世界的な環境変化にどう対応するか - 大和貿易 - ブランスリー電子版

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業界アンテナ/2008年10月号

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世界的な環境変化にどう対応するか - 大和貿易
ヨーロッパの食文化を貪欲に吸収する時代から、吸収した成果をもとにして、新たなものを創造する時代になった今日、製パン製菓専門の輸入商社の進むべき道はどこにあるのか。今回は、ヨーロッパ各国から製菓製パン材料などを輸入販売する大和貿易の木村浩三専務に話を聞いた。



生産現場を自分の目で確認する

イギリスのモノ社製のデポジッター


「カルマバニラスペシャル」は、本格的なカスタードクリームが、牛乳と混ぜ合わせるだけで簡単に作れる
―――大和貿易さんというと、ヨーロッパの高品質の製菓製パン材料の輸入販売というイメージがあります。
木村 ドイツ、スイス、フランス、オランダ、イギリス、デンマーク、スペインなど数多くのヨーロッパの国々から様々な原材料や機械を輸入しています。1953年の創業から今年でちょうど55年目を迎えました。多くの方々に支えられて、ここまでやってきました。
―――輸入品目の選定の基準は何ですか。
木村 高品質で、日本にはまだ入ってきていないもの、もしくは、入ってきていても、既存品との差別化ができるもの、ということです。
―――「海外のものだったら何でも日本初」という時代もあったと思いますが、現在は、一通り輸入し尽くしたといった感じもあるかと思います。
木村 例えば、チョコレートなどは、もう「日本初」なんていうことはあまりないでしょう。しかし、まだ日本に紹介されていないものはあるわけで、私たちはそうしたものを地道に探すために、海外の展示会に赴いていったり、当社の海外情報ネットワークをフルに活用したりしているわけです。
―――実際にヨーロッパのメーカーと取引を始めるに当たっては、どんなステップを
踏むのですか。
木村 生産の現場を自分の目で必ず確認します。工場を見て、例えば、衛生上の問題あり、と判断すれば、たとえ契約書を交わす直前の段階まで来ていたとしても、交渉を白紙に戻す場合だってあります。
 それと、先方の社長や担当者がどんな人物かということも重要視しています。私たちにとっては、ものごとを柔軟に考えてもらえるということが重要なんです。例えば、日本のニーズに合わせて、製品の仕様を柔軟に変えてもらえることなんかが重要になってきます。
―――大和貿易さんはこれまで、製菓製パン材料や機械の中でも、高品質・高価格の分野を中心に扱ってきたように思えますが、ここ数年の世界規模での需給構造の変化や、原材料などの高騰は、どのように影響していますか。
木村 現時点までは、比較的順調に来ています。やむを得ずの値上げも幾度となく行ってきましたが、何とか売上を維持しています。
 ただ、ここにきて、小売段階での多くの分野の商品の値上げが、一気に来ていますので、今後は予断を許しません。気を引き締めているところです。
 私たちがメインとするお客様の洋菓子店
さんの商品は、消費者にとっては、嗜好品であり、一種のぜいたく品であるので、一番先に買い控えが起こるのではないかと心配しています。
 さらに、これからの時代は、今までのように、世界中の欲しい物を日本が必ず手に入れられるとは限りません。手に入れようと思ったら、これまでより多くのお金を払わなければならなくなるかも知れません。
―――新たな時代における新たなビジネスモデルのようなものは考えていますか。
木村 いろいろと考えていますが、まだ発表段階ではありません。ただ、時代はどんなに変わろうと、いいものを私たちのお客様に提供する、という基本は変わらないと思います。また、ヨーロッパの食文化を日本に伝えるという私たちの使命も変わらないと考えています。
―――ところで、大和貿易さんで最近動
きがいい製品は何ですか。
木村 イギリスのモノ社製のデポジッターがよく出ているようです。生地絞り出しギアが互いに外回転するため、生地を傷めずに絞り出し、手絞りと変わらない品質が可能なのが特徴です。正確な形の製品、重量の均一な製品が作れ、マカロン、ダックワーズ、シューなどあらゆる種類の生地に対応できます。
 それと、マロンペーストもよく売れています。栗と砂糖のみで作ったマロンペーストで、糖度を抑えてあるので、栗そのものの風味が味わえるのが特徴です。
―――ベーカリー向けのおすすめの製品はありますか。
木村 カルマバニラスペシャルは、本格的なカスタードクリームが、牛乳と混ぜ合わせるだけで簡単に作れる優れものです。自家製カスタードクリームを包んだクリームパンを看板商品にされているパン屋さんも多
いかと思いますが、自家製カスタードクリームにひけをとらないと自負しています。特に夏は、食中毒が怖いと思っていらっしゃる方も多いかと思いますが、カルマバニラスペシャルは卵を使っていませんので、卵による食中毒の心配はありません。
―――最後に、この仕事をしていて、「やっていてよかった」と思うのはどんな時ですか。
木村 やはり、私たちが提供した原材料や機械を使って私たちのお客様である洋菓
子店やパン店が作った商品が、話題になり、ヒット商品になったときですね。そういう時は「この仕事をやっていて本当によかった」と心から思います。





 大和貿易 1953年、食品、酒類の輸入業者としてスタート。ヨーロッパ各国からの製菓製パン機械や原材料などの輸入販売を行ってきた。スイス、カルマのクーベルチュールを日本で販売し、日本のクーベルチュール文化のパイオニア的存在として知られる。問い合わせの電話番号は、078‐222‐2311。



原価計算女王
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