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| お店拝見/2004年10月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。
| 焼きたて、揚げたて、できたて - 小麦工房ぴーぷる | |
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イメージカラーのさわやかな緑色が街並みにしっくりと溶け込む。店先には、3つのテーブル席を配したオープンカフェ風のスペース。店内には約100種類のパンがいろいろな趣向をこらして楽しげに陳列され、販売スタッフの元気な声が飛び交う。9月10日午前11時、東京・葛飾区の「ぴーぷる」は、大勢の顧客で混み合い、活気に満ちていた。
住所 東京都葛飾区奥戸3−9−1 電話 03-3696-5527 営業時間 午前7時〜午後7時 定休日 第2水曜日 |

| 焼きたてと元気な声。少量ずつ小まめに焼き上げる | |
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ぴーぷるには、「焼きたて」と「揚げたて」を極限にまで追求した商品がある。焼きたては「イタリアンピザ」(160円)や「海鮮ピザ」(同)などのピザ類(レシピを19ページに掲載)。揚げたては「自家製カレーパン」(120円)。
ピザ類は、直径約30センチのピザを8等分して、天板にのせたまま入り口左の一番目立つ場所に陳列している。 売れ行きを見ながら次々に追加していけるように、製法が工夫されている。ソフトフランスの生地を使用し、円盤状にのばした生地にソースとチーズをトッピングした状態で冷蔵保存。必要に応じて冷蔵庫から出し、アイテムごとの仕上げのトッピングを施し、ホイロをとって焼成する。ホイロも、室温でとったり、発酵庫に入れてとったりしながら、状況に応じて時間を調整する。焼き上がると、「焼きたてです」の元気な声とともに店頭に運ばれ陳列される。少量ずつ頻繁に焼き上げ、4品目合計で1日300個以上売れることもあるそうだ。 「揚げたて」を追求している「自家製カレーパン」は、自家製のカレーフィリングを前日に包み、パン粉をまぶして冷蔵保存。ピザと同じく、冷蔵庫から出してホイロをとり、順次少量ずつ揚げていく。1回に10個程度ずつ揚げ、揚げる回数が20回を超える日も多いという。揚がるたびに販売スタッフの「カレーパン揚げたてです」の元気な声が店内に響く。 |

| 活気がみなぎる店内。商品がいきいきとしている | |
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「ヒレカツサンド」「ロースカツサンド」「ソース焼きそばこっぺ」などの調理パン類は、お昼に照準を合わせて仕上げる。
特に「ヒレカツサンド」は、ブロックのヒレ肉を仕入れて1から作る完全自家製ヒレカツを使用し、500円という価格にもかかわらず、1日20個程度売れる商品だ。 太麺を使用した自家製焼きそばをサンドした「ソース焼きそばこっぺ」も人気がある。 「顧客がほしい時間に、できたてを提供する」のがぴーぷるのモットーなのだ。 「クロワッサン」(120円)にも、ぴーぷるの独自性が遺憾なく発揮されている。折りこみ油脂にカルピスバターを使用。コンベクションオーブンで焼くことで、表面をバリッとさせ、独特の食感と味を出している。「オンリーワン」と呼ぶにふさわしい商品だ。 デニッシュ類は、最近モデルチェンジした。サイズを少し小さくして、トッピングの量を増やしたのだ。 食べやすさを考えた結果だったが、それ以来、店先にあるオープンカフェ風のスペースでデニッシュを食べる客の姿が目立つようになったという。 こうした数々の商品が、絶え間なく入ってくる客とスタッフの元気な声で活気付く16坪ほどの店内に所狭しと並んでいる。 |

