
マヨネーズから手作りの完全自家製フィリングを使用していて、素材の味を最大限に生かしたとても上品な味の「サラダパン」(手前)と「エッグパン」(奥)

黒砂糖を使用した昔なつかしの「黒パン」

「エッグパン」に使用するタマゴサラダの仕上げをする江美夫人

フランスパン生地を巻いて、ホイロをとらずに焼成し、独特の食感を出した「ハードロール」

フランスパン生地に、フライドオニオンなどをのせて焼き上げた「フライドオニオントマト」

入り口正面の一番目立つ場所に鈴木さんが作るハード系のパンなどを集めた陳列棚が設置されている

最近導入した石窯(ツジ・キカイの平窯王)でほとんどのパンを焼いている
鈴木さんは2年前にマルタカパンの社長になった。
ホテルベーカリーで合計6年間修業を積み、その後フランスへ渡った。田舎町のレストランで、パン製造に関わった。
「フランスでは、日本のようにパンの種類は多くなく、せいぜい10品目ぐらいです。そのかわり作る量が半端ではありません。現地の小麦粉や酵母、その他の食材を使って、パンを作らせてもらったことは、とても大きかったと思っています」と振り返る。
帰国後は、父親の弘さんが経営していたマルタカパンに入り、パン作りに励んできた。
「自分なりの、もう一ランク上のパンを作りたい」と鈴木さんはいう。
ホテルベーカリー時代に身につけたハード系のパンやヴィノワズリー類にも、鈴木さんがマルタカパンに入った10年前から本格的に取り組み、今では、フランスパン生地を1日10キロは仕込むまでになった。
入店してすぐの一番目立つ場所に、フランスパン生地を巻いて、ホイロをとらずに焼成し、独特の食感を出した「ハードロール」(70円)や、フランスパン生地に、フライドオニオンやドライトマトなどをのせて焼き上げた「フライドオニオントマト」(190円)などのハード系のパンなどが並ぶ棚を配置している。
そんな鈴木さんは、最近本格的な石窯(ツジ・キカイの平窯王)を導入した。 「ずっと石窯でパンを焼きたいと思っていたんです。生地の配合はまったく変えていないのですが、ハード系はもちろんのこと、シベリアなどに使うスポンジなんかもしっとり感が増し、日持ちがよくなりました」と話す。「エッグパン」と「サラダパン」のフィリングを、石窯で焼いたカイザーロールにそれぞれサンドした「カイザーロールのエッグパン」(130円)と「カイザーロールのサラダパン」(130円)も土日、祝日限定で最近発売した。
鈴木さんは、自分のことを「根っからの職人」と称す。
「うちの場合は、売れるのはまだまだ、昔ながらの調理パンや菓子パンです。私がそうしたものをしっかりと受け継いでいかなくてはなりません。でも職人としては、ハード系のパンなどは作っていて面白いんです。今は『趣味』といわれても仕方がないかも知れませんが、私としたら、両方にしっかりと取り組んでいきたいんです」
マルタカパンは、東武伊勢崎線・足利市駅を降りて、徒歩約10分の場所にある。製造スタッフは、鈴木さんと、父親の弘さん、男性の社員1人の合計3人。販売は、江美夫人と鈴木さんの母親の孝子さんら常時3人の体制だ。