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| 作り手の都合で歪んだパンを作らない - モンタンヴェール |
 小麦粉全粒粉が入った「パンコンプレ」(150円、右)と、もちっとした食感が特徴の「もちもちレーズン」(230円、左)  オーナーの小野寺宏輔さん  フランス産小麦の粉を使用し、昔ながらの製法で作った「バゲット・トラディショネル」(320円)  トマトやなすが入ったカレーを包んだ「夏野菜のカレーパン」(160円) 「『パン屋の都合で、歪んだパンをお客様に食べさせてはいけない』とある有名なパン職人がいっていましたが、私もまったく同感です」 埼玉県越谷市、モンタンヴェールの小野寺宏輔オーナーはこう話す。 「なぜマーガリンやショートニングを使わないかというと、マーガリンやショートニングを使ったパンを食べると、おいしくないと感じるからです」 ベーシックなものを手を抜かずにていねいに作っていくのがモンタンヴェール流だ。 作業性がよくなるからとか、日持ちがするようになるからとか、作り手側の都合で、伝統的な製法を変えるつもりはさらさらない。 「例えば、デニッシュ生地はクロワッサン生地より少しリッチにして、180度ぐらいの低温でじっくりと40分ぐらい焼きこみ、サクサク感を出す、といったことを、しっかりとやっていくということですね」
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| 自己資金500万で独立。セールで認知度が向上 |
 低温でじっくりと焼きこんだ「マンゴーデニッシュ」(150円)  オレンジピールとくるみがたっぷりと入った「くるみオレンジ」(260円)  アーモンド、マカダミアナッツ、カシューナッツが入った「ナッツ好きに捧ぐ」(190円)  アプリコットとレーズンが入った「アプリコレザン」(260円) 小野寺さんは、2004年にモンタンヴェールをオープンした。自己資金約500万円での独立だった。埼玉県の独立資金の融資制度を利用して1000万円、国民金融公庫から1000万円の合計2000万円を借り入れた。県の融資の方はかなり時間がかかったが、国民金融公庫の方は、詳細な計画書を作って提出するなどすると、とんとん拍子で融資が決まった。 県の融資制度の方は7年、国民金融公庫の方は10年での返済で、月々の返済額は、両方で20万円強とのことだ。現在の日商は約十数万円。採算分岐点は日商8万円だという。 オープンから1年が過ぎたときに、すぐ近くにベーカリーができて、少なからぬ影響が出たが、現在はほぼ戻ったとのことだ。 1年ほど前に、初めて大掛かりなセールを行った。折り込み広告を4万枚配布し、初めて大々的に宣伝を行った。店舗が通りから少し奥まった場所にあるため、ベーカリーであることが一目見ただけではわかりづらかったので、通りから一目でわかる「手作りパン」の看板を置いた。店舗のテントも、鮮やかな赤色のものを新調した。 「それまでは、地域での店の認知度が高くなかったことがよくわかりました。初めてのお客様に多く来ていただきました。そのセールを行ってから、平均日商が2万円ぐらい上がりました」と小野寺さんはいう。
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| フランスのキャンプ場のバゲットが印象に残った |
 レジのすぐ右側にも陳列台があって、デニッシュ類などが並んでいた  「ベルリーナラントブロート」(500円)などドイツパンの品揃えも充実している  売り場は約8坪の広さで、上品な雰囲気だ 小野寺さんが職業としてベーカリーを初めて意識したのは27歳のときだった。 山登りが好きで、会社を辞めてヨーロッパのアルプスに登山旅行に行ったときに、フランスのキャンプ場で食べたバゲットが深く印象に残った。帰国後、地元のベーカリーに頼んで働かせてもらうことになった。 しかし、自分がイメージしていたパンを作ることができず、2年後に辞めて、再び旅に出る。今度は沖縄だった。石垣島に行ったときに過ごしたキャンプ場にあったベーカリーのパンがおいしくて、そのベーカリーを手伝うことになった。夫婦でやっていた小さなベーカリーだった。結局そこで約半年間パン作りを手伝った。 沖縄から戻ったあと、東京のある有名ベーカリーに「ここのパンが一番好きです。働かせてください」と頼み込み、半年後に働かせてもらえることになった。 「朝4時ごろから夜11時頃まで働きづめで、かなりきつかったです。とても勉強になりましたが、パン屋のからだにまだなりきっていなかったことと、お金が中々たまらなかったことが原因で、1年で辞めました」と小野寺さんは振り返る。 そして、ドンクに入り、5年間、様々なことを勉強した。 「ドンクに入って、より広い視野でものごとがみられるようになりました。クープ・ドュ・モンドに出た経験のある人などもいて、とても刺激になりました。しっかりとした会社でした。500万円貯まったら、独立しようと決めていたのですが、5年で貯まりましたね」(小野寺さん)
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| 本格的なドイツパンの品揃えも充実 |
 真っ赤な縞模様のテントが印象的なモンタンヴェールの店構え  ブラックオリーブが入った「プチ・オリーブ」(130円)  店舗が通りから少し奥まった場所にあるため、通りから一目でわかる「手作りパン」の看板を置いている モンタンヴェールでは、「ベルリーナラントブロート」(500円)や「フォルコンブロート」(700円)など、本格的なドイツパンの品揃えも充実している。ライサワーはライ麦粉から起こしたものを、毎日種継ぎをして使用している。 小野寺さんは「『これまでは、東京に行ったときにライ麦パンを買っていたが、埼玉でも買えるようになって嬉しい』といって定期的に買いにいらっしゃるお客様もいます。1回に1万円分近くドイツパンを買っていかれる方もいます」と話す。 「今後の展開についての予定は」の質問に小野寺さんは「できたら自宅兼の店舗を構えたいと思っているんです。カフェを併設した店舗がいいと思っています」
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モンタンヴェール
店名 モンタンヴェール 住所 〒343-0851 埼玉県越谷市七左町2-226 K-オンブラージュ 電話 048-986-7686 営業時間 午前7時〜午後7時 品揃え 約70品目 日商 約10万円 スタッフ 製造2〜3人、販売1〜2人 店舗面積 厨房12坪、売り場8坪
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