「パン」をキーワードにした総合施設-ピッコリーノ - ブランスリー電子版

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お店拝見/2010年2月号

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「パン」をキーワードにした総合施設-ピッコリーノ
新店舗の面積はおよそ30坪。通りに沿って細長い造りになっていて、通りから見るとかなり大きな店舗に映る
ピッコリーノの伊藤幹雄オーナー
ピッコリーノの新店舗では、約60品目のパンを対面で販売している
牛乳で仕込んだ生地を使用し、ビス生地には、レモン皮やアーモンドプードルを使用した「メロンパン」(200円)
販売は対面で行い、商品についての説明をていねいに行っている
 東京・町田市、JR横浜線・成瀬駅から程近い場所に昨年10月、「ピッコリーノ」がオープンした。「おいしくて体に良いことこそ、食べ物の基本と考えます」というオーナーの伊藤幹雄さんは、岩手県のナンブ小麦粉と、ホシノ酵母を使用して25年以上パンを作り続けてきた。これまでは、主に生協などの宅配と、パン教室を中心に運営してきたが、「自分のパンをさらに多くの人に提案し、その技術を後世に引き継いでもらいたい」との思いから、今回の路面店のオープンとなった。新店舗の面積はおよそ30坪。通りに沿って細長い造りになっていて、通りから見るとかなり大きな店舗に映る。
 新店舗開店の大きな目的の一つである「後進の育成」のために、これまで行ってきたパン教室をさらに充実させた。これまでの基礎コース、本科コースなどに加え、新たに専攻コースを設置し、製パン技術者の育成を図っている。
 専攻コースでは、後半の時期に「公認店舗開設コース」か「公認講師コース」を選ぶようになっている。
 「公認店舗開設コース」では、店舗での実習を行い、仕込みから焼成までのパン製造に加えて、メニュー開発や売上管理、接客など、店舗運営についての幅広い事柄を実戦を通して学ぶ。
 「公認講師コース」では、ピッコリーノのパン教室の講師を実際に務めながら、講師としての経験を積んでいく。
 ピッコリーノのこうした人材育成事業は、東京都の経営革新事業として認定を受けていて、事業立ち上げ時の資金調達に役立ったという。また、卒業生が自分で事業を立ち上げる際に、銀行などに対する信用度向上に役立つのだという。
 伊藤さんは「新しい商品の開発をさせて、あえて失敗もさせてやることで、実践的な力がつけばと考えています。また、問屋や材料メーカーなどとの付き合い方も、実際の店の運営の中で身につけていってもらえればと思っています」と話す。
 パン教室は、店内にある10席ほどのイートインのスペースや、ガラス張りになっていて店内からその様子が見える厨房で行っている。
 ピッコリーノは、「パンを作る人」「パンを買う人」「パンを教える人」「パンを習う人」などが一堂に集う、「パン」をキーワードにした総合施設を目指しているのだ。



「幅広いニーズに対応していきたい」
 ピッコリーノの新店舗では、約60品目のパンを対面で販売している
「ハムロール」(190円)などの焼き込み調理パンもある
店内から厨房の様子が見られるようになっている
生地にエキストラバージンオリーブオイルを練り込み、ブラックオリーブをトッピングした「フォカッチャ」(380円)
「げんこつパン」(70円)は、ピッコリーノを代表するベーシックな生地を使用したパン
げんこつパンの生地にタイムと黒胡椒を練りこんだ「ブラックペッパーブレッド」(280円)
 ピッコリーノの新店舗では、約60品目のパンを対面で販売している。
 どのパンも、基本的にナンブ小麦粉とホシノ丹沢酵母、水だけを使用して焼き上げたシンプルなパンだ。
 「げんこつパン」(70円)は、ピッコリーノを代表するベーシックな生地を使用したパンだ。材料はナンブ小麦粉100%、天日塩(モンゴルの岩塩)1・5%、水52%、ホシノ酵母生種6%。「何も足さない、何も引かない」が、伊藤さんの信条だ。
 「食べ物は、おいしくて身体に良くなければなりません。おいしくないけれど身体にいいということはあり得ません。おいしさとは何かというと、『毎日食べて飽きない』ということです。日本のパン業界はこれまで、パンに甘さを加えたり、いろいろな味をつけたり、色をつけたりして、パンのおいしさの概念をゆがめてきたと思います」(伊藤さん)
 「ブラックペッパーブレッド」(280円)は、げんこつパンの生地に黒胡椒を練り込んで生地をナマコ形に成形。「肉料理にぴったりです」とPRしている。
 「フォカッチャ」(380円)は生地にエキストラバージンオリーブオイルを練り込み、ブラックオリーブをトッピングした商品で「そのまま1〜2センチ幅にスライスして、ワインのおつまみやパスタの付け合せに」と顧客にすすめている。
 油脂を練り込んだリッチな配合のパンもある。使用する油脂はすべてフレッシュバターだ。
 「ライトバーンズ」(90円)は、バターやたまごなどを練り込んだ生地を使用したパンで、ソフトな食感が特徴。子供に人気があるという。
 「メロンパン」(200円)は、牛乳で仕込んだ生地を使用。ビス生地には、レモン皮やアーモンドプードルを使用し、サクッとした食感を出している。
 「ハムロール」(190円)などの焼き込み調理パンもある。
 「オープンして、3カ月がたち、少しずつ様子がわかってきました。いろんな人から、『店がすましている感じがして、敷居が高い』といわれるので、入りやすい雰囲気を演出していこうと思っています。品揃えも、菓子パンや調理パン、サンドイッチなども充実させて、幅広いニーズに対応していきたいと考えています。そして、店内のイートインスペースを利用して、パンの食べ方の提案もしていきたいですね」と伊藤さんは目を輝かせる。



SHOP DATA

店名ピッコリーノ
住所〒195-0045東京都町田市南成瀬5-1-10
電話042-720-1717
営業時間午前9時〜午後7時
定休日月曜日
品揃え約60品目
店舗面積厨房約20坪、販売スペース約10坪
スタッフ製造3人、販売常時3〜4人
日商約15万円



原価計算女王
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