エリック・カイザー製パン講習会 - ブランスリー電子版

2026年10月21日に公表されたPHPの脆弱性(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619)については、いずれも対策を完了しています。

ブランスリーアーカイブ(創刊号からの全記事)
記事の閲覧
<<戻る写真をクリックすると拡大写真が見られます。
講習会/2006年9月号

2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。


エリック・カイザー製パン講習会

日清製粉が主催して、7月28日、東京・中央区の日清製粉小網町ビル8階の加工技術センターで開催された。
 講師は、仏メゾンカイザー社長のエリック・カイザー氏が務め、「シャバッタ」「パン・ド・ミ」「パン・オ・セレアル」「パン・ド・カンパーニュ」などの製造実演を行った。
 日本で、エリックカイザー氏と共に、メゾンカイザーの展開事業を推進するブーランジェリーエリックカイザージャポンの木村周一郎社長も助手として参加した。



パン・ド・ミ



ホイロから出た状態の生地
【配合%】
メゾンカイザートラディショナル‥‥‥‥‥70
セイヴァリー(強力粉)‥‥‥‥‥‥‥‥30
ルヴァン・リキッド‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥10
生イースト‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2
食塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2・2
砂糖‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥10
バター‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥15
サワークリーム‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥10
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥50
くるみ(刻みロースト)‥生地1キロに対して200グラム
【工程】
ミキシング‥L3分ML5分(バター、サワークリーム投入)L2分ML4分(くるみ投入)L2分
捏ね上げ温度‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥24度C
フロアタイム‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1時間
分割‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥150グラム×3
ベンチタイム‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥30分
成形‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥手で丸め直し、ワンローフ型に3つ並べて入れる
ホイロ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥27度C85%1時間30分(ホイロ後薄く塗り卵を施す)
焼成‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥上火200度C下火210度C30分(スチーム注入)



シャバッタ



焼成後、オリーブオイルを塗る。


ブラックオリーブを練り込まないで、太いナマコ型に成形し、綴じ目を上にして焼成するバリエーションなども紹介した。
【配合%】
メゾンカイザートラディショナル‥‥‥‥100
ルヴァン・リキッド‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥20
生イースト‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0・4
食塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2・5
オリーブオイル‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥6
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥72
ブラックオリーブ‥‥‥生地5キロに対して1キロ
【工程】
ミキシング‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥L3分(オートリーズ30分)L5分H2分(オリーブオイル投入)L2分H4分(ブラックオリーブ投入)L2分
捏ね上げ温度‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥24度C
フロアタイム‥‥1時間(パンチ)1時間(発酵ボックスの内壁にオリーブオイルを塗っておく)
分割‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥350グラム
成形‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥細長い形に分割したら丸めずに軽くねじる
ホイロ‥‥‥‥‥‥22度C80%1時間30分
焼成‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥上火250度C下火240度C20分(スチーム注入)
※ブラックオリーブを練り込まないで、太いナマコ型に成形し、綴じ目を上にして焼成するバリエーションなども紹介した。



パン・オ・セレアル
【配合%】
メゾンカイザートラディショナル‥‥‥‥100
ルヴァン・リキッド‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥25
生イースト‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0・7
食塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2・8
セレアル類(白ごま、ひまわりの種、アマニなど)‥25
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥65
【工程】
ミキシング‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥L4分H6分
捏ね上げ温度‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥24度C
フロアタイム‥‥‥‥‥45分(パンチ)45分
分割‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥350グラム
ベンチタイム‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥30分
成形‥‥‥バゲット形(少しきつめにしめる、成形後表面にセレアル類=配合外=をまぶす)
ホイロ‥‥‥‥‥‥‥‥‥22度C80%1時間30分(ホイロ後、縦にクープを1本入れる)
焼成‥上火250度C下火240度C30分(スチーム注入)

