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| 話題/2009年5月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。
| 投資額5千万円で年商1億円を目指す。コンビニの跡地を利用した中規模ベーカリー | |
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ベーカリー専門の店舗開発を手掛けるダイユー(本社=東京・杉並区、星野良信社長、電話03−3325−5171)は4月8日、東京・港区のメルパルク東京で「ベーカリー開業セミナー」を開催した。同社がこれまで手掛けてきた数多くの成功例から得た「繁盛のノウハウ」を披露した。また、今後の方向性として、コンビニの跡地を利用した、「投資額5000万円、年商目標1億円のベーカリー」のモデルについての提案を行った。同社は、2月25日から28日までの4日間、大阪市住之江区のインテックス大阪(南港)で開催された2009モバックショウでも、同じ内容の講演を行った。
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| 地域に適合する商品構成
これまで、関東で200店以上の、年商1億円を超えるベーカリーをプロデュースしてきました。その中には、年商2〜3億の店も登場しています。関東地区では、ベーカリーが飽和状態になってきていて、当社のお手伝いするベーカリーも、全国へと広がっています。すでに関東以外でも100店のベーカリーの立ち上げに関わっています。
郊外立地の大型ベーカリーが成功した大きな理由の一つは、女性から「スクラッチのパンはおいしい」と認知されたことがあると思います。駐車場があれば、遠くからでもお客さんが来てくれるという流れになりました。逆に駐車場がない小さなベーカリーの売上はジリ貧になっています。 地方の場合は、路面のベーカリーは、日商5〜6万円が圧倒的に多く、強力な競合店は少ないようです。また、地代も安く、敷地が広くとりやすいという強みがあります。きちんとやっていけば、すぐにその地域の一番店になってしまいます。 当社が現在関わっている出店予定者の中には飲食やアパレル関係の会社などが多くみうけられます。パン屋さん以外の業種の人から見ると、「畑の中で、どこから人が来るのかという場所で、これだけ売れたら儲かるだろう」ということになるのです。彼らは資本力も人手もあります。ないのは技術力だけです。 しかし、こうした大型ベーカリーの出店には、綿密な計画が必要になってきます。当社が出店の手伝いをさせていただくときは必ず、出店予定地の商圏調査を綿密に行います。1次商圏の設定や、競合店の数とその実力の調査なども綿密に行います。 そして、最終的にその場所でどれくらいの売上が見込めるかを算出します。ここ5〜6年では、私たちのこの調査にくるいが生じたことは1回もありません。 商品力も不可欠です。パンがおいしいことはもちろんですが、私たちは、ヒット商品を作り出すことと、地域に適合する商品構成にすることを重要視しています。 まず、ヒット商品についてですが、単品で1日200個とか、1000個とか売れる商品があると、その商品を買うために遠方からわざわざ来店してくれるお客様が現れます。「その店でなければ買えない商品」ということになるのです。 どうやって、そのような商品を作ればいいかというと、ひとつの方法として私たちが推奨しているのは、パンのフィリングを自家製にして特徴を出すというものです。 こうして作った商品も、お客様に食べていただかなくては、評価していただけないので、まずはいかにして多くのお客様に食べていただくか大事になってきます。販売促進の努力が必要になってくるということです。 |

| ジャンルごとの品数のバランス
お客様が帰り際に「ありがとう」と自然に言っていただけるような接客や店作りを目指したいものです。商品の陳列も、それぞれの商品の特徴に合わせて、ざるやフライパンなども使って変化を持たせ、楽しさを演出します。また、季節を感じさせるようなディスプレイを心掛けるようにします。
