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| 食のトレンドを追う/2009年3月号 |
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| 健康志向の高まりを引き金に群雄割拠の様相を呈しはじめたホットな缶コーヒー市場
食品の中でも比較的堅調といわれてきた清涼飲料市場も、急激な景気悪化の影響で減退傾向にある。消費者の買い控えはついに清涼飲料にも及んできたのだ。市場調査会社・富士経済の予想によると、2009年の清涼飲料市場も前年割れの見通しだという。そんな中、ヒット商品を輩出し成長が期待されている飲料商品もある。たとえば缶コーヒー。糖分を抑えた微糖・無糖タイプの大幅な伸びに牽引されて、缶コーヒー市場は今後も伸長が期待されている。各メーカーとも新商品を投入するなどさらなるシェア拡大に向け躍起だ。ヒットの要因は何か? 新たな取り組みとは? 熱くなる缶コーヒー市場をレポート。
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| ヘビーユーザーが後押しする微糖・無糖カテゴリー
缶コーヒーというと、ミルクと砂糖たっぷりの�犂鼎辰燭襪記瓩�文字通り持ち味だった。実際、さる1月にランキング会社オリコンが発表した「おいしいと思う缶コーヒーブランドランキング」で総合1位に選ばれたのは、日本コカ・コーラの「ジョージア」。缶コーヒー市場トップシェアを誇る同ブランドは、発売から34年の歴史を誇るいわば定番だ。なかでも同ブランドを代表する「ジョージア エメラルドマウンテンブレンド」は、砂糖とミルクが入ったいわゆるスタンダード商品だ。
こうした王道の商品がトップブランドとして地位を固める一方で、最近では糖分を控えめにした、あるいは糖分をゼロにした微糖・無糖タイプの缶コーヒーがシェアを拡大しつつある。 たとえば、昨年1月にアサヒ飲料から発売された「ワンダ 金の微糖」は発売当初から予想以上の売上を示し、年間販売目標を3度にわたって上方修正。結局、当初目標の10倍になる1000万ケース(1ケース30本)まで拡大した。 「『金の微糖』に加え、朝専用の缶コーヒーとして販促している『モーニングショット』、無糖タイプの『ゼロマックス』が『ワンダ』ブランドの3本柱。とりわけ『金の微糖』と『ゼロマックス』が大きく伸びたおかげで、2008年の『ワンダ』ブランドの出荷量は3587万ケースと、前年比で26%も増加しました」(アサヒビール広報部・松香容子氏) サントリーが2007年7月に発売した「ボス 贅沢微糖」も好調で、販売量は1年間でおよそ1200万ケースに達した。ちなみに、先に紹介したオリコンのランキングで「ボス」ブランドは堂々総合2位を獲得。「贅沢微糖」がその大きな原動力のひとつになっている。 微糖・無糖タイプがシェアを拡大している背景には、消費者の健康志向の高まりがある。 「缶コーヒーのユーザーには、1日に2、3本と飲む方が多いのです。そのうち1本はスタンダードな商品を飲んでも、糖分の摂りすぎを気にされて2本目、3本目は微糖・無糖タイプを飲むというユーザーが増えてきました」と、松香氏は話す。缶コーヒーのメインユーザーは30〜40代の男性ともいわれ、とりわけ健康に関心が高い層が中心なのも消費者の健康志向を反映しやすい要因となっている。 |

| 従来品と一線を画す新たな路線の商品も登場
もっとも、ただ糖分が少ないだけで売れるほど�犂鼎�はない�瓩里�缶コーヒー市場。「家などで煎れたコーヒーと違って、缶コーヒーはミルク感があって甘いもの、というのがユーザーのイメージ」(松香氏)だ。そのイメージを守りつつ、味、素材、あるいはパッケージ・イメージでいかに差別化・付加価値化を図るかが、消費者を取り込む大きなポイントなのだ。
