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農家と直接契約し、石臼挽きのハルユタカを仕入れる。 - ル・クール
製パンを科学的に理解し、商品開発に活かす。洋菓子の経験が材料管理に役立つ。
住所 千葉県千葉市緑区おゆみ野中央7-1-7 電話 043-300-4331 営業時間 午前10時〜午後7時 定休日 月曜日、火曜日
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| パン製造工程中のバターの劣化を防止 |
 低温殺菌牛乳と生クリームを使用した商品「パン・オ・レ」。すっきりとした甘さが特徴だ。  パン・オ・レの内相はやや詰まった感じだ。  ハルユタカ全粒粉を配合した「はるゆたか小麦のバターロール」。小麦の香りを活かし、「洗練」というより「素朴」という言葉がしっくりとくる味と食感だ  「自分はまだこの世界に入ってそんなに長くありません。それを補うために、パン作りを科学的な側面からも勉強しました」 千葉県・千葉市に2003年10月にオープンしたル・クールの菅井悟郎オーナーはこう話す。洋菓子の修業も積んで、バターや乳製品などの材料についての造詣が深く、一味違ったパン作りを実践している。オープン当初立ちはだかった「価格の壁」も徐々に乗り越えつつある。 同ベーカリーは、すべてのパンを低温長時間発酵製法で作る。その理由は2つある。ひとつはじっくりと発酵時間をとり、小麦粉本来の甘みを引き出すこと。もうひとつは、油脂や乳製品の劣化を避けるためだ。 特に、ブリオッシュやパン・オ・レなど、乳製品を多く練り込む製品では、違いがはっきりと出る。「バターは温度が高いと酸化します。それを避けるために、捏ね上げ温度や一次発酵の温度などをできるだけ低くしたいのです」と菅井さんはいう。ホイロもできるだけ低い温度でとる。 「パン生地の発酵と、油脂、乳製品の劣化防止を両立できるぎりぎりのラインでホイロをとります」 菅井さんは、洋菓子の経験も持つ。バターなどの乳製品などの見極め方や、管理の方法はそのときに学んだ。「例えばバターは、生地に練り込んでしまうと、バターとしては見えなくなってしまいますが、練り込んだ量のバターはしっかりと存在するわけです。その管理は非常に大切なんです。できる限りバターの劣化を抑えることを意識して作ったパンは、香りが全く違ってくるんですよ」
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| 商品設計のポイントはハルユタカ全粒粉 |
 石臼挽きのハルユタカ全粒粉は、ル・クールのパンの要の材料だ。  売り場は約5坪。天井に工夫を施し、開放感を演出している。  「シンプルモダン」を想わせる、ブルーを基調としたル・クールの外観  オーナーの菅井悟郎さん。後方は、キュウーハンの輻射窯。菅井さん曰く。「柔らかな熱が特徴ですね」。  商品は対面で販売。様々なパンが並ぶショーケース。対面で、顧客と言葉を交わしながら販売する。  バゲットとバタールは、小麦粉本来の甘みを最大限に引き出し、シンプルな味に仕上げている。「自然の甘さ」がキーワードだ。 小麦粉についても、菅井さんは研究を重ねた。外麦、内麦それぞれの様々な銘柄を、製品によって巧みに使い分けている。内麦では、千葉県産の農林61号、岩手県産のナンブ小麦、北海道産のハルユタカなどを使用。ハルユタカについては、北海道の農家と直接契約して、石臼挽き全粒粉と通常粉を仕入れている。外麦についても、用途に応じて使い分けている。 菅井さんのパン作りのひとつの指標となっているのは、ハルユタカをどれだけ配合するかだ。「ハルユタカの全粒粉はパンをサクくすると同時に重くし、味を濃くする方向で作用します」と菅井さんは説明する。 ハルユタカはバゲット、バタール、パン・ド・ミなど以外のすべての生地に割合を変えて配合している。 バゲットやパン・ド・ミなどにハルユタカを配合しないのは、小麦粉を熟成させることによって出る甘みを前面に出したいからだ。この甘みは、発酵によるものではなく、小麦粉中に含まれる酵素の働きによって作られる糖分によるものだ。発酵によって作られる味・香り、酵素の働きによって作られる味・香り、小麦が元々持っている味・香りをはっきりと意識し、それぞれを分けて考えているのだ。 また、イースト臭を嫌い、生イーストは使用せず、すべてインスタントドライイーストを使用している。
