「少しずつお客様が増えていけばいい」 - ラ・フーガス - ブランスリー電子版

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お店拝見/2008年3月号

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「少しずつお客様が増えていけばいい」 - ラ・フーガス

ベルリーナラントブロートの生地に、オレンジピールと、ローストしたカシューナッツを練り込んだ「オレンジ・ライ」
住所:東京都あきる野市草花3492-183
電話:042-569-6369
営業時間:午前8時30分〜午後6時
定休日:火曜日



じっくりとパンを作っていきたい

赤ワイン漬けカレンズと、ローストしたクルミがたっぷり入った「ノア・カレンズ」


ハーブソーセージとザワークラウトなどをクロワッサン生地で包んだ「バイエルン」


オーナーの仁礼正男さんと久美子夫人


サクみのあるパンに、練乳クリームをサンドした「ヴィエノワ」

 昨年12月17日、東京・あきる野市に、「ラ・フーガス」がリニューアルオープンした。同ベーカリーは、東京・梅丘で13年間営業した人気ベーカリーだ。
 オーナーの仁礼正男さんは「カフェをやりたくて、また、自宅兼の店が持ちたくて、数年前から、いい物件がないかと、探していたんです」と話す。
 「それと、長いスパンで考えたときに、もう少し余裕を持ってじっくりとパンを作っていきたいと思いました。これまでは、いろいろなことを犠牲にして、走り続けてきたような気がするんです。子供のことや家庭のことなど、仕事以外のことも、きちんと考えていきたいと思いました」
 新店舗は、JR青梅線・福生駅からバスで約15分の場所で、周辺は緑が多く残るのどかな環境だ。
 100坪以上ある敷地に建つ、仏アルザス地方の家屋をイメージしたというコテージ風の店舗は、道行く人たちの関心をひきつけるのに十分な存在感だ。
 店内は、パンの陳列スペースがおよそ12坪で、奥には、16席、8坪のカフェのスペースがある。その中間にレジと、洗い物などをするためのスペースがあり、販売スタッフは、パンの売り場とカフェの両方に気を配れるようになっている。
 「こちらに来て、余裕をもっていろいろと考えられるようになりました。宣伝は一切していません。少しずつお客様が増えていけばいいと思っています」(仁礼さん)
 オープンから約2カ月が経った現在の日商は10万円弱という。
 「梅丘の時もそうだったのですが、やはり最初は皆さん、あんパンやクリームパンなど、よく知っているパンに手が伸びるようです。これから、徐々に、いろいろほかのパンも提案して、買っていただけるようにしていきたいと思っています。例えば、ドイツパンのベルリーナラントブロートなどは、定期的に買いに来ていただけるお客様が一人、また一人と少しずつ増えていく、という感じで定着していくものなので、じっくりとやっていきたいと思っています。ヨーロッパのパン食文化も、今はそのままの形で受け入れようとしていますが、それをさらに進めて、日本の感性で消化すれば、日本独自の食文化として定着するのではないかと思っています」(仁礼さん)



品揃えは約50アイテム

仏アルザス地方の家屋をイメージした店舗は、多くの人の目をひきつける。


落ち着いた雰囲気の店内。セルフと対面を組み合わせた販売方法を採用。


フランスパン生地に大納言を練り込んだ「大納言」。形がとてもユニークだ。


カフェのスペースは、落ち着いた雰囲気。


カフェスペースからの景色も心を和ませてくれる。


レーズン入りの生地で、クリームチーズを包んだ「チーズ&レーズン」
 「オレンジ・ライ」(290円)は、ライ麦粉70%のベルリーナラントブロートの生地に、オレンジピールと、ローストしたカシューナッツを練り込み、スティック状に成形して焼き上げた商品。「ノア・カレンズ」(1000円、ハーフカット500円、小420円)は、自家製天然酵母を使用したパンで、赤ワインに漬け込んだカレンズと、ローストしたクルミがたっぷり入っている。「バイエルン」(300円)は、ハーブソーセージとザワークラウト、黒胡椒などをクロワッサン生地で包んで、グリエールチーズをトッピングして焼成。このほか、サクみのあるパンに練乳クリームをサンドした「ヴィエノワ」(180円)、フランスパン生地に大納言を練り込んだ「大納言」(180円)、レーズンブレッドの生地でクリームチーズを包んだ「チーズ&レーズン」(180円)などが人気だ。



独自のパン食文化

取材メモ オーナーの仁礼正男さんは「ヨーロッパのパン食文化が、日本独自の食文化として定着する日が来る」といった。それを聞いて、私は、日本のあんぱんを思い浮かべた。日本の饅頭と西洋のパンが見事に融合した日本独自のパンといえる。「今は、ヨーロッパのパン食文化を模倣している段階ですが、次の段階として、それを日本人が独自に消化して、日本のパン食文化となる日が来ると思います」(仁礼さん)。菓子パン文化の次に、日本にどんなパン食文化が定着するかが、とても楽しみだ。

原価計算女王
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