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| 業界アンテナ/2006年8月号 |
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| 内麦事情 高まる需要 | |
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パンの材料として一般的になった内麦粉だが、その生産の現場では、さまざまな問題を抱えている。2000年に、内麦の民間流通の仕組みが導入され、試行錯誤か繰り返されてきた。需要が高まる内麦粉をどうやって安定的に生産していくのか。国産小麦流通の仕組みや、製粉会社の取り組みなどについて取材した。
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| 国産小麦流通の仕組み
農林水産省の「麦をめぐる事情」によると、日本での小麦粉の年間消費量はおよそ627万�邸癖神�16年度)で、このうち国産小麦の粉が占める割合はおよそ86万�鼎澄�
ただ、国産小麦の粉はほとんどが、うどんなどの麺用に使用され、パン用に限って言うと、年間およそ1万�鼎鵬瓩�ない。パン用小麦粉全体の年間消費量は160万トンなので、全体に占める割合は0・6%になる。 内麦は、外麦に比べて価格競争力に劣る。そのため、国が一定の価格で生産者から買い上げ、その買い上げ価格より安い価格で製粉会社などに売り渡していた。 国は一方で、アメリカ産やカナダ産などの外麦を国際相場の価格で購入し、それを購入価格より高い価格で、製粉会社などに売り渡していた。 外麦の国際相場価格と、製粉会社などへの売り渡し価格の差額を、内麦を高く買って安く売り渡すための財源に充てていた。これをコストプール方式と呼んでいる。 2000年産の国内産麦からは、政府を通さずに、生産者と、製粉会社などの実需者が直接取引きする「民間流通」の仕組みが導入された。 これによって、ある意味の競争原理がとり入れられた。 民間流通では、相対取引と一般入札による取引が行われる。内麦には、生産された土地で消費するという「地産地消」の考え方があり、基本的には、生産された地域にある製粉会社などが、買い付けることが習慣化している。基本的にこれが相対取引の入札だ。しかし、「需給動向や品質格差を反映した透明かつ適正な価格を形成する」ために、販売予定数量が一定値を超えると、一般入札を行なわなければならない。 「相対取引」については、過去に買い付け実績がある製粉会社などが、優先的に買い付けることができるようになっているため、取引の自由度が阻害されている、との批判もある。 一般入札による取引は、製粉会社などが、国内産のさまざまな小麦を調達しようとする際の自由度を増大させると、評価する向きがある一方で、「地産地消」の観点に立った取り組みの障害になっているとの批判もある。 「民間流通」の制度では、小麦生産者に、さまざまな助成金が支払われる。 その最も大きなものが、麦作経営安定化資金だ。2006年度産の民間流通麦(Aランク・1等)の場合で、60キロ当たり、生産者が得る金額は、9737〜9857円。このうち、麦本体の価格は、2191円。麦作経営安定化資金が6650円。残りは、品質向上支援金や、製粉会社などの実需者が負担する契約生産奨励金などだ。 民間流通に移行したからといって、国産小麦の価格競争力は、外国産小麦と比べて極めて低いという現状に変わりはない。 しかし、需要は高まっており、日本の小麦を、日本国民の総意としてどうするのかが問われている。 |

| 「味と香りで認識される」 - 江別製粉 | |
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江別製粉(北海道江別市、電話011‐383‐2311)は、パン用粉として、「はるゆたかブレンド」「TYPE ER」「香麦」「全粒粉(強力)」などを製造販売している。
「はるゆたかブレンド」は、パン用小麦として、あまりにも有名。パンにした時の独特の味と香りを好むパン製造業者は多い。ハルユタカをベースに、ハルユタカの血統を受け継いだ春蒔き小麦「春よ恋」など数種類の国産小麦の粉をブレンドした銘柄だ。ハルユタカは、一時、生産量が極端に少なくなったが、初冬まきという栽培技術の普及で、作付面積は毎年増えてきており、「今年も昨年に比べても、作付面積は増えている」(同社担当者)という。 「TYPE ER」は、小麦の香りを引き出したいハード系パン用の粉。味・香りを重視した仕上がりが期待できる。灰分が高い。酵素(活性米麹)を使用。「単品でのフランスパンや、当社のほかの銘柄の『香麦』や『みのりの丘』などとの組合せでのクロワッサンなどがおすすめで、他と同じ粉では飽き足らない方に使っていただきたい」と同社担当者。 「香麦」は、製パン適性と、味・香りのよさを重視して挽いた粉。国産小麦としては吸水が良好という。原料小麦は「春よ恋」がベース。 「全粒粉(強力)」は、細かいふすまを使用し、扱いやすく仕上げてある。「食物繊維豊富な風味の良いパン・お菓子に適しています」(同社担当者)。 「国産小麦粉は、安心・安全ということが需要のベースにはありますが、最近強く感じることは、国産小麦粉で作ったパンの味と風味が、よりおいしいと認識されつつあるということです。昔は白いパンがグルメでしたが、今は茶色いパンがグルメなんですね」と同社担当者は力説していた。 |

| 「栽培した人の顔がみえる」 - 東日本産業 | |
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「20年前は、地粉でパンを作るなどということは考えられませんでした」
東日本産業(岩手県紫波郡、電話019‐676‐4141)の営業担当者はこう話す。 同社は、そんな状況の中で、国産小麦粉でパンが作れたら、将来的に大きな需要が見込めることに着目。早くから南部小麦粉でパンができないかと研究を重ね、消費者の安全・安心志向をとらえて、同小麦粉の販路を地道に作ってきた。 南部小麦は、稲作用の水田転作の作物として作られるケースがほとんど。秋に種をまき、5月初旬から6月の刈り取り前には1メートルくらいまで成長し、成熟した穂をつける。栽培管理がよければ外国産小麦に負けない品質を得ることが出来るという。 「産地がはっきりとしていて、作った人の顔がみえるということが、消費者の信頼を得てきました。『グルテン質を比較的多く含む』『抜群の風味』などの特徴があり、皆様にご愛用頂いています」と同社営業担当者は話す。 また、「南部小麦粉をはじめとした国産小麦粉にはポストハーベストの心配がないことから、『安心・安全』といった点からも皆様にご利用頂いております」。 同社はこのほか、南部小麦の全粒粉の「南部全粒粉」、薄力粉の「北上小麦粉」などを製造販売している。 |
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