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| ブルーグレーの色調の中でパンが引き立って見える。 |
 発酵ではなく熟成によって生まれてくる自然の甘みを充分に引き出したかった」と菅井さんがいう「パン・ド・ミ」。ル・クールの看板商品だ。  低温殺菌牛乳を使用した自家製カスタードクリームを包んだ「クリームパン」。菓子パン類は、バターロール生地を使用している。  フランスパンのチョコレートを包んだ「ショコラ・ブラン」(95円)。チョコレートの味を引き立てるために、パンはシンプルな味に仕上げている。  「天然バニラのメロンパン」(130円)は、国産小麦粉を100%使用。  バゲットやバタール、リュスティックなどが並ぶ陳列台。ブルーグレー系の背景にパンが引き立って見えた。  販売スペースは、ショーケースと陳列台が並ぶシンプルな構成だ。寒色系の空間で温かみのあるパンが際立つ。  「マリアージュ・ショコラ」(160円)はブリオッシュ生地を使用。ピスタチオクリーム、フランボワーズ、グロゼイユ(赤スグリ)が入っていて、甘みと酸味の対比が鮮やか。アーモンドスライスとココアパウダーをトッピング。  「シナモンラスク」「ライ麦ミックス」などのラスクなどが並ぶ棚。「パンの種類によって空焼きしたときの味と食感が違うので、それぞれの特徴を活かすように作り分けています」と菅井さんはいう。  5坪の広さの販売スペースは、シンプルな構成。対面で販売する。 ル・クールは、ブルーを基調にしたシンプルな店構え。店内には、ブルーグレーのショーケース、陳列台、ラスクを陳列した棚などが配され、モダンでシンプルな雰囲気だ。全体のブルーグレーの色調の中で、暖色のパンが引き立って見える。「最初は値段の壁を痛感しました。このあたりはパンの価格が安い地域のようなんです。初めて来られて、パンを見て、何も買わないで出て行かれるお客様も多かったですね。しかし、値段で勝負しても仕方ありません。地道に提案してきたし、これからもしていきたいと思います」(菅井さん) 2003年10月のオープンから約1年半。固定客もだいぶ増えてきたという。 「見ておいしそうで、買っていかれて、『これだったらこの値段もうなずける』と思っていただければ、リピーターになっていただけるわけす。そこからは口コミも生まれます。最終的には商品に語ってもらうしかないと考えているんです」 同ベーカリーは、店舗面積約16・5坪のうち、厨房が約11・5坪、販売スペースが約5坪。菅井さんが製造を担当し、菅井さんの婚約者、清水江里子さんが販売と製造の両方で活躍している。品揃えは約50品目。
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| ミルククリーム |
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パン・ド・ミの生地を使用。ミルククリームの上品な甘さに、少し塩味の利いたシンプルなパンをぶつけることで、あと味のよさを狙っている。ひとつ120円。 【配合%】
| 強力粉 | 60 |
| フランスパン用粉 | 40 |
| 塩(ゲランドの塩) | 1・9 |
| 無添加ショートニング | 3 |
| インスタントドライイースト | 0・4 |
| 水 | 68 |
【工程】
| ミキシング(スパイラルミキサー使用) | L5分(ショートニング投入)L3分H1分、 |
| 捏ね上げ温度 | 22度C、 |
| 1次発酵 | 3〜4度C15時間、 |
| 分割 | 55グラム、 |
| ベンチタイム | 1時間、 |
| 成形 | 丸め直す。 |
| ホイロ | 28度C85%3時間、 |
| 焼成 | 上火190度C下火210度C10分 |
※焼成後冷めたら、横にスライスして、▼ミルククリームをサンドする。 ▼ミルククリーム 【材料グラム】
| バター | 450 |
| コンデンスミルク | 240 |
| 砂糖 | 100 |
【作り方】 バターを柔らかくして、コンデンスミルク、砂糖と混ぜ合わせる。
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