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| 特集/2006年4月号 |
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| 独立を支援するのか、定年まで雇用するのか。 - リテールベーカリーの進むべき道
昭和産業食品開発センター
西村一雄チーフテクニカルマネージャー 例えば、「店舗面積が20坪、そのうち売り場が5〜6坪、従業員5人」の規模の店であれば、平均日商8〜10万円で十分やっていける。 小規模店の場合、流行にのって他店と同じものをやっても駄目だ。流行に踊らされてはいけない。フルーツがのったデニッシュなどが流行ったら、それを行った上で、本来の食事パンにも力を入れたい。 店がある場所の地域性をよく考えることが重要だ。例えば、富裕層が多い地域では、糖度を落としたり、焼き色を濃くしたりする。低所得者が多い地域では糖度を上げたり、焼き色を薄くしたりする。寒い地域の場合は焼き色を薄くし、暑い地域の場合は焼き色を濃くする。 食パンの販売方法についていえば、1斤売りだけではなく、半斤で販売したり、小さな食型で焼いたりして、多様なニーズに対応することが重要だ。 お昼までにすべてのパンを焼き上げて、売り場に並べ、後は客が買っていくのを待つだけ、というのではいけない。少なくても朝、昼、晩の3グループにパンを分けて、1日3回は焼き上げるようにしたい。夕方は5時ぐらいが理想だ。 製法も重要だ。時間をかければおいしいパンができるとは限らない。このほど当社が開発した新しい製パン法は、小麦粉中に含まれているでんぷんが酵素の働きで糖に変わったものを、イーストの活動を抑えることで、より多く残し、甘みを出す製法だ。仕込みから焼き上がりまで2時間半でできる。個性を出すために老麺やルバン種を入れるのもいいだろう。 残ったフランスパンでラスクを作る場合、1から新しい商品を作るつもりで作るべきだ。よくビニール袋に入れてラスクを無造作にたくさん並べているのを見るが、いかにも「残り物から作りました」といっているようで好ましくない。包装などもおしゃれにして、新しい商品であることを演出すべきだ。ヒット商品になって、ラスクのためにフランスパンを焼くぐらいになるのが好ましい。 店舗の演出も大事だ。小さなことから始めるようにしたい。例えば、ドアの取っ手をクロワッサンの形にしたり、店の前に大きな飾りパンを置いたりするだけでも違う。鉢植えのハーブを置いてもいい。 店に足を踏み入れると「あ、これ、おもしろい」「これ、かわいい」などと客に言ってもらえるようなパンを作らなくてはならない。食パンを買いに来た客が、食パン以外にもたくさん買ってしまうような店作りをしたい。 パンの形や色も重要だ。横に広がった形のパンもあれば、背の高いパンもある、というように、変化を持たせたい。 スタッフを定着させることも重要だ。一般的に、小規模ベーカリーの労働条件はよくない。そんな中でどうやってスタッフを定着させたらよいだろうか。 例えば、技術をとことん教える、とか、スタッフに対して何ができるかを、はっきりと伝えることが重要だ。将来的に独立を支援するのか、定年まで雇用するのか、をはっきりさせるべきだ。独立を支援する場合は、具体的にどんなことをしてやれるのか、定年まで雇用する場合は待遇はどうなるのかなどをきちんと話そう。 1年に1度、海外旅行に連れて行くことなども励みになる。 これからのベーカリーは、小規模でも、パンだけではなく、ケーキやデリカテッセンなども販売していくべきだと思う。ベーカリーの強みを生かしながら、パンに関連した様々な食材も販売していくのがいいと思う。 |




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