子どもを連れて来店されるお客様のためのキッズスペースも好評です。親が買い物をしている間、子どもが遊べるスペースで「あそこの店は、子どもを連れて行ってもゆっくりと買い物ができる」と思っていただけます。 ベーカリーには、食パンから菓子パン、デニッシュ、ハード系まで、すべてのジャンルの商品を品揃えする必要があります。一応すべてのジャンルのパンを品揃えした上で、それぞれの地域の好みに合わせて、各ジャンルのパンの品数の割合を変えていきます。それが、地域適合性商品構成ということになります。 ベーカリーのパンの種類は多ければ多いほど、お客様にとっては魅力的です。ただ、一方で、種類が多くなることによるマイナス面もあるので注意が必要です。すなわち、売上の規模に合った品数というものがあるのです。 まず、種類が多いと、1品目あたりの製造量が少なくなり、製造効率が悪くなります。また、販売効率も悪くなり、ロスが出やすくなります。そして、当然ながら、焼きたてが出しにくくなります。ということで、品数は無制限に増やすことができないので、各ジャンルの商品を絞り込まなくてはなりません。そのバランスの違いが、地域性であると私たちはとらえています。 日商40〜50万円で100品目、日商70〜80万円で120品目というのが私たちの目安です。 私たちが手掛けた店舗の99%がコーヒーの無料サービスを行っていて、テラス席を設けています。これには大きな意味があります。単にお客様へのサービスということだけではありません。テラス席でお客様がコーヒーを飲みながらパンを食べている風景は、楽しそうな店の雰囲気を演出してくれます。そのことがお客様を惹きつける大きな力になります。また、購入してすぐにパンを食べてもらえるので、焼きたてのパンのおいしさを体験してもらう絶好のチャンスになります。コーヒーの経費は売上の1〜1・5%かかりますが、そのことによって得られる効果は絶大なものがあります。 基本的に飲食ができるスペースは屋外に設けています。店内にも作るかどうかは、駐車場が30台以上の大型店かどうかで判断します。それ以下の規模の店で、店内に飲食スペースを設けると、お客様の滞留時間が長くなる分、駐車場がスムーズに回転しなくなってしまいます。 |

| 「開店応援員」の制度を用意
ベーカリーの場合は、オープン当初にいかに品切れを起こさずに、来店したお客様にほしい商品を買っていただけるかが、その後の成功を大きく左右します。
よくあるのは、オープン当初の忙しい時期に、頻繁に品切れを起こしてお客様を失望させてしまうというパターンです。 これを防ぐために、当社は「開店応援員」の制度を用意しています。20〜30人の製パン技術者が当社に所属していて、開店前後の1カ月とか半年とかの期間、店に入ってスタッフとして働く、というものです。この人たちは、近い将来独立したいと考えていて、彼らにしてみれば、店の立ち上げに関わることで、自分の独立のための貴重な経験が積めるわけです。 彼らは当社の社員ではなく、個人事業主ということになり、派遣先のベーカリーから、賃金をもらう形になります。当社は技術者を派遣することによるマージンは一切とっていません。開店応援員に仕事がない時期はまずないのですが、万が一仕事がない時期が生じた場合は、当社が収入保証をしています。 これまで、多くの大型店の出店のお手伝いをさせていただいた経験からいうと、年商2〜3億を目指すとなると、投資額が1億円以上かかってしまいます。 リニューアルを希望する、年商5000万円から7000万円の既存のベーカリーや、独立希望者が、1億円を用意するのは簡単ではありません。 そこで、年商1億円の店を、4000〜5000万円の投資で実現しようというプランを用意しています。 これまで、お話ししてきたような販売促進を行っていくには、一定以上の売り場の広さが必要になってきます。売り場面積が25坪ぐらいの大型店舗が理想なのですが、売り場面積15〜20坪の中型店でも十分にいろいろな販促が展開できます。ですからこのクラスの中型店で年商1億を目指そうというものです。 これには、最近顕著になってきた世の中のある流れが関係しています。つまり、最近コンビニのスクラップが目立ってきているのです。首都圏ではあまり感じられないかも知れませんが、地方へ行くと、コンビニ店舗でやめるところがかなり多くなってきています。私たちは、コンビニの跡地を利用できないかと考えました。店舗面積が45坪前後で、駐車場が10台分ぐらい取れれば、年商1億円以上のベーカリーは十分目指せます。 資金調達の問題については、当社の信用でリースが組めるシステムを用意しています。 例えば、自己資金が500〜600万円で、銀行などから1000万円を借りられたとしても、まだ全然足りません。そこで、当社の信用で、かなりの額のリースを組めるような仕組みが実現したことで、これまで大型店や中型店の出店が不可能だった人たちにも、挑戦していただけるようになりました。 |
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