デザートにもコラーゲン?日本の美容・健康志向社会を支える「コラーゲン配合食品」 - ブランスリー電子版

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食のトレンドを追う/2009年1月号

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デザートにもコラーゲン?日本の美容・健康志向社会を支える「コラーゲン配合食品」

飲食店の冬の目玉商品、コラーゲン鍋(写真はすかいらーく系列の和食レストラン「夢庵」の「菜彩鶏のコラーゲン鍋」=上がメニューに掲載された写真、下が店の入り口に掲げられたのぼり)
 もはや、美容と健康を気遣う女性たちには、無視することのできない存在であるコラーゲン。基礎化粧品への配合はもちろん、サプリメント、粉末、ドリンク剤などの補助食品に加え、昨今は、多くの飲食店で「コラーゲン鍋」などのメニューが登場、メジャーな存在になってきた。そんな中、鍋のような季節限定の食べ物のほかに、コラーゲン入りのスイーツや納豆など、日常の食卓の上で手軽にコラーゲンを摂取できる食品が登場している。



スイーツからお茶まであらゆる食品に

 コラーゲンとは、動物の結合組織の主成分で、骨、腱(けん)、皮膚などに多く含まれる繊維状のたんぱく質だ。主に、鶏の手羽やガラ、豚足、豚耳、スペアリブ、牛スジ、どじょう、フカヒレ、ゼラチン、魚の煮こごりなどに含まれている。食品業界で「コラーゲン入り」のメニューに使われているのは、主に魚の鱗などから取れる海洋性コラーゲンと、豚の皮などから取れる動物性コラーゲンだ。
 すでに、あらゆる食品メーカーがコラーゲンをとり入れ、美味しさとともに健康的であることをアピールしている。とりわけ、ヨーグルト、チョコレート、カステラ、クレープ、マシュマロ、プリンなど、お菓子にはコラーゲン入りが多いようだ。美容と健康への意識が高い一方で、甘いものに目がないという女性を意識した結果なのかも知れない。
 また、飲料でもコラーゲン入りの緑茶やコーヒーなどの商品は珍しくないうえに、そもそも、粉末状のコラーゲンは、自宅や職場で毎日飲むお茶やコーヒーに混ぜて飲むことをウリとして販売されている。
 コンビニでは、ファミリーマートが「気づかいをプラス」というキャンペーンを開始した。毎回、各テーマの栄養成分などをプラスしたシリーズを展開し、第1弾が、コラーゲンだった。11月18日から12月8日まで、鶏と野菜のコラーゲン鍋、牛スジのおむすび、スープビーフン、揚げ豆腐、あんかけ塩ラーメンなど合計7品目を発売。どちらかといえば男性客の方が多いコンビニにおいて、明確に女性客を意識した取り組みといえそうだ。また、昨今の食の安全性への信頼の揺らぎや、不景気に影響されて、自宅で食事を作る家庭が増えているという背景もあり、コンビニ食の安全性をアピールする狙いもある。  



鈴田峠農園の「コラーゲン入りソフトクリーム」

長崎県大村市の鈴田峠農園が経営する「野鳥の森レストラン」では、地元の新鮮な食材を使用した料理が食べられる(料金は、大人1260円。他にシルバー料金、子ども料金がある)


「野鳥の森レストラン」では、毎朝、市場に持ち込まれる新鮮な食材をふんだんに使用した約80種類ものメニューをバイキング形式で提供している


鈴田峠農園の「鈴田峠こだわり市場」では、スーパーよりも安く新鮮な農産物や海産物を買うことができる
 「女性が美しくなれるレストラン」と新聞やテレビで報道された、長崎県大村市中里町の「野鳥の森レストラン」。レストランを運営する鈴田峠農園は、「地元の人に地元の野菜を食べてもらいたい」という思いから、鈴田地区の農家24
軒が出資して設立された会社だ。会社が運営する「鈴田峠こだわり市場」では、スーパーよりも安く新鮮な農産物や海産物を買うことができる。
 レストランでは、毎朝、市場に持ち込まれる新鮮な食材をふんだんに使用した約80種類ものメニューをバイキング形式で提供。コラーゲン入りのデザート「美しくなれるソフトクリーム」には、良質のコラーゲンを使用している。「生イチゴソフトクリーム」は、コラーゲンと、ビタミンCを豊富に含む新鮮なイチゴをミックス。その他、健康茶として注目される柿の葉と柿の実をミックスした「柿ソフトクリーム」、豆乳をミックスした「大豆丸ごと豆乳ソフトクリーム」などがある。コラーゲンとミックスする素材とのコンビネーションに、さらなる美容・健康の効果が期待されそうなラインナップだ。



ヨーカ堂、ファンケルが食品4社と共同開発

ファンケル共同開発シリーズ(一例)。写真一番左の『ふわふわレアチーズ』、写真奥左側の『毎日おいしい つやぷる納豆』にHTCコラーゲンを配合
 イトーヨーカ堂とファンケルが、敷島製パンなど国内大手食品メーカー4社とタイアップして新商品「ファンケル共同開発シリーズ」を共同開発、11月5日からイトーヨーカドー各店舗で発売している。第一弾は、パン、納豆、洋菓子の10商品。それらの商品にHTCコラーゲン、発芽米、青汁、ツイントースなどファンケル独自の素材を使用することで、美と健康志向が高く、安全性のある商品の提供をアピール。
 「毎日おいしい つやぷる納豆」「ぷるぷる苺&ミルクプリン」「ふわふわレアチーズ」の3商品にHTCコラーゲンパウダーを使用している。全国展開のGMS(総合スーパー)を軸にした、こういった大がかりなプロジェクトが「健康志向」を網の目のように全国の家庭に浸透させていくことになりそうだ。



健康食品の摂取は楽しく「気分」がキレイをつくる

 しかし、コラーゲンそれ自体を肌に塗ったり、口から摂取することに美容・健康上の効果が本当にあるのだろうか。
医学ジャーナリストの東茂由氏はこう語る。
 「補助食品や化粧品などで直接コラーゲンを摂取しても、コラーゲンの持つ性質がストレートに身体に作用するわけではない、と考える医者は多いですね。コラーゲンは、身体の中でタンパク質が合成されて作られています。身体の中にコラーゲンをたくさん作り
たければ、タンパク質をたくさん摂取すればよいのです。ほとんどのコラーゲンの補助食品にはビタミンCが一緒に配合されているので、美容効果はコラーゲンではなく、ビタミンCが効いているのでは、という見解もあります。いずれにせよ、コラーゲンが美容にこれだけの効果をもたらす、ということが、確実に科学的に証明されているわけではないので、効く・効かないを断定できる段階ではないのが実情です」
 また、東氏は「単一のものだけをとりすぎることは、身体には絶対によくありません」とも警告する。
 結局、さまざまな種類の食べ物をバランスよく適度に食べることが美容と健康に一番だということになるのだろう。
 しかし、それではあまりにつまらない、というのが恵まれた現代人の本音なのかもしれない。 
 しかし、通常の生活にプラスアルファーをしている、という気持ち自体が、その人を美しく、健康にさせることもある。その点では、納豆や洋菓子など、毎日気軽に食べられる食品の中に美容・健康の要素をプラスしているという事実が、健康志向の現代人の生活にハリやリズムを与えたり、自らのライフスタイルを見直すきっかけになると思われる。
 サプリメントやドリンク剤などの健康食品を極端だと思う人も多いが、「コラーゲン入り日常食」は、そういった一般の人々にも広く受け入れられるような「健康志向」への橋渡し的存在であるといえるだろう。(U)

原価計算女王
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