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| お店拝見/2003年9月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。
| インスタント商品の威力 - エディーズ・ブレッド 東京都杉並区阿佐谷南3-36-1、電話03-5327-6531、営業時間 午前8時〜午後9時、定休日なし
初めて路面店を出した。パンは作っていた。小売もしていた。しかし、いわゆる路面のリテールベーカリーは それまで持ったことがなかった。準備期間半年で、今年の5月2日オープン。売り場面積約18坪。成功した。平均日商70〜80万円。エディーズ・ブレッドは秋、冬に向けて更なる飛躍を目指す。 |

| パンを頻繁に焼き上げるために、製法に様々な工夫 | |
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エディーズ・ブレッドは、JR中央線・阿佐ヶ谷駅の改札を出て右斜め前にある。1日の来店客は平均して約1500人。
パンの温もりを感じてもらいたいとの思いから、ほぼ全商品について1日3回以上焼き上げるようにしている。 例えば、エディーズブレッド。パンドミに近いパンで、仕込みから焼き上がりまで2時間半でできる製法を採用。一晩熟成させた湯種を配合する製法で、うまみは十分ある。湯種を本捏ねに配合できるタイミングには、幅があるので、その日の売上を見ながら、焼き上げる数量とタイミングを柔軟に決められるのだという。 デニッシュ類とクロワッサンは1日4回焼き上げる。 こまめに焼き上げられ、「○○パン焼き上がりました」の元気な声とともに店頭に並べられるパンは、すぐになくなって、また別のパンが運ばれてくる。 製造スケジュールは、その時々の売れ行きによって柔軟に変化して行く。その際の基本は「例えば、メロンパンが窯から出るときに、次のメロンパンの成形始めること」(チーフの三浦英樹さん)だ。仕込む生地数は約12種類で、基本的に生地によって焼き上げる回数が決まっているのだという。玉生地冷蔵の菓子パン生地から作る様々な菓子パン類は、基本的に1日5回は焼き上げる。 エディーズ・ブレッドは、ホテルメトロポリタンエドモントが初めて出した路面店だ。店舗のコンセプト作りには相当の労力を使った。 「未知の分野だけに、ノウハウを提供してくれる数多くの業者を当たりました。そして最終的にスクラッチベーカリーのプロデュースに実績を持つダイユーという会社にたどり着いたんです。その会社が手掛けたベーカリーを入念に見学してまわり、商品も実際に味わってみて、『これなら』と、うちの店を手掛けてもらうことにしました」と同ホテルデリカ事業部の野口宏課長は振り返る。 路面店1号店の成功をベースに、ゆくゆくは複数の店舗を展開したい考えだ。 |

| 作りはじめから30分以内で出来上がる商品を数多く確保 | |
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同ベーカリーで「インスタント商品」と呼んでいる商品が相当数ある。作りはじめから30分以内で店頭に並べられる商品を意味する。そのひとつの「メープルフレンチ」(130円)。円柱形の型で焼き上げるラウンド食パンを加工して作る商品で、同ベーカリーの人気商品のひとつだ。加工の仕方はこうだ。ラウンド食パンを約5センチ厚にスライスして、片方の切り口に格子状にカットを入れ、その部分をフレンチトースト用の液体に浸す。格子状のカットが入った面を上にしてオーブンで加熱したのち、上からメープルシロップをたっぷりとかけて仕上げる。同商品だけをまとめ買いする人もいるほど人気になっている。もともとはラウンド食パンの再加工用の商品だったが、現在ではメープルフレンチを作るためにラウンド食パンを作っている。
ピザも作りはじめから10分で店頭に並ぶインスタント商品中のインスタント商品だ。生地はすでに出来ていて、トッピングを施してオーブンで焼くだけで店に出せる。「ベジタブル」(200円)や「プレーン」(160円)などがある。「本日のピザ」は、日替わりでトッピングが変わる。取材当日の「本日のピザ」は「ベーコンポテト」(200円)だった。それぞれのピザについて1日10回は焼き上げるそうだ。 「うちのお客様は週3回、週4回と来店頻度が高い人が多く、いつ来ても違う商品があるようにしなければなりません。本日のピザはその施策のひとつなんです」と三浦さんは説明する。 インスタント商品にはこのほか、「ガーリックフランス」や「めんたいフランス」などがある。 |

