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| グルテンが切れだす寸前までミキサーをまわす - アンセン、渡辺孝夫さんの『大型食パン』 |
 生地の仕込みから、焼き上がりまでに3日間を費やすという「大型食パン」  オーナーの渡辺孝夫さん(右)と次男の歩さん(左)。渡辺さんが長年培ってきた技を、共に働きながら伝授しているそうだ。  外皮は、香ばしく、中身は、小麦粉から引き出された甘味がたっぷりと詰まっていて、しっとりとソフトだ。 東京・杉並区の小さなベーカリーに、絶品の食パンがあった。「大型食パン」(1斤290円)で、1日150斤以上売れるという人気商品だ。 オーナーの渡辺孝夫さんは「砂糖を入れて甘味を出すのか、それともにんじんや玉ねぎなどの野菜の甘味を引き出してやるかの違いなんです」と、同商品の特徴について口を開いた。 最も大切な工程はミキシングだという。一般的な食パン生地のミキシング時間の約2倍の時間をかけて生地を捏ね上げ、吸水も72%〜80%とかなり多いという。 ミキシング時間が長いことには、きちんとした理由がある。「生地をミキシングしていくと、グルテンがつながって生地が出来上がった状態になります。その状態は、時間にして約10〜15分続きますが、たいがいはその最初の段階でミキサーを止めてしまうんですね。でも、実は、その先に、グルテンが切れてしまう寸前の別の状態が20秒ぐらいあるんです。その状態を見極めて、そこでミキサーを止めると、極度に吸水の多い、私にとってのベストの生地が得られるんです。捏ねているときのミキサーの音でわかります」と渡辺さんは説明してくれた。 こうして捏ね上がった生地は、約8度Cで48時間発酵させ、さらに常温で24時間発酵させる。これでちょうどいいぐらいイーストの量は少ないのだという。 外皮は、香ばしくしっかりと焼く。中身は、小麦粉から引き出された甘味がたっぷりと詰まっていて、しっとりとソフトだ。 同じ生地から作る小型サイズの「小型食パン」(1斤290円)とあわせて、同ベーカリーのロングセラー兼看板商品になっていて、指名買いの顧客が絶えない。 ▽アンセン 東京都杉並区西荻北3‐25‐1、電話03‐5382‐8660
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