譲渡を受け、本格的なパン作り - ブランジュリ ブルディガラ ヒロオ - ブランスリー電子版

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お店拝見/2009年7月号

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譲渡を受け、本格的なパン作り - ブランジュリ ブルディガラ ヒロオ

「ブランジュリ ブルディガラ ヒロオ」の外観。
三叉路の正面にある


ドアを開けて入って左側には洋菓子コーナー。店内には落ち着いた雰囲気が流れる


木目を基調とした店内。ヨーロッパの雰囲気が漂う
 ファミリーレストラン、喫茶店、パスタ店など150店の飲食店を、百貨店内中心に運営するトリコロール(本社・東京都港区)のベーカリーブランドが『ブルディガラ』だ。
 ブルディガラは、ベーカリーを中心にカフェ、ベーカリーカフェ、レストランなど約10店舗からなる。ベーカリーは広尾をはじめ新宿(ルミネ2の1階)、横浜(高島屋地下1階)の他、大阪にもある。同ブランドは、ワインショップのエノテカからベーカリー部門が4〜5年前にトリコロールに経営譲渡されたもの。元々レストランを経営していたことからパンの製造部門はあったが、譲渡を切っ掛けに本格的なリテールベーカリーヘの進出が可能になった。現在の売り上げトップは、東京駅構内にあるベーカリーカフェの「ブルディガラ エクスプレス東京」で、1日に150万円を稼ぎ出す。多い日には200万円を売り上げる。菓子パン類を中心にハード系の食事パンや調理パンといった豊富な品揃えと落ち着いた雰囲気の店構えが、旅の途中の人々を引き寄せるのだろう。



ニーズに応えた製品を生む

石臼挽き粉などと自然発酵種を使用し、深いコクを生んだ「バゲットブルディガラ」


一番人気の「クロワッサン」には発酵バターを使用


隠れた人気商品の「ラスク」。遠方からも購入依頼が来る
 エクスプレス東京が、不特定の旅人を立ち止まらせるとするなら、ベーカリーで唯一の路面店である広尾店は、地域密着の店舗といえる。
 『ブランジュリ ブルディガラ ヒロオ』は、2001年9月10日に、地下鉄日比谷線広尾駅2番出口から有楢川記念公園方面へ徒歩約2分の現在地にオープンした。ブルディガラはラテン語で「ボルドー」の意味。つまり、ボルドーのパン屋さん。品揃えを見ると合点がいく。フランスパンやライ麦パンが主役なのだ。「日常生活を少しだけ上質に」といったブルデイガラの消費者への提案の表れでもある。加えて、広尾という土地柄もある。この街は大使館が多い。ヨーロッパの味を伝えるには絶好の場所なのだ。
 新宿店では、日本人の口に合うようにアレンジした製品も提供しているが、広尾ではそれがかなわない。例えば、ドイツ人は自国で食べているのと同じ物を買いたいと思っており、日本風にアレンジした製品は好まない。それに、素材の分かる品物を購入していく。
 こうした外国人が、広尾店の場合は客の50%を占める。本場のパンの味を知っている客を相手に商売をしているだけに、製造方法や素材にこだわりをみせる。ハード系はポーリッシュ法による長時間発酵を採用している。小麦粉も使い分けているという。このような努力が、1日に30万〜35万円を生み出す。多い日は40万円にもなる。
 もちろん、あとの50%は日本人である。彼らの動向も把握しなければならない。今、若い女性たちが本物のバゲットを欲しがり始めている。ニーズの枠が広がり出していると分析する。菓子パン類を目当てに来店した女性たちが、バゲットも購入していく機会が増えているらしい。同店では、バゲットもノーマルなものと石臼挽き粉使用のものとを用意する。



一番人気はクロワッサン

クリームチーズと高相性の「セーグル・フュイ」


薄く焼き上がったクラストが香ばしい「スペルツ」


ベジタリアンに人気の「トン」(右手前)
 広尾店で販売する製品は60種類。ハード系の食事パンを中心に、菓子パン、デニツシュ、調理パンを揃える。ハード系は、神奈川県川崎市にある24時間稼働する工房で、製パン技術者15人が交替で1日3回焼き上げる。菓子パン、デニッシュは冷凍生地を使用。調理パンとともに店舗内で仕上げる。こうして生まれた製品の一番人気はクロワッサン(200円)。担当者いわく。「フル回転です」
 工房から各店舗への配送は1日に3〜4回。製品の補給が滞ることはないという。百貨店への出店が多いブルディガラとしては、むしろ、コストダウンが図れた上に、効率も良いそうだ。
 お薦め製品を上げると、まず、水を使わずにカベルネ・ソービニヨン種の赤ワインだけで捏ね上げた「パン・オ・ヴァン・ブルディガラ」(460円)。ぶどうの風味が生きている。
 ライ麦粉を30%配合した「セーグル・フュイ」(580円)にはオレンジピール、いちじく、くるみなど5つの果物が入っている。「スペルツ」(450円)はスペルト小麦を30%配合し、その風合いを生かすためにフランスパン用粉を合わせ、仕込みから焼き上げまでに7時間をかける。
 ライ麦粉20%配合のカンパーニュ生地に、カルバドス(りんごから作ったブランデー)に漬けたドライアップルなどを入れた「ブノワトン・オ・ポンム」(230円)は、りんごの甘味が活かされている。「ミルティーユ」(240円)は、さくさくのデニッシュ生地を使い、ブルーベリーをトッピング。
 クロワッサン生地でチョコレートを包んだ「パン・オ・ショコラ」(220円)も人気製品の1つ。



お客の立場でアイデアを

調理パン各種も充実している。価格帯は330円〜450円


様々なパンが並ぶ陳列棚。照明を効果的に使用し、パンを魅力的に見せている


「おしゃれなジャムもいっしょに」と提案
 9〜10種類の調理パン(330〜450円)には、バゲットをはじめ全粒粉を混合したパンを使用。全粒粉のパンをベースにした製品「トン」(450円)は、ツナサラダを中心にトマト、ルッコラ、オリーブなどを入れた製品で、ベジタリアンにも喜ばれている。
 隠れた人気製品もある。「ラスク」(1袋330円)だ。バゲットにバターと甜菜糖を加えただけ。見た目はチョコレートに包まれたよう。大人から子どもまで楽しめるおやつだ。ブルディガラでは通信販売は行なっていないが、このラスクだけは東北から九州までの依頼に応じている。ちょっとしたアイデアが店を客に印象づける。データを管理し、製品の売れ行きのみを見ていては出来ないことだ。



SHOP DATA

店名 ブランジュリ ブルディガラ ヒロオ
住所 東京都港区南麻布4−5−66
電話 03-3280-2727
営業時間 午前8時〜午後8時(日曜日は午後7時まで)
定休日 無休 
品揃え 約60品目
店舗面積 約18坪(内販売スペース約11坪)
スタッフ 製造2人、販売2人
日商 平日約60万円、土日祝約100万円30〜40万円

原価計算女王
原価計算女王

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