べても飽きなくて、子どもにも安心して食べさせられる」ように開発。材料は国産にこだわった。小麦、砂糖、酵母は国産小麦で起こした液状酵母、水は富士山麓の百年水。近所の人の定番になるように、地域名を取って「大豆戸(まめど)食パン」と名付けた。 青柳さんはドーナツを担当。当時のドーナツブームから、幅広い層にうける味の傾向を分析。生地のしっとり感が特徴のグレーズがかかった「バナナドーナツ」(140円)を開発。 さらに青柳さんは、焼きたてで提供することと、チャンスロスを減らす目的から、「バナナドーナツ」のレシピを2つ考案。一つは味に重点を置いたもの、もう一方は、30分で仕上げることができるもの。スタッフ皆で試食をし、30分で仕上げられる方のレシピを、もう一方のものと、味の差がないように改善した。 販売の仕方も変えた。販売担当スタッフを、常時2人であったのを1人に減らした。混雑時は製造担当スタッフが手伝いに入る。「製造担当でも、販売に積極的に回ってもらって、お客様の様子を見てもらいたい」と青柳さん。 青柳さんは同店に入社する前に、ホテルやレストラン、大手や、個人店など色々なタイプの店を経験している。 「味が特別いいわけでもないのに、その割に良く売れている店で働いたことがあります。売るための努力をそのとき初めて、真剣に考えました」 「作る側と客が思うおいしさは、必ずしも一致するとは限らない。客の意見を形にできれば売れる」。そのためにも、「会話はどんどんしてください」とスタッフに呼び掛ける。「客と店の歩み寄り」が店作りの基本姿勢として表れている。 6月、モバイルサイトをオープンした。すでに商品紹介などを中心にブログもやっている。モバイルサイトでは、新商品情報のほかに誕生日の特典など、お徳な情報も配信して行く予定だ。シャン ド ブレは今後も、店と客が互いに情報を交換していくことで、進化を遂げていく。 | ||||||||||||||||

| SHOP DATA
店名シャン ド ブレ
住所神奈川県横浜市港北区大豆戸町1149 2階 電話045−431−7788 営業時間午前10時〜午後6時 定休日月・火曜日 品揃え80品目 店舗面積厨房10.5坪、販売スペース約3坪、駐車場3台 スタッフ9人 日商平日5〜6万円、休日8万円 |


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