たとえば、「ワンダ 金の微糖」は、原材料にコロンビア産の高級豆「コロンビア・スプレモ」を使用。微糖タイプながら深いコーヒーの味わいを実現したプレミア感が特徴だ。「ボス 贅沢微糖」は昨年9月にリニューアル。余計な渋みや苦味の強い、抽出の最後の部分は使わないという「いいとこドリップ製法」を引き続き採用しつつ、さらに焙煎方法にもこだわって良質なコクと香りを引き出したという。 ダイドードリンコも、ロングセラーブランドである「ダイドーブレンドコーヒー」に微糖タイプである「ルーキー【微糖】」を追加。さる2月9日から発売を開始した。伝統である豊かな香りと程よい苦味をより強調しつつ、キレのある味わいを実現している。 微糖・無糖タイプの缶コーヒー市場は今年も伸長が予想されており、メーカー各社が自社製品のシェア拡大を期してしのぎを削ることになりそうだ。 堅調な微糖・無糖タイプでユーザー獲得を目指す一方で、新たな路線で缶コーヒーの消費拡大を狙う動きも出てきた。 「中味、容器容量、価格などすべてにおいて、これまでの缶コーヒーとは一線を画すプレミアカテゴリーの創出を狙いました」と語るのは、サントリー広報部の小島葵氏だ。 同社は、コーヒーショップ・チェーン店のスターバックスと高級缶コーヒーを共同開発。昨年10月、1都10県のコンビニエンスストアで販売を始め、順次販路を拡大してきた。そしてさる1月13日、全国販売を開始した。 サントリーとスターバックスの共同開発で生まれたのは、「スターバックス ダブルショット」という缶コーヒー。タイプは「エスプレッソ コンパーナ」と「エスプレッソ ドッピオ」の2タイプで、前者はスターバックスならではの力強いコーヒー感に濃厚なミルク、クリームを合わせた贅沢な味わいが、そして後者は、「スターバックス エスプレッソ ロースト」という豆の力強いビターな味わいを楽しめる上に、少量のミルクと砂糖により飲みやすい味わいに仕上がっているのが特徴だという。 「これまで缶コーヒーをあまり飲んでいなかった方々を主なターゲットとして、スターバックス店舗のエスプレッソをイメージし、小さいサイズで力強いコーヒー感と濃厚な味わいが楽しめる商品として開発しました」(小島氏) |

| ニーズの細分化で新たな市場の創出に期待
一般的な缶コーヒーが容量190グラムで120円なのに対し、「スターバックス ダブルショット」は140グラムで179円と少々高め。コーヒーはやはり専門店で、という本物志向の消費者を新たに缶コーヒー市場に取り込もうというのが狙いだ。
「缶コーヒーユーザーの意識や嗜好の変化が顕在化してきている」(小島氏)中、プレミアカテゴリーの創出という新たな試みが成功するか否か、「スターバックス ダブルショット」の今後の売れ行きが大いに注目されるところだ。 缶コーヒーの王者、日本コカ・コーラも黙ってはいない。1月26日、「ジョージア」ブランドの3製品「ジョージア エメラルドマウンテンブレンド」「ジョージア エメラルドマウンテンブレンドブラック」「ジョージア エメラルドマウンテンブレンドカフェオレ」が全国でリニューアル発売された。パッケージ、そしてブランドロゴも刷新。コーヒーのアロマをより強化してユーザーにより高い満足感を提供するかまえだ。 「『もっとも愛される品質と香りを目指して』をテーマに、エメラルドマウンテン豆そのものが持つ�猊兵銑瓩繁�かな�爛▲蹈沺聞瓩蝓豊瓩肪緻椶靴董¬�わいとパッケージのデザインをリニューアルしました」(日本コカ・コーラ)。 トップシェアを誇る定番ブランドが満足度を高めてその地位を確固たるものにするのか、それとも群雄割拠の様相を呈するのか――。 冷えた体を温めてくれる缶コーヒー。その市場では、商品以上にホットな状況が続きそうだ。 |
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