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| 店長が自分でする店舗診断/2006年4月号 |
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| 売れるお店はここが違う - 店長が自分でする店舗診断(第11回)
著者プロフィール
角田誠(つのだまこと) 日本商業施設学会会員、商業施設士、商業施設活性化コンサルタント、一級建築士、(協)日本店装チェーン理事、(社)商業施設技術者・団体連合会関東甲信越支部副支部長 商業施設の企画、設計、施工などを多く手掛ける。ベーカリー百数十店の店づくりに携わる。「江東区魅力ある個店づくり」制度に派遣される。 株式会社第一店装(電話044‐222‐3913)代表取締役、武蔵工業大学卒業 http://www.dai1-t.com |

| 第6章 サービス診断(後編)
■日本人は接客が大事
「店長が自分でする店舗診断」の連載も、いよいよ今回を含めて、余すところあと2回になりました。今回は「サービス診断」の後編です。 先日、首都圏に展開しているスーパーマーケットチェーンの会長のお話を聞きました。「欧米の大手流通業者が近年、日本に進出しているが、当初の売上目標を達成できないでいる。それは、販売促進技術と、顧客サービスで、明らかに日本の企業が優っているからだ」ということでした。 日本人消費者の、きびしいサービス基準を満たすために努力した結果、わが国の小売業は、かゆい所に手が届くような高度な顧客サービスを可能にしたのです。「日本人は接客が大事」といわれる所以です。 もっとも、「良い商品」を提供するお店は、「良いサービス」を提供できるお店である場合が多いものです。そのようにお客様から愛される「一流のお店」であり続けるため、「一流の気配り」を心がけようではありませんか。 ■いつも同じサービスができる「プロ」 「笑顔」は最高のおもてなしです。すばらしい「笑顔」で「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」と応対すれば、お客様はとても良い気分になります。 最高の「笑顔」をいつも絶やさないのが「プロ」でしょう。仕事が忙しいとき、ミスをしてしまったとき、うまく作業が進まないとき、心配なことがあるときなどはどうしても平常心を失いがちです。いつもの最高の「笑顔」を出せないばかりか、お客様への応対もなおざりになってしまいがちになります。 しかし、そんなときにこそ落ち着いて「今、良い笑顔が出ているか」と自分の心の中の鏡に問いかけます。いつでも同じサービスをするのが「プロ」であるはずです。 お客様へのサービスは、公平な態度を心がけます。常連の方と初めての方、たくさん買われた方と単品買いの方、というようにいろいろなお客様がいらっしゃいます。しかし、すべてのお客様に公平に接する「お店」を心がけます。特別に良く応対されたお客様は、気分は悪くないでしょうが、ほかのお客様はそれをしっかり見ています。同じような応対が自分にされなかった不満は、お客様の足を遠のかせてしまいます。 常連のお客様には、話し好きの方もいらして、ちょっとした会話のつもりがつい長話になってしまうこともあります。そのようなときは、さりげなく作業をはじめたり、他のスタッフから仕事を振って もらうように声を掛けあったりします。 スタッフどうしの私語は、「厳禁」です。店内での私語は、お客様の存在を無視することです。私は以前、あるお店でレジ精算をしていると、そのスタッフが近くのスタッフとプライベートな会話を始めたので、呆気にとられたことがありました。残念ながらそのお店には、足が向かなくなりました。 電話での応対も大切です。電話は相手の顔が見えない分、ていねいにはっきりとした応対が必要です。 電話が鳴ったらできるだけ素早く、「あ りがとうございます。○○(店名)です」 と応対します。接客中で電話に出るのが遅れたときには、「お待たせいたしました」の一言を付け加えます。 また、電話口で相手が名乗ったときには、ひときわ高いテンションで「いつもお世話になっております」とつなげます。自分を名乗る第一声ばかりが元気で、どちら様かわかったときのトーンが下がったのでは、相手の方に不快な印象を与えてしまいます。 用件を聞くときには、メモを取ります。そのためには、電話まわりには必ずペンとメモ用紙を用意します。予約注文や伝言の場合は復唱して確認をします。 ■お客様へのアプローチの仕方 前回3月号の診断で、「『いらっしゃいませ』の第一声を気持ちよくすることであとの応対がスムーズにいきます」と言いました。 そのためにスタッフは、さまざまな作業をお客様の見える場所でする必要があります。「食パンのスライス」や「セルフトレーの洗浄」などは、出入り口や売場に正面を向けて行うようにします。 セルフ販売方式では、お客様に落ち着いて商品選びを楽しんでいただくため、スタッフはいつでも応対できる姿勢を保ちながらも、それをお客様に意識され過ぎない動きをします。 つまり、お客様にとっては、 ○作業しているスタッフに入店を歓迎されながら ○作業しているスタッフに邪魔されずに買い物をして ○作業しているスタッフが手を止めて、自分の応対(おすすめ、説明、会計)をしてくれる というのがベストなアプローチです。 また、以前に相談を受けたお客様や、おすすめ品をお買いになったお客様、などと覚えていれば、「いかがでございましたか」というアプローチもできます。商品の評価をフィードバックできますし、お客様に「覚えてくれている、気にかけてもらっている」と受け止められて、お店への信頼にもつながるはずです。 直接の声かけ以外にも、お客様へのコールは重要です。焼きたての品出しでは、「ただいま○○が焼きあがりました」とお伝えしながら陳列します。 何を買おうか迷われている方にとって、焼きたての商品はたいへん魅力的に映ります。お客様の反応によっては、陳列する前にセルフトレーに商品(一番形の良いものを選んで)をのせてさしあげるのも良いでしょう。 売れ筋のパンは、一日に何回かにわけて焼き上げることがあります。品出しで、前回のパンがまだ残っている場合には、焼きたてのパンを「手前側」に陳列します。つまりはコンビニエンスストアの惣菜品とは逆の心配りです。古いものを「後ろ側」へ、焼きたてを「手前側」に陳列します。これは、できるだけ多くのお客様に焼きたてパンを選んでいただくためです。 品出しのとき、すでに同じ商品をトレーにのせているお客様には、焼きたてパンと取り替えてさしあげます。そのようなサービスこそが、印象に残るものです。 ■製造スタッフの声かけは最高のおもてなし 「売場スタッフ」の方から、親切に説明されたり、感謝されたりすると、お客様は気分がよいものです。それにも増してうれしいのは、「製造スタッフ」からの声かけです。 「製造スタッフ」は、商品チェックのため、売場の様子を見に厨房からでてくることがあります。そのときに、お客様への声かけをしてみましょう。 迷われている方に、「これは今月の新製品です。よろしければお試しください」と声をかけ、お客様が選ばれた商品について「そちらのパンには、○○を使っています」などと声をかけましょう。 「いつもありがとうございます」の一言だけでも、お客様はうれしいものです。 一流レストランの最高級のおもてなしが、シェフや料理長のご挨拶だというのに通じます。 お客様は、厨房と売場スタッフの役割の違いは承知しています。流ちょうな宣伝文句を言う必要はありません。思わぬお客様の生の声を聞くことも期待できます。製造スタッフも、ぜひお客様へのアプローチを心がけましょう。 お客様(主婦の場合が多い)の「ご家族」にも、積極的にアプローチしてコミュニケーションをとるようにします。自分の大切な「家族」を、大切にされることは、お店への親しみを増します。 ■クレームは、お店のステップアップのもと 常に良いサービスをと、心がけていても、ときにはお叱りのご意見を受けることもあります。クレームは、耳に痛く、気持ちが落ち込むことさえあります。しかし、どんな一流のお店でも、全くクレームのないお店はありません。お客様の苦情は、そのお店にもっと良くなってほしいという思いからの場合が多いものです。最も恐ろしいのは、「あの店は、ダメだ」と決め付けられ、二度と足を運んでいただけないことです。 「早さ」がクレームの対応には重要です。時間がたてば、不満は大きくなります。ほんとうは、相手が自分のミスに気づく前に「申し訳ありません」と謝ることが最善です。 クレームの対応には、お金や手間もかかります。それでも、「あのお店は、誠実でごまかさない」という信頼を回復することが一番大切です。 また、クレームにはお店を良くするための重要なヒントもあります。お店をあげて問題を改善することで、お店のステップアップにつなげます。ピンチをチャンスにかえるポジティブ思考で、クレームを訴えたお客様に、自分のお店を永く支持していただきましょう。 |



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