オーソドックスなものを丁寧に作る。しっかりと、焼き込む。 - パン・アトリエ クレッセント - ブランスリー電子版

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お店拝見/2005年6月号

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オーソドックスなものを丁寧に作る。しっかりと、焼き込む。 - パン・アトリエ クレッセント

パン食文化の歴史が長いヨーロッパのいいものを継承していきたい。

住所 茨城県龍ヶ崎市松ヶ丘1-19-3
電話 0297-64-0144
営業時間 午前6時30分〜午後7時
定休日 月曜日



クラストの香ばしさとクラムの口溶けのよさ

「イギリスパン」は、炊きたての新米のような味がした。食パンはこのほか、「食パン」(1斤210円)、「黒米食パン」(1斤336円)などがある。


「ほうれん草のフォカッチャ」(168円)は、ほうれん草とベーコンが入った生地を焼成。「野菜のフォカッチャ」は同じ生地に様々な野菜をトッピングして焼き上げる。


「野菜のフォカッチャが焼き上がりました」。パン・アトリエ クレッセントでは、全員が製造と販売の両方をこなす。


オーナーの福島俊史さん


親しみやすい雰囲気のパン・アトリエ クレッセントの店構え。
 茨城県龍ヶ崎市のパン・アトリエ クレッセントは、気軽に立ち寄れる雰囲気を大切にするベーカリー。
 「香ばしくて、口溶けのよいパンを作るために、しっかりと焼き込むことをいつも心掛けています」
 オーナーの福島俊史さんはこう話した。 「極端な話、表面が多少焦げていてもいいと思っています。クラストの香ばしさとクラムの口溶けのよさがパンの命ですから」
 しっかりと焼き込むためには、繊細な生地作りが要求される。「パンの種類にもよりますが、ミキシングはアンダー気味で、発酵の過程で充分熟成させることが大事だと思っています。生地作りはミキシングで80%は決まってしまうので、特に集中力が要求されます。材料を投入して、最後に水の量を決めるときはいつも緊張しますね」
 福島さんは、以前、パンができるメカニズムを理解するために、様々な製造テストに明け暮れていたことがあったという。例えば、ミキシングを控えめにできる限界点はどこか、オーバーミキシングにならない限界点はどこか、などを確かめながらパン作りをしていたことがあった。「こうすると、こういう効果があって、こういうパンができる」といったことが、次々と福島さんの頭の中にインプットされていった。その頃の体験が今とても役立っているという。
 「最近思うのは、やはり、パン食文化の歴史が長いヨーロッパのいいものを継承していきたいということです。結局オーソドックスなものがきちんとできるかどうかが勝負だと思うんです」



自らがパンを作らざるを得ない状況になった

顧客と接する薫夫人。馴染み客がほとんどで、気心の知れた人も多い。


焼き菓子の中でも人気の高い「ビスコッティー」(4個入り252円)


クロワッサンも人気だ。「オーソドックスなものをていねいに作る」という福島さんの本領発揮の商品。


ショーケースにはハード系から、デニッシュ、菓子パン、焼き込み調理パンまで幅広い種類のパンが並ぶ。
 パン・アトリエ クレッセントは、JR常磐線・佐貫駅からバスで約15分の新興住宅地の中にある。分譲住宅が次々と建ち、人口が急速に増えている地域だ。
 オープンしたのは2001年12月。福島さんはオープンの6カ月前まで、同じ龍ヶ崎市のあるショッピングセンターの中で、父親が経営する会社のベーカリーの店長として7年間活躍してきた。最初はパン職人を雇って、福島さんはマネージメントに専念していたが、パン職人が辞めてしまい、福島さん自らがパンを作らざるを得ない状況になった。
 「その頃は、休みがあれば、ただひたすらベーカリー巡りをしていました。そんな中で、『これが自分の目指す方向だ』という店に何軒か出会いました」と福島さんは振り返る。
 現在の店舗は、住居も兼ねている。「住宅の1階がたまたまベーカリーになった」という感じがして、気軽に入れる雰囲気が印象的だった。
 入店すると、正面にパンのショーケースがあって、ハード系のパンから、デニッシュ、菓子パン、焼き込み調理パンまで様々なパンが並んでいた。こうしたパンを対面で販売する。
 販売を取り仕切るのは、薫夫人。元気な声で、顧客と会話を交わしながら、注文を聞き、パンを包装し、手渡す。販売は、製造担当の女性スタッフも、福島さんも積極的に行う。
 厨房と売り場の間には、ガラスが入っていない大きな窓があって、福島さんはいつも顧客と向き合うようにしてパンを作っている。
 馴染み客とスタッフらの会話が絶えない親しみやすい雰囲気が漂っていた。



