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| レポート/2010年3月号 |
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| 「シニアマーケットの特徴 新たに台頭してきた『東京マダム』マーケットについて」 シニアコミュニケーション代表取締役山崎伸治氏 | |
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シニアマーケットが今、注目されている理由
高齢者とは何歳以上の人を言うのか、皆さんそれぞれ感覚が異なると思う。しかし、65歳以上の人を高齢者と呼ぶことが世界標準として決まっている。 高齢化社会とは、65歳以上の人口が7%を超えた社会で、14パーセント以上が高齢社会。また、7%から倍の14%になるのにかかる年数を「倍化年数」と呼ぶ。倍化年数が高齢化のスピードを指し示す国際標準の批准となっており、高齢化の問題を考える上で世界的に重要視されている数字だ。 倍化年数は、ヨーロッパ各国ではおよそ100年、米国は71年。ところが日本は24年。日本は世界のどの国も経験したことのない速さで高齢化が進んでいる。一方、韓国は日本より7〜10年遅れて高齢化が進行しており、倍化年数は18年と非常に速い。中国は一人っ子政策のため人口動態が極めて歪なかたちであり、高齢化も進んでいる。 高齢化問題は、これから拡張していくアジアマーケット全体にとっても重要。アジアマーケットで、増加する新中間層に注目することも正しいが、先述の通り、韓国、中国と次々にアジア各国で高齢化が進行してくることにも注目すべきだ。このアジアマーケットについても頭に入れておくと、日本での高齢化対策の在り方の意味合いが変わってくる。 日本の新しい消費者層 なんとなく、シニア層が増えているという印象があると思うが、すでに03年に、日本の成人人口の50%が50歳以上になっている。つまり、消費者の半分は50歳以上だ。それにも関わらず、テレビ番組やCMなどは若い層を対象にしたものが多すぎると思う。 マーケティングで重要なのは人口動態。層の厚いところが消費者として力を持つというのは当然のことなので、人口動態にのっとった戦略を立ててマーケティングをしていかなくてはならない。 また、総人口自体が減っている中で、若者は急激な勢いで減っていく。一方、総人口は減っているが、50代以上の人口割合だけはどんどん増えていく。この点から見ても、シニアにターゲットを絞っていけば良いのか明らかだ。 シニアマーケットというと、「おじいちゃん、おばあちゃん」のマーケットと捉えがちだが、こうするとマーケットに対する理解がずれてしまう。 シニアマーケットを正しく捉えるポイントは、50代以上の一人暮らしがどれだけ増えるかということ。現在、世帯主が50代以上というのが全体の6割で、その半数が1〜2人暮らし。また、全世帯の3分の1が50代以上の1〜2人暮らしだ。 ファミリー層が主体で、シニア層はその付随したものと考えがちだが、ファミリー層は現在、全体の3分の1と減ってきている。また、50代以上の1〜2人暮らしとファミリー層の数は拮抗している状況で、これから逆転していく。マーケットを考える上では、50代以上の1〜2人暮らしの世帯が大事だ。 50代以上の1〜2人暮らしの世帯とは 家や車、家電、教育費と次々にモノが必要になるファミリー層に対し、50代の1〜2人暮らしの世帯は、これらのモノはすでに持っているので買う必要がない。つまり「自分の趣味に合っているのでどうしても欲しい」というようなモノがない限り、新たにモノを買わなくていい人たちだと言える。 シニアはお金を使わないというのは間違いで、必要なモノ以外は買わないという選択消費をする。例えば、「ランニングコストが下げられるもの」や、「ちょっとした贅沢をしたいなと思ったもの」などに関しては、若者よりもお金をかける。 1人当たりの可処分所得は、50代が最高で、60代でも40代と同じくらいある。「消費性向」とは、可処分所得の中で、どのくらい消費に回すかということだが、50代も高いが60代はさらに高くなる。このように、実際のシニアの消費支出額は高い。また、個人の金融残高は、50歳以上の人々が有する残高が全体の80%を超えており、シニアはお金を持っているということが分かる。しかし、選択消費をするシニアにとって、現在の市場には「自分たちにぴったり合ったものがない」という。 シニアマーケットの捉え方 つい5年前までは、シニアはお金を使わないからマーケティングでは無視していいものと思われていた。その後、シニアはお金も時間もいっぱいある、何でもいっぱい買ってくれるとされたが、これらの考えは両方とも間違っていたのだ。 シニアマーケットを考える上で大事なのは、シニアを一括りにしないこと。世代で分けるのではなく、対象とする人たちがシニアの中でどんな人たちなのかということを分析していく必要がある。各企業や業態にとって、シニアの中のどういう人たちを狙っていくのか、自社にとって重要なシニアはどういう人なのかということを明らかにしていかなければならない。 シニアの消費構造を捉える視点は3つある。(1)ライフステージ(子どもの独立、定年退職など) (2)世代 (3)社会環境(デフレ、環境への配慮など)。この中で最も大切なのはライフステージだ。 また、新しいシニアの像として、昔からイメージされている一般的な「お年寄り」と最も異なる点は、資産に対する考え方。これまでは、資産は子どもに残し同居するという考え方だったが、新シニアは、同居を望む人の割合は減っており、資産も残さない。残すのではなく、共に使いたいという人が増えている。美田の実りを共に味わい、楽しむ人が増えている。 シニア層の消費意識 シニア層の消費意識は、次の7つに収まる。(1)時間消費の意識・・・お金をかけても有意義に、時間を消費したい。ルーティーンな家事などには時間を費やしたくない。(2)循環型人生の意識…新しく始めることで積極的で生涯学習・カルチャースクールが人気。「父と母」から夫婦としての将来の長い時間の過ごし方について見直しを行うなど。(3)本物志向の意識・・・本当にそうだろうかとまず疑ってみる。自分の価値基準による評価を行う。小手先の機能でなく本質な価値提案を求める。(4)横型のコミュニティ意識・・・老人会はいやだけど近所の人たちや趣味の仲間と仲良し。政治、経済や社会問題、地域活動にも高い関心を持つなど。(5)安心志向の意識・・・アクティブで元気であるが、将来の健康には高い関心がある。このままでは楽しい老後を遅れるだけの経済的余裕があるか不安。(6)縁重視の意識・・・他者と繋がっていたい。友達を増やすためにイベントなどにも積極的に参加する。孫との交流は無条件に楽しい。(7)人生逆算の意識・・・認知年齢は1〜2割若い。シルバーや中高年などの年寄り扱いを拒絶する。おしゃれに積極的。 シニアの消費意識はおおまかに以上の7つに集約される。これらを参考にして、マーケティング戦略を立てていってほしい。 |



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