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| 特集/2003年9月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。
| マイデリの試み
有名ベーカリーのパンを、焼き上げた当日に届けるベンチャービジネスが6月にスタートした。マイデリ(本社・埼玉県さいたま市)は、パンに込められた作り手の思いまでも届けようと、日夜、奮闘中だ。
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| 焼きたてパンの新鮮さを届ける。パンについての説明もする | |
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パンを籠に入れて届ける
パンを籠に入れて、注文主宅のベルを鳴らす。籠から一つ一つていねいにパンを取り出して、注文主が用意した器に移す。 使用している原材料についても説明する。 「このパンはすぐにでも食べた方がいいですよ。このパンは1日置いてから食べた方がいいですよ」などと提案もする。 マイデリは、「近距離配送に特化して、配送関連のニーズを束ねることによって、配送料金を抑えつつ、さまざまな商品の特性や顧客の細かなニーズに対応した配送とサービスを提供する」会社だ。 パンのリピート性に着目した マイデリが第一段階として手がけたのが手作りパンの配送サービスだった。 現在は、東京・阿佐ヶ谷のベーカリー、グッドモーニングなど3店のベーカリーのパンを、東京都中野、杉並の両区全域と武蔵野市全域、東京都新宿、渋谷の両区の一部の顧客に届けている。 「焼きたてのパンがその日のうちに届くということは、大きな価値だと考えました。それと、パンは1回ポッキリではなく、リピート性があることにも着目しました」 マイデリ社長の今井正文さんはこう話す。 マイデリが注文をとったパンを各ベーカリーから仕入れる形だが、顧客からは直接ベーカリーに注文している 感じを持ってもらえるように努めている。 ベーカリーから受け取ったパンは、番中に入れて、車に重ねて積み込む。 注文主の家の前で、注文のパンを番中から取り出して籠に移す。 「現在パンを配達させていただいているベーカリーの1軒は、8年間同じ場所でご商売しているのですが、お客様の中には、高齢になられて、パンを買いに出ることが大変な方もいらっしゃるそうです。そこのオーナーさんは地域への恩返しの意味も込めて、私どもの提案に乗っていただいたんです」と今井さんは話す。 |

| 交通渋滞が悩みの種にベーカリーと顧客間のメッセンジャー 配送サービスでは満たし切れない・・
配達サービスは6月から開始した。いざ業務を始めてみると、さまざまな課題が浮かび上がってきた。 「交通渋滞が頭痛の種になっています。配達エリアの関係で、大きな街道を利用しなくてはならないのですが、渋滞によくつかまるんです。いかに効率よく配達するかが重要なわけで、困っています。例えば、お昼に食べるつもりで、ご注文頂いたパンが約束の時間に届かなくて、お叱りを受けたこともありました」と今井さん。 また、有名店のパンを届けて、パンについて説明するだけでは、満たし切れないな顧客の欲求があることも分かってきた。 「ウチで扱っているベーカリーのパンが食べたくてしようがなかったが、どうしても買いに行けなかったあるお客様が、私どものサービスをご利用下さったのですが、あるとき『今度は自分で買いに行くから』とそれ以降のお届けを断られたんです。やはり店の雰囲気を肌で感じながら買いたいという欲求があるのだと感じました」と今井さんは話す。 また、「半径2キロの範囲に120人の固定客を確保できれば、採算がとれるのですが、まだその目標には達していないのが現状です」とも。 しかし、パンの配達は、マイデリのビジネスの第1段階。顧客から吸い上げたさまざまな声について、詳細な検討を重ねて、今井さんは次の戦略を練っている。 「いくら実際に店に買いに行ったとしても、オーナーと話せることはそうはないと思います。面と向かっては言いづらいことだってあるでしょう。お店とお客様の間のメッセンジャーに徹していけばチャンスはあると見ています」 また、近く、商店街などと組んで、さまざまな日用品の配送サービスを始める計画も着々と進行中だ。 この場合、焼きたてパンは、品揃えに華を添える重要な役割を果たすのだという。 |


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