野菜のフォカッチャ
オリーブオイルを塗って焼くことにより野菜の甘さが引き立つ。野菜の色彩が鮮やかだ。210円。
【配合%】

リスドォル(フランスパン用粉)・・・・・・・・・・・・80
メールダンケル(ライ麦粉)・・・・・・・・・・・・・・・10
グラハム粉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
インスタントドライイースト(saf赤)・・・・・・・・・・・2
砂糖・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2・5
塩(シママース)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2・5
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・68
老麺・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100
ほうれん草・・・・・・・・・・・・・粉1キロに対し100g
スライスベーコン・・・・・・・・粉1キロに対し100g
【工程】
ミキシング(縦型ミキサー使用)L5分(老麺投入)L5分(生地を台に上げてほうれん草とベーコンを手で混ぜ込む)、捏ね上げ温度27度C、フロアタイム30分程度、分割70g、成形→軽く丸めてバンズの形に成形、ホイロ15分程度(ホイロ後、オリーブオイルを塗布し、マヨネーズを絞り、素揚げした野菜をトッピングし、さらに粉チーズ、ミックスチーズをふる)、焼成230度C約15分(焼成後オリーブオイルを塗る)
※老麺はフランスパン生地を冷蔵しておいて使用。



フランスあんぱん
「フランスパン生地には粒あんがよく合う」と福島さん。生地はしっかりと焼き込む。
147円。

【配合%】
リスドォル(フランスパン用粉)・・・・・・・・・・・100
ドライイースト(saf)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0・6
塩(シママース)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2・1
ユーロモルト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0・3
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・68
ビタミンC(0・8%水溶液)・・・・・・・・・・・・・・・0・1
【工程】
ミキシング(スパイラルミキサー使用)L1分(塩投入)L4分、捏ね上げ温度24度C、1次発酵27度75%2時間(パンチ)1時間、分割55g、ベンチタイム25分、成形→粒あん55gを包む、ホイロ30度C80%1時間10分〜1時間20分(ホイロ後、はさみで上部に深めに2箇所切れ込みを入れ、けしの実をトッピング)、焼成220度C20分程度(スチーム注入)

ブルーチーズのグラハム


ブルーチーズと相性のいいドライフルーツ、くるみ、はちみつを組み合わせた、ワイン好きの人に好評のパン。210円。
【配合%】
リスドォル(フランスパン用粉)・・・・・・・・・・・・35
オーション(強力粉)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25
ベストベーカーズ(高蛋白強力粉)・・・・・・・・・10
生イースト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
塩(シママース)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1・8
ユーロモルト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0・5
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・48
老麺・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
▼前種・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30
ドライクランベリー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
くるみ(ローストしたもの)・・・・・・・・・・・・・・・・・15
【工程】ミキシング(スパイラルミキサー使用)L4分(老麺投入)L3分H1分(前種投入)L4分(ドライクランベリー、くるみ投入)L2分、捏ね上げ温度27度C、フロアタイム1時間(パンチ)30分、分割125g、ベンチタイム30分、成形→ナマコ形にし、ブルーチーズ20gを巻き込む。ホイロ30度C85%40分(ホイロ後クープを入れる)、焼成220度C20〜25分(スチーム注入)

※焼成後はちみつを塗布する。

※老麺はフランスパン生地を冷蔵しておいて使用。
▼前種
【配合%】

グラハム全粒粉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30
熱湯・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30
塩・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0・3
【作り方】
前日に全材料をを混ぜておく。

原価計算女王
原価計算女王



4・5坪の売り場には、陳列棚も兼ねたショーケースが置かれ、様々なパンが所狭しと並んでいた。

練乳とバターから作るクリームをサンドする「ミルクフランス」。クリームは注文を受けてからサンドする。

クロワッサンの原型とされるオーストリアのクレッセントを再現した商品。商品名も「クレッセント」。価格は74円。

甘夏の果肉をたっぷりとトッピングした「甘夏みかんのデニッシュ」(189円)。 4、5、6月限定の商品だ。

ショーケースの上の陳列棚にはハード系のパンがたくさん並んでいた。
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