ルヴァン種の作り方

【1日目】
ライ麦全粒粉(アーレファイン)‥‥‥100%
モルトシロップ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2%
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥120%
以上の材料を混ぜ合わせて、27度Cの発酵室に24時間置く。
【2日目】
1日目の種‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥100%
フランスパン用粉(リスドォル)‥‥‥100%
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥100%
以上の材料を混ぜ合わせて、27度Cの発酵室に24時間置く。
【3日目】
2日目の種‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥100%
フランスパン用粉(リスドォル)‥‥‥100%
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥100%
以上の材料を混ぜ合わせて、27度Cの発酵室に24時間置く。
【4日目】
3日目の種‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥100%
フランスパン用粉(リスドォル)‥‥‥100%
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥100%
以上の材料を混ぜ合わせて、27度Cの発酵室に24時間置く。
【5日目】
4日目の種‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥100%
フランスパン用粉(リスドォル)‥‥‥100%
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥100%
以上の材料を混ぜ合わせて、27度Cの発酵
室に24時間置く。この段階でルヴァン・リキッドとして使用できる。これ以降は、ルヴァン・リキッド100%に対して、フランスパン用粉(リスドォル)100%、水120%を混ぜ合わせ、27度Cの発酵室に24時間置き、次の日のルヴァン・リキッドとして使う。

クリスマスイブの日、突然500本売れた
 エリック・カイザー、木村周一郎両氏の話
 老麺、ポーリッシュ種、ルヴァン種などいろいろな種類の種とその呼び方があるが、種は酸化度合いが強いほどカビが生えづらくなる。そしてどんな酸味かによって香りが違ってくる。
 ペーハー値でいうと3・4から3・8ぐらいがいいのではないかと思う。
 菓子パンなどと違い、ハード系などのシンプルなパンについた客は浮気をあまりしない。
 ナチュラルなパンとは何かという話がよくあるが、理屈ではなく、クラムがクリーム色になっているとか、香りがすごくいいなどということを、お客様に五感で感じてもらえればそれでいい。
 ルヴァン種を入れて作ったパンには梨肌が出やすいが、それは生地が酸性になっているからで、問題ないと思う。
 フランスパンは、「ミキシングをアンダーに抑える」というイメージがあるが、私はよく捏ねた方がいいと思う。
 メゾンカイザーを日本でオープンしたばかりの頃は、バゲットなどのハード系はまったく売れなかった。1日20本も売れなかった。しかし、どんなに売れなくても1時間に一窯は焼こうということでやっていた。
 ほとんどがロスになってしまうので、試食にまわしていた。そのような鳴かず飛ばずの状態が6カ月続いた。
 ところが、クリスマスイブの日、突然1日500本売れた。
 バゲットなどのハード系を普及させるには、「パンのある素敵な生活」を提案することが大事だと思う。
 店がオープンして3年経つと売上が落ちることが多い。なぜかなと考えているとき、久々に来店したお客様と話していたら「引っ越して中々来れなかった」ということだった。
 やはり、各地域に「パンのある素敵な生活」を提案する店がないと駄目なんだなと思った。私たちだけではできないことで、多くのパン屋さんが団結してパン食文化普及を図っていかなくてはならないと思う。
 「メゾンカイザートラディショナル」を開発したのは、これまでは、製粉会社が作った小麦粉という「入り口の商品」があって、それを利用してパン屋が「出口の商品」をアレンジしていたが、これからは、こんな「出口の商品」を作りたいから、そのための粉をパン屋が選ぶということが必要だと考えたからだ。
 フランスでは、白い粉のパンが多くなって、パンの消費量が減ってしまった。そこで昔の粉を再現した粉を作った。

原価計算女王
原価計算女王

2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。

今月の公開記事

  1. POLINの高性能オーブンを日本市場へ 。450℃の焼成力と緻密なヒーター制御 - スズキ産業の下河拓磨社長
  2. 見やすい売り場と旬の味で、地域が誇れるベーカリーへ - アリマベーカリー
  3. 「ちいかわ」の世界観を表現したパンと店づくり - ちいかわベーカリー
  4. 掲載から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文を公開しています。
    ブランスリーアーカイブ
ブラ立ち読み
(記事の無料メール配信)
詳細はこちら