散歩の途中に、気軽に立ち寄れる店 - ぱん工房 桜道 - ブランスリー電子版

2026年10月21日に公表されたPHPの脆弱性(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619)については、いずれも対策を完了しています。

ブランスリーアーカイブ(創刊号からの全記事)
記事の閲覧
<<戻る写真をクリックすると拡大写真が見られます。
お店拝見/2008年1月号

2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。


散歩の途中に、気軽に立ち寄れる店 - ぱん工房 桜道

焼き上がって、天板ごと陳列された「クロワッサン」(150円)。奥に見えるのはオーブンだ。
住所:千葉県松戸市小金原8-28-20
電話:047-702-3480
営業時間:午前10時〜午後6時
定休日:日曜日、祝日、第1、第3水曜日
URL:http://pain-odo.jp/



店舗はすべて和のイメージで統一

紺色の暖簾と瓦が印象的な店構え。時代劇の茶店をイメージしている


売り場はおよそ5坪で、落ち着いた雰囲気だ


入り口の暖簾の前で、オーナーの鴻巣邦治さん


クリスマスのディスプレイも和風だ


店内の壁と、こげ茶色の柱が、和の雰囲気を醸し出す
 「パン1個からでも気軽に買えるような、そして、地元の人が散歩の途中に気軽に立ち寄れるような、そんな店にしたいと思っています」
 2007年5月11日、千葉県松戸市小金原にオープンした「ぱん工房桜道(おうどう)」オーナーの鴻巣邦治さんは、店のコンセプトについてこう話した。
 犬の散歩の途中でも気軽にパンが買えるようにと、店の外に犬をつなぐリードフックを3つ用意した。パンを買う前に手を洗えるようにと、入店してすぐの場所に手洗いのシンクを設置した。荷物を置くための専用の棚も置いた。
 店舗は、入り口のドアや外壁、看板、店内の壁や床など、すべて和のイメージで統一。入り口には暖簾があり、一見和食店のようでもある。
 「和風の店作りの方が親しみが持てると思いました。実際、男性のお客様も多く、小学生がひとりで買いに来ることもあります」と鴻巣さん。
 店内にさりげなく飾られた様々なインテリアも和のイメージにこだわった。窓にかけられたブラインドも竹などで作ったものを使用。クリスマスの飾りつけまで和風だ。
 パンの品揃えは約40品目。どのアイテムも、オンリーワンの商品になるようにと、鴻巣さんなりの一工夫がなされている。
 例えば、食パンは、しょうがのパウダーを配合している。鴻巣さんが独立前に働いていたベーカリーで作っていたしょうが入りのパンが好きで、食パンに配合したら面白いのでは、と考えた。
 「しょうがは体が温まるし、毎日食べる食パンに入れたいと思ったんです。入れる分量を決めるのが大変でした」と鴻巣さんはいう。
 菓子パン生地には、自家製酵母と、酒種を配合し、独自の味と食感を出している。
 また、クロワッサン生地には、焦がしバターを練り込み、バターの香ばしさを強調している。



天板ごとパンを陳列し、焼きたてをアピール

人気商品の「つぶあんぱん」(130円、左)と、「こしあんぱん」(130円、中央)、「桜もちあんぱん」(160円、右)。いずれも自家製酵母と、酒種を配合した生地を使用している


しょうがのパウダーを配合した「角食パン」(1斤240円)


「ブルーベリーのデニッシュ」(180円、左)と、「きのことブロッコリーのグラタン」(180円、右)


「ベーコンチーズエピ」(180円、手前右)や「クランベリーのライ麦パン」(110円、2列目右)など


店の外には、犬をつなぐための設備も用意されている


パンを選ぶ前に手が洗えるようにと、シンクも用意されている
 焼きたてを演出する方法も考えた。焼き上がったパンを、
天板ごと陳列棚に並べるというものだ。オーブンは厨房の売り場に近い位置にあり、焼き上がったパンは、売り場に出ずに、厨房から直接棚に並べられるようになっている。ただ、子供が天板に直接触ってやけどをしないように、最上段の棚だけを使用し、「天板が熱いので気をつけてください」と書いた注意書きを掲げている。パンの焼成回数を、できる限り多くして、焼きたてが店頭に並ぶ回数が多くなるように努めている。
 パンを購入した人に、「コーヒー1杯20円」のサービスも実施している。「無料にしようかどうか、かなり悩んだのですが、そうすると、コーヒーを飲まないお客様が購入したパンの利益からも、コーヒー代を捻出することになると思い、原価の分だけいただくことにしたんです」(鴻巣さん)
 オープン日の1週間前には、プレオープンとして、1日だけ店を開け、招待した友人らと、一般客らに、無料でパンを提供した。スタッフの予行演習と、地域の人たちへの告知の意味があった。パンを食べてもらった上で、アンケートにも答えてもらった。
 鴻巣さんは、大学を卒業後、大手建設会社に就職。マンションなどの建設現場で、現場監督として働いた。しかし、自分の手で何かを最初から最後まで作りたい、という思いが募っていった。「毎日食べてもらえるパンを作って多くの人に喜んでもらいたい」と考え、地元でベーカリーを開こうと決意。2000年に東京製菓学校を卒業し、ムーミンベーカリーなどベーカリー数軒で修業を重ねた。また、飲食の勉強のために、和食店やたい焼き店でも働いた。



コンセプトが明確

取材メモ ぱん工房 桜道は、コンセプトが明確だ。「気軽に立ち寄れる和風のベーカリー」を具体的な形にするために、全てが一貫している。また、「ほかでは買えないオンリーワンのパン」を実現するための努力も徹底している。自分が目指すベーカリーのイメージを鮮烈に頭の中に描き、そのイメージを、看板や外壁、内壁、陳列棚、ディスプレイ、パンの材料・製法などに、妥協することなく、ひとつひとつ落とし込んでいる。

原価計算女王
原価計算女王

2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。

今月の公開記事

  1. POLINの高性能オーブンを日本市場へ 。450℃の焼成力と緻密なヒーター制御 - スズキ産業の下河拓磨社長
  2. 見やすい売り場と旬の味で、地域が誇れるベーカリーへ - アリマベーカリー
  3. 「ちいかわ」の世界観を表現したパンと店づくり - ちいかわベーカリー
  4. 掲載から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文を公開しています。
    ブランスリーアーカイブ
ブラ立ち読み
(記事の無料メール配信)
詳細はこちら