| 顧客の目の前でパンを仕上げる。製造現場を顧客に見せる | |
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顧客に対しての演出も巧みだ。例えばメープルフレンチは、レジ右手のオーブンで加熱したあと、レジに並んでいる顧客の右手に置かれた作業台で仕上げ作業を行う。出来上がったらすぐに、パンの陳列棚に運ばれて行く。「人気のメープルフレンチ、焼きたてです」の元気な声が店内に響き渡る。
「製造の現場を思いっ切り開放したんですよ」と野口課長はいった。レジに向かって右手が製造スペースで、間口がかなり広く、麺台で成形作業をする様子や、ミキサーで生地を仕込む様子などが目に鮮明に飛び込んでくる。パン製造の工程がミキシングから焼成へと進むにつれて、どんどん顧客に近づいてくるレイアウトになっている。 三浦さんはこう言った。「スタンダードアイテムときわものが半々の割合です」。同店の品揃え約90品目のうち約半数は常に入れ替わっているというのだ。 「新商品は週に2品目の頻度で出しています。繰り返しになりますが、1人のお客様の来店頻度がかなり高いので、常に新鮮な印象を与えるには商品を頻繁に入れ替えなければなりません。商品を入れ替えると、お客様の声が聞けるという利点もあります。新商品についての感想も聞きやすいし、『あのパンはないんですか』と声をかけてくるお客様も多いんですよ。製造を中止した商品について復活の要望が多ければ、すぐに製造を再開します」(三浦さん) エディーズ・ブレッドは、改札を出てすぐの駅構内立地だが、地域密着に徹している。阿佐ヶ谷駅が自宅の最寄駅の人が顧客の大半だという。1日1500人の顧客に対して、多くの商品を1日3回以上焼き上げ、「インスタント商品」で、商品の出来上がり頻度をさらに高め、顧客が来店したときに、ほしいパンが焼きたての状態で並んでいるように最大限の努力を怠らない。 |

| 1日800個売れる超人気商品! | |
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マウンテン
オープン当初から、定番商品として打ち出している商品で、多いときで1日800個売れるという。クロワッサン生地をロールしてカットし、焼き上がり後にブランデーシロップに浸して仕上げる。しっとりとした食感が特徴で、頻繁に食べても飽きないように工夫したという。ひとつ120円。 |
| 「焼きたてを頻繁に」のコンセプトが、製法に息づく! | |
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メイプルフレンチ
円柱形の型で焼き上げるラウンド食パンを加工して作る商品で、同ベーカリーの看板商品のひとつだ。ラウンド食パンをスライスして、片方の切り口に格子状にカットを入れ、その部分をフレンチトースト用の液体に浸す。格子状のカットが入った面を上にしてオーブンで加熱したのち、上からメープルシロップをたっぷりとかけて仕上げる。エディーズ・ブレッドでいうインスタント商品のひとつだ。130円。 バゲット、バタール オートリーズ法を採用し、仕込みから焼き上がりまでが3時間半と短い。フランス産小麦の粉を使っていることと、ルバンリキッドを配合することで、発酵時間は短いが、しっかりとうまみを出している。「この製法はオートリーズが終わってからのミキシングをしっかりとすることもコツです」と三浦さんは話す。「焼きたてをこまめに出す」というエディーズ・ブレッドのコンセプトがフランスパンの製法にも活かされている。 |
| ワンローフ形のレーズンブレッドの再生品 | |
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クリームチーズ
クロワッサン生地を使用。ホイロ後に自家製カスタードクリームを絞って、キリクリームチーズをトッピング。焼成後、ナパージュをかけて仕上げる。エディーズ・ブレッドの「人気ナンバー2」の商品だそうだ。1個150円。 エディーさんのおやつ ワンローフ形のレーズンブレッドの再生品。サルタナレーズンと「レーズンの王様」(三浦チーフ)のモハベレーズンを使用したパン。フレンチトーストの要領で加工し、ジャム状のメープルシロップや粉糖などをトッピングして仕上げる。「インスタント商品」のひとつだ。1個130円。 |
| 一晩熟成させた湯種を配合して、うまみを出す | |
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エディーズブレッド
パンドミに近い生地を使用。蒸気を注入してバリッと焼き上げる。仕込みから2時間半で焼き上がるという。一晩熟成させた湯種を配合することで、短い製造時間にもかかわらず、うまみのあるパンに仕上がっている。人気商品のひとつだ。できるかぎり焼きたてを出したいという考えから採用された製法だ。 小倉あんぱん、こしあんぱん あんぱんも人気商品だ。小倉あんぱんは「北海道羊蹄山のふもとで獲れた大粒の小豆を使った粒あんを使用」(エディーズ・ブレッド)しているという。小倉あんぱん(120円)は、1日300個、こしあんぱん(120円)は1日200個売れるという。 |
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