| 「お客様に喜んでほしいと心から思っているかで決まります」 | |
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店長の中嶋淳さんは、パンの世界に入って10年の中堅選手。ぴーぷるには3年前に入った。
製造社員7人、製造パート常時3人、販売社員1人、販売パート常時3人のスタッフが、いきいきと働けるように気を配っている。 製造スタッフが、販売に出ることもしばしばで、その時々の状況に応じて、臨機応変に動く。 そのタイミングは、互いのあうんの呼吸で瞬時に決まる。スタッフどうしの呼吸で店が自然に回っていくのだ。 「最初は手が遅いのは仕方がないと思うんです。私はいっしょに成形なり分割をして、覚えてもらうようにしています。スタッフがそれぞれ次に何をすべきかを考えながら動いてくれるので、助かっています」と中嶋さんはいう。「店に活気を出す秘訣は何ですか」の質問に「スタッフ一人一人がお客様に喜んでもらいたいと心から思っているかどうかで決まります」と言い切った。 ◇ ぴーぷるは、京成立石駅が最寄り駅だが、歩くと15程度かかる。奥戸街道を少し入った道路沿いの立地。 店舗開発は、ベーカリーに特化した店舗設計施工を手掛けるダイユーが担当した。 厨房は約20坪。さまざまな製法を積極的に導入し、数多くの魅力ある商品を、タイミングよく提供している。スタッフがいきいきと楽しそうに働いているのが印象的で、それが繁盛の大きな要因になっていると思えた。 |
| 自家製のレーズン種で作るバゲット | |
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ルヴァンバゲット
自家製の酵母で作るフランスパン。最近力を入れている商品だ。 【配合%】 フランスパン用粉(リスドォル)……………100 塩…………………………………………2・1 水…………………………………………60 モルト水(モルトと水が同割)…………………1 ▼自家製酵母………………………………4 【工程】ミキシングL4分、捏ね上げ温度20度C、一次発酵27度C14〜16時間、分割350グラム、ベンチタイム40分、成形→バゲット形、ホイロ28度C71〜72%1時間、焼成上火240度C下火240度C30分(スチーム注入、最初の約8分間は、上火を切って焼成し、その後上火を240度Cにしてさらに焼成する) ※同じ生地から、プチ・ルヴァンバゲットやルヴァン・フリュイなども作っている。ルヴァン・フリュイは、レーズン2・5キロ、カレンズ2・5キロ、フィグ1・3キロ、オレンジピール0・7キロを混ぜ合わせて、ラム酒に漬けたものを用意し、生地1350グラムに対してこのラム酒漬け525グラムと、くるみ150グラムを練り込む。 ▼自家製酵母 【材料】 レーズン………………………………230グラム お湯…………………………………580cc モルト水(モルトと水が同割)………………6cc はちみつ…………………………………6グラム 【作り方】(1)全材料を混ぜ合わせ、容器に入れて蓋をし、3日程度おく(1日2〜3回攪拌する)(2)レーズンが浮いてきたら、[1]を漉して、液体だけを取り出す(冷蔵庫で保存) |
| カルピスバターを折り込んだ独特の食感の商品 | |
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クロワッサン
カルピスバターを折り込み、コンベクションオーブンで焼成。熱風が当たることにより、表面の水分が飛び、バリバリとした食感になる。中のしっとり感との対比は、他のどのクロワッサンとも違う。 【作り方】(1)カルピスバターを麺棒でたたいてシート状にして冷やす(2)[1]を、クロワッサン生地に折り込み(生地1700グラムに対して450グラム)、3つ折り2回、2つ折り1回。最終生地厚2・5ミリ(3)[2]を底辺10センチ、高さ20センチの三角形にカットし、巻く(4)ホイロをとって、210度Cのコンベクションオーブンで約13〜14分間焼成する ※折り込んでのばす時に、カルピスバターが割れやすいので注意する。 ※コンベクションオーブンで比較的低い温度で長めに焼成することで、表面がかりかりになり、中がしっとりとした感じになる。表面はさくさくというより、バリバリという感じ。普通のクロワッサンとは違う食感に仕上げる。 |
| トッピングを半分施して冷蔵保存し、常に焼きたてを出す。 | |
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イタリアンピザ
ソフトフランスの生地を使った商品。半分トッピングを施した状態で冷蔵保温し、状況を見ながらホイロをとって焼成する。焼き上げの頻度を上げるために開発された商品だ。 【配合%】 フランスパン用粉(リスドォル)……………80 強力粉…………………………………20 砂糖………………………………………6 塩…………………………2 脱脂粉乳…………………6 インスタントイースト……1・2 マーガリン………………10 BBJ(改良剤)…………0・2 水………………………60 【工程】ミキシングL3分M4分(マーガリン投入)L2分M3〜4分、捏ね上げ温度27度C、フロアタイム30〜40分、分割500グラム、成形→(1)直径約30センチの円盤状にのばす(2)[1]に▼ソースとミックスチーズをトッピングする(この状態で冷蔵しておく)。ホイロ36度C76〜78%40分(ホイロ後にパプリカ、ズッキーニ、じゃがいもなどをトッピングする)、焼成上火200度C下火250度C15分。 ※成形が済んだ状態で冷蔵庫に保存しておいて、売れ行きを見ながら、冷蔵庫から出し、ホイロをとって焼成する。ホイロ時間も、店の状況によって、温度を変えて調整する。 ※焼き上がったら、オリーブオイルを塗り、少量の塩をふる。 ▼ソース ホールトマト1キロ、塩2グラム、オリーブオイル100グラム、バジル(ドライ)4グラムをジューサーにかける。 |
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