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| 業界アンテナ/2007年8月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。
| 安全性を最重要視したミキサー | |
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パン作りの最も重要な工程のひとつである生地作りを担うミキサー。食の安全への意識が高まる中で、ミキサーの性能への要求も高まる一方だ。ミキサーの専門メーカー、関東混合機工業の富家修常務に、最近のミキサー業界の動向などについて聞いた。
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| ミキシングの技術を極める | |
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――最近のミキサー業界の動向について聞かせてください。
富家 食の安全を脅かすような事件が多発して、食品企業は食の安全性に対して、以前にも増してシビアになっています。特にライン生産をしている工場では、安全対策への取り組みは半端ではありません。こうした要望に応えるために当社は数多くの対策を講じています。 ――具体的には。 富家 まず、ミキサーボウル内への潤滑油の落下を防止するために、回転速度切替の仕組みを、ギア方式からインバータ方式に変更しました。変速ギアを使用しないため、ギアオイルを使用することがありません。この方式は、回転数を必要に応じて自由に設定できるという利点もあります。ギア式のミキサーは、低速が毎分90〜100回転前後、中速が毎分150回転前後、高速が毎分330回転前後で、これらに中低速や中高速が加わって、5段階変速というのが一般的ですが、インバータ方式の場合は、必要な回転数をいくつでも設定できます。当社のミキサーは、15段階で設定しています。もちろん無段階変速としても使用できます。 ――食の安全のために行っている施策はほかにはありますか。 富家 作業者がフックなどのアタッチメントに手を巻き込まれて怪我をしないように付いている安全ガードを密閉式にして、モーターなどが収まっている上部のミッションボックスなどからの異物が、ミキサーボウル内に落下しないようにしています。さらに、ミッションボックスをステンレス製のカバーで覆ってしまい、偏心金物をステンレス化することで、塗装が剥げて、落下すること自体を防止するような仕組みも用意しています。 異物混入に関するもうひとつの問題は、フックやビーターなどをはめ込むホルダーや、フックやビーター自体に施してあるメッキが剥離してしまうことです。当社ではプロダクトゾーンのすべてをステンレス化することで、この問題を解決しました。 ――ところで、関東混合機工業は、ミキサーメーカーとして、長い歴史を持っておられますが、その生い立ちについて聞かせてください。 富家 大正7年に、甘栗を炒る機器を作る会社としてスタートしました。創業者はもともとは刀鍛冶だったと聞いています。そして、昭和初期にケーキミキサーを作り始めました。知り合いだった菓子店から、当時は高嶺の花だった外国製のケーキミキサーと同じものを安く作ってほしいという依頼が数多くあり、それに応じる形で始めました。 ――現在の事業内容は。 富家 直近の当社の売上構成は、ミキサー本体の製造販売が約65%、フックやボウルなどのミキサー付属品の製造販売とメンテナンスなどで15〜20%、フランス製のスパイラルミキサーやカナダ製の充填機など、当社が代理店として販売している機械の売上が約20%となっています。 ――関東混合機工業の企業としての強みは何ですか。 富家 当社は、ミキシングに特化した会社です。標準機を大量生産して、安く販売するというより、個々のお客様の要望をきめ細かにお聞きして、その要望を満たせるようなミキサーを常に開発していきたいと考えています。新たな技術を開発し、これまでミキシングできなかった素材をミキシングできるようにする、ということです。この意味で、当社のユーザーは、製パン製菓業界に限りません。 ――製パン製菓の用途以外では、どのようなものがありますか。 富家 ありとあらゆる分野があります。産業製造用ミキサーとしては、錠剤、軟膏などのミキシングがあります。その他、工業用として、送電線、ベルトなどのゴムの混合、接着剤の混合などがあります。また、花火の火薬のミキシングもあります。分野ごとに、求められるポイントが違ってきますので、当社の技術を駆使して、きめ細かに対応しています。お客様とのやり取りの中で、新たなミキシング技術が生まれたりすることもあって、とてもやりがいのある仕事です。 ――今後の抱負について聞かせてください。 富家 これまでは、常温混合が主だったので、今後は、真空混合や加圧混合、過熱混合の分野にも進出していけたらと思っています。 関東混合機工業 1918年(大正7年)の創業。「安全」と「衛生」を重視した堅牢なミキサーを作ることで有名。ケーキ用ミキサーメーカーとしてスタートしたが、現在は、製パン製菓業界を主力ユーザーとしながらも、化粧品業界や海産物業界、薬品業界など、様々な分野でのミキシング技術を支えている。問い合わせの電話番号は、03‐3966‐8651。 |


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