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| 特集/2005年3月号 |
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| やっぱり、ベーカリーカフェ
「パンを温かい状態で食べてもらえる」「お客様の滞留時間が長くなる」
ベーカリーがカフェを併設する利点について、こんな声が聞かれた。 ベーカリーがカフェを導入するにあたって、カフェのオペレーションはベーカリーのそれとは違うことを認識し、ベーカリーとカフェのそれぞれが単独でも機能するような仕組みを作った時、初めて両者の相乗効果が期待できることが、今回の取材を通して浮かび上がってきた。 |


PAULあざみ野店
PAULあざみ野店は、ベーカリーとカフェが併設された典型的なベーカリーカフェ。お互いが単独でも機能していて、しかもお互いがうまく絡み合って、相乗効果を出している。 ポール(PAUL)は現在、日本に15店舗を展開。パンの物販のみの店舗からカフェとレストランが併設された店まで、営業形態は様々。あざみ野店は、およそ40坪の店舗のうち、約20坪がカフェのスペース (40席)。パンの製造スペースが約15坪、販売スペースが約5坪の構成だ。 パンの販売は対面方式で、販売スタッフが注文を聞き、パンを取り、包装し、お金を受け取り、清算する。カフェは、セルフ方式で、客は、パンやサンドイッチを選んで、カフェ専用のレジでドリンクなどと共に清算して、トレーにパンやドリンクなどをのせてもらい、自分で席まで運ぶ。カフェのレジには、テイクアウトのコーナーとは別にパンがサンプルとして陳列されている。ドリンク類は、エスプレッソ(294円)、カフェ(294円)、アイスカフェ(294円)など約15アイテム。このほかクラムチャウダー(399円)などのスープもある。 店長の木代裕史さんによると、パンで人気があるのは、「クロワッサン」(168円)、「パン・オ・ショコラ」(189円)、「エスカルゴ・レザン」(231円)、「パン・オ・フロマージュ」(315円)などだそう。パンの品揃えは約100品目。 「カフェは、満席になれば、それ以上のお客様は、お待ちいただく以外に方法はありません」 PAULの日本での運営会社、レアールパスコベーカリーズPAUL営業部の関喜彦マネージャーはこう話す。 「物販の場合は、時間帯によっては、かなり多くのお客様がご利用されるので、いかにして並ばれているお客様にご迷惑をかけずに、正確でスピーディーな接客を行うかが重要になってきます。そこが決定的な違いですね」 同ベーカリーカフェは、スタッフは常時約15人で、そのうちパンと菓子の製造スタッフが約7人。 パンと菓子の製造スタッフも含めて全員が、パンの物販、カフェのホールの仕事の両方をこなす。 カフェとパンの物販で忙しい時間のピークが違うので、その時々の状況に合わせて、スタッフの配置を変える。 「パンの物販、カフェの両方のオペレーションをいかにして効率的に行うかが、ポイントだと思いますね」(関さん) 小麦粉をはじめ主要な原料は本国フランスから輸入、その他の材料もフランス本国で使用しているものとほぼ同じものを使用。 ハース系のパンは、厨房で、スクラッチ製法で作る。 店長ら幹部は、フランスで2カ月間の研修を受け、PAUL流のパン作りを徹底的に叩き込まれるという。 オープン時には、フランスから派遣された製造マネージャーが、パンの品質などについて厳しいチェックを行う。 ただ、フランス本国とは売れ筋商品が違う場合も多い。 日本独自で開発した商品も多いのだ。 PAULは、1889年、フランス北部の町、リールで創業した老 舗だ。 19世紀の原点に立ち返って、「カン・レミ種」と呼ばれるやわらかな冬小麦を契約栽培し、独自の小麦粉を開発、伝統的な製法で作るパンの独特のもちもち感などが人気を集め、急成長した。 現在ではフランスのほか、日本、スペイン、オランダなどでも店舗展開している。 |

パールブーケ
パールブーケは、天然酵母のパン、手作りカレーなどを出すベーカリーカフェ。武蔵野障害者総合センターの1階にあり、ワークセンター大地が運営する授産施設でもある。 パールブーケのカフェのメニューには、「パンセット」(682円)、「トーストセット」(630円)、「チーズトーストセット」(662円)、「カレーセット」(735円)などがある。 「パンセット」は季節のサラダとスープ、ドリンクがつき、さらにパンが食べ放題になっている。パンセットと共に出すパンは、テイクアウトのパンとは別に作っていて、すべてプチサイズで、種類も豊富だ。料理に使う材料は、ほとんどが有機栽培のものだという。 テイクアウトのパンの品揃えは「くるみレーズン」(210円)や「ごまあんぱん」(126円)、「バターロール」(63円)、「チーズクッペ」(189円)、「全粒パン」(325円)など約30品目。小麦粉はすべて国産小麦を挽いたもの。酵母はすべて天然酵母。 「競争力の点で大きな特徴を出さないといけないと思いました」と同センター主任の土橋誠人さんはいう。「近所の人が気軽に入って来られて、障害を持つ人たちと健常者とが触れ合える場になればいいと思いました」。 入店すると正面がカウンターで、その奥が厨房。カウンター手前には、テーブル席がある。 右手には、武蔵野障害者総合センターの多目的スペースと兼用のホールがあり、そこでも食事ができる。グランドピアノが置かれていて、週に一度演奏会も開かれる。 左手がパンの製造スペースで、約20坪とかなり広い。土橋さんによると、パンのテイクアウトの客と「パンセット」などをカフェで飲食する人の割合は、およそ6対4だという。1日の来店客は平均すると100人前後。 「もしパンのテイクアウトだけだったら、お客様の滞留時間は短いですが、カフェで飲食していただけば、長い時間店内にとどまっていただけます。その間にお客様とのいろいろな交流が生まれることが多いんですよ。カフェで食事をして帰りにパンを買っていかれる方もいらっしゃいます」(土橋さん) |
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