あなたの店の看板商品は? - 特集 - ブランスリー電子版

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特集/2005年7月号

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あなたの店の看板商品は? - 特集




ベッカライ麦畑

オーナーの草薙惠司郎さん。手にしているのは看板商品の「ミルキーフランス」。


たくさんのパンが並ぶベッカライ麦畑の店内。


ベッカライ麦畑の外観


ベッカライ麦畑の看板商品「ミルキーフランス」。「ヴィエノワ」と呼ばれる牛乳で仕込むオーストリアのパンの生地を使用。専用の型に入れて、蒸気焼成し、カットして特製の「練乳バタークリーム」を絞った商品。


ベッカライ麦畑の店内
東京都町田市金井2−3−7
電話 042−734−2241

修業時代に注目していた商品を、独立して自分流に商品化。口コミで徐々に評判を呼び、マスコミも注目。いつの間にか、1日500個の看板商品になった。

看板商品を軸に生産体制を組む
 東京・町田市のベーカリー、ベッカライ麦畑の「ミルキーフランス」は、1日400〜500個は売れるという看板商品だ。単品売上2位のカレーパンは1日50個程度の販売量というから、その「看板商品振り」がわかる。
 「ヴィエノワ」と呼ばれる牛乳で仕込むオーストリアのパンの生地を使用。専用の型に入れて、蒸気焼成し、カットして特製の「練乳バタークリーム」を絞った商品。
 パンのサクサク感と、ホイップしたクリームのふわっとした感じがベストマッチした商品になっている。
 「ミルキーフランス」は、同ベーカリーが1992年にオープンしたときから製造販売しているロングセラーでもある。オーナーの草薙惠司郎さんは独立以前の11年間、あるリテールベーカリーチェーンで働いていたが、そこで出していた「ミルクフランス」という商品が「ミルキーフランス」の原型だという。「ハード系のパンを売りものにしていた店だったので、蒸気窯はいつもフランスパンでいっぱいで、『ミルクフランス』はその合間に焼いていました。わたしは、『この商品はもっとたくさん焼いて店頭に出せば、すごい商品になる』といつも思っていました」と草薙さんは当時を振り返る。
 「最初の半年は苦労しましたが、徐々に口コミで評判を呼ぶようになりました。テレビでも紹介されたりして、最盛期には1日800〜1000個売れていたこともありました」
 同ベーカリーの生産体制は、「ミルキーフランス」を軸にして組み立てられている。
 ミルキーフランス用に使用する小麦粉は1日約20キロ。これを何回かに分けて仕込み、その合間をぬってほかの商品を仕込んでいくのだそうだ。
 「ひとつビッグ商品があると、生産効率の面からもとても楽です。また、店を多くの人に知っていただくという意味からも『麦畑といえばミルキーフランス、ミルキーフランスといえば麦畑』ということになるので、多くの人の頭に残りやすいと思います」(草薙さん)。
 「ミルキーフランス」の価格は、1個税込みで105円。創業以来値上げしていない。

バランス感覚あふれる品揃え
 同ベーカリーの品揃えは約100品目。「フォルコンブロート」や「ベルリーナラントブロート」などの本格的なドイツパンや、フランスパンのバゲットやバタールなどをていねいに作る一方で、多くの需要がある菓子パンや調理パンなどを数多く商品化し、バランス感覚あふれる品揃えになっている。
 「オープン当初は、ハード系のパンばかり作っていたこともありましたが、やはり、お客様が望む方向に収斂してきました。それでよかったと思っています」(草薙さん)
 同ベーカリーは、売り場面積約10坪、厨房が約15坪。東京・町田市郊外の街道から少し入った場所にあり、6台収容の駐車場を完備。
 草薙さんは「私は、独立前は駅前立地のベーカリーでずっと働いていたのですが、『これからは郊外型のベーカリーの時代が来る』と確信していました」と話した。
 製造スタッフは、社員が3人のほかパートが数人いる。販売は常時平均2人の体制。日商は25〜30万円という。



ブーランジェリー・トースト

オーナーの土屋正博さんと美紀夫人


1メートル近くあるソーセージをそのままフランスパン生地で包んで焼き上げた「ロングソーセージフランスパン」(手前は1本の状態のもの。後方はいくつかにカットし、紙の袋に入れたもの)


販売数量トップの「メープルメロンパン」。しっかりと焼き込み、表面はきつね色だ。


カットした状態のメープルメロンパン


ブーランジェリー・トーストの店内
東京都豊島区巣鴨1−19−10
電話 03-3943-2345

4年前に、あるベーカリーコンサルタントのすすめで商品化した「メープルメロンパン」が、販売数量ナンバー1の商品に育った。「飽きのこないシンプルさ」が多くのリピーターを獲得する要因となった。

メープルとロングソーセージ
 東京・巣鴨のブーランジェリー・トーストの看板商品は、「メープルメロンパン」(160円)。「メープル油脂チップ」と呼ばれるメープル味のダイス状の油脂を菓子パン生地で包み、ビスケット生地をかぶせて焼き上げる商品。約4年前に発売し、いつの間にか、1日100個以上売れる単品売上トップ商品にのし上がった。
 ビスケット生地が薄く、さくっとしていて、中のパンはソフトでさくい食感。上品な甘さと軽い食感で、多くのリピーターを獲得した。しっかりと焼き込み、表面はきつね色に仕上げる。あるベーカリーコンサルタントから教わった商品だ。
 「まとめていくつも買っていかれる方が多いのがメープルメロンパンの特徴ですね」。同ベーカリーの土屋正博オーナーはこう話す。会社の会合の席に出すために購入したり、お土産として買っていったりするケースがかなり多いというのだ。
 同製品は、メープル油脂チップを包んだ状態の生地と、ビスケット生地を前日に用意して、冷蔵庫に保存しておき、当日必要に応じて冷蔵庫から出し、パン生地にビスケット生地をかぶせ、ホイロをとって焼成する。1回に焼き上げる数は25個ぐらいで、1日大体5〜6回焼成するという。
 「メロンパンのブームということもあったと思いますが、普通のメロンパンとは違う食感と味が良かったのだと思っています」と土屋さん。
 「ロングソーセージフランスパン」(500円)もブーランジェリー・トーストの看板商品だ。多くのベーカリーでヒット商品になっていたことから、同ベーカリーでも4〜5年前に商品化した。1メートル近くある長いソーセージをフランスパン生地で包んで焼き上げる商品で、発売当初は、その長さのインパクトを強調しようと、長いまま陳列し、販売していた。そこそこは売れていたが、あるとき4〜5本にカットして、袋詰めにしたところ、販売数がさらに急増したという。
 カットした場合も、販売は1本単位で、1本分をいくつかに切り分けたものを紙の袋に入れて陳列している。1本の長い状態で買っていく人もいるが、およそ7割は、袋詰めの方を選ぶそうだ。
 「1本の長い状態もインパクトがあって喜ばれますが、やはり持って帰ることなどを考えると、カットしたものが選ばれているようです。入れる袋も、温かみのある紙のものにしました。『どこか懐かしい』と言われる方も多いんですよ」。土屋オーナー夫人で、販売責任者の美紀さんはこう説明してくれた。
 1日の販売数量は平均約50本。メープルメロンパンに比べて、単価が500円と高く、同ベーカリーの売上の柱の一つになっている。

フランスパンが浸透してきた。
 ブーランジェリー・トーストは、JR巣鴨駅を下車し、徒歩約5分の場所にある。近くには、刺抜き地蔵で有名な地蔵通り商店街がある。
 フランスパンやドイツパンなどのハード系に力を入れ、販促に努める一方で、調理パンや、菓子パンにもアイデア商品が多く、バランスの取れた商品構成になっている
 調理パンでは「コロッケパン」が人気だ。コロッケを特性ソースに浸して、ソース色にし、ドッグパンに挟んだシンプルな商品だが、よく売れている。「ロングソーセージフランスパン」と同じ紙の袋に入れて販売している。
 「フランスパン生地の仕込み量は一貫して増えてきています。『ロングソーセージフランスパン』が好調なのも、ひとつにはフランスパンの味がだんだんとわかっていただけるようになったということもあると思っています」(土屋さん)
 売り場面積は約9坪。厨房は2階にあって、約12坪の広さ。製造スタッフは土屋さんを入れて7人。販売は、美紀夫人が指揮をとり、製造スタッフ4人が兼務する製販一体の体制を敷いている。



原価計算女王
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