弱点を持った店舗にコロナが襲い掛かった - 私の販売集大成ノート(22) - ブランスリー電子版


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連載/2022年7月号

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弱点を持った店舗にコロナが襲い掛かった - 私の販売集大成ノート(22)
大波が繰り返し押し寄せる異変

 未だ収束することなく次々に襲い掛かってくるコロナ感染の今日の状況を誰が予想出来ただろうか。人が本来持つ自由を自粛に追い込む状況は人々から購買チャンスを奪い、売上げ大幅減少の形で我々の経営を圧迫している。
 大波が繰り返し押し寄せる異変に、様々な工夫をして人々は対応している。今は耐えられても先が見えない不安にやり切れなさを感じる日々が続く。せめて小さくてもいいからほのかにでもいいから、見渡せる先にはっきりした灯りが欲しい。

行動を起こせば必ず数値に現れる

 「売上=客数×単価」からすると、今後も厳しい経営状況になることが十分に予想出来る。客数はコロナの影響を暫く受けるだろうし、小麦や食材価格の値上がりにより製品価格を上げざるを得なくなった先には客数減が考えられる。これからは今まで以上に数値で状況の変化を把握して、売上げを確保しながらコストを抑える必要がある。
 数値は行動の結果である。何らかの行動を起こせば必ず数値に変化として現れる。何をして数値がどう変わったのか、変わらなかったのか、その変化に気付き、そこから得た事を積み重ねていくことだ。

繁盛する店には、その要因がいくつかある

 繁盛する店には幾つかの要因がある。過去に店の運営を指導した経験からその要因を挙げてみたい。▼商品が美味しくて新しい▼品質が良く安定している▼品種が多く選ぶ楽しさがある▼新製品が定期的に出ている▼安全で安心感がある▼明るい笑顔で感じの良い接客がなされる▼クレンリネスが行き届き清潔感がある▼便利な場所にある▼妥当な価格帯で顧客ターゲットが明確である▼利用し易い営業時間帯になっている▼従業員のやる気や意気込みが感じられる、ことなどが挙られる。一つの店が全ての要因の備える事は困難であるが、より多くの要因が重なることで店の信頼が得られて息の長い経営が可能になる。

営業状況が厳しい店にも共通する要因がある

 一方、営業状況が厳しい店にも共通する要因がある。それは▼品種が少なくなっていく▼品質が悪くなっていく▼店全体に活気が無くなっていく▼店内が雑然としている▼清潔感がなくなっていく、ことなどだ。全てが雑になっていく姿が手に取るように分かる。これらの要因が一気に起こる事はない。ジワジワと蝕むように静かにゆっくりと進んでいく。その兆候に気が付いたら早急に改善する事だ。そのままの状態で放置する事は最悪の策だ。

「然も有りなん」と思うことがある

 このコロナ禍、閉店した店舗を見かける事が多くなった。閉まったシャッターに貼ってある閉店を告げる知らせをみて色々と感ずるのだが、「然も有りなん」と思うことがある。閉店前の営業時に店を訪れた際に、営業が厳しい店に共通する要因の幾つかを感じることがあったからだ。閉店の結末はコロナの為だけではなく、日頃の悪しき積み重ねの結果だったのではなかろうか。マイナス要因に無頓着だったのではなかろうか。百獣の王ライオンが弱ったシカから狙うように、弱点を持った店舗にコロナと言う獣が襲い掛かったように感じてしまうのだ。
 今まで表ばかりに向けていた目を、一度、裏に向けて見つめてみる事も必要だと思う。現場を見て現状の実態を知り「何か変だな、おかしいな」と感じることが改善の為の第一歩になる。

商売を長く続ける為には、信頼が必要

 コロナの異常な状況に加え、不安定な国際情勢からくる食材価格の問題等もあり複雑な状況が続く中で、商売を長く続ける為に「信頼」は外す事ができない。「商売は信頼がなければ駄目だ。信頼を得るには長い時間と多くの経験が必要だ。嘘をついたら百年かけて築き上げたものも一瞬で失う」。これはポンパドウル初代会長の三藤喜一氏から地方巡回の同行時に指導を受けた内容である。お客様から支持されて繁盛店になることは「信頼」を得た証である。いかなる状況にあろうとも「信頼」は守らなくてはならない。重く深い言葉である。

 望月 康男 販売アドバイザー。1946年神奈川県川崎市生まれ。東京都町田市在住。趣味は、ドライブ、登山、ビデオ撮影、映画鑑賞。1978年9月、株式会社ポンパドウル入社後、町田店、六本木店、伊勢佐木町店の販売マネージャー。1985年1月販売課長。1989年6月販売部長。1996年12月取締役販売促進部長。2001年10月取締役広報宣伝部長。2007年2月〜2010年1月顧問。全店の接客、品質、クレンリネス、品揃えの改善点をアドバイス。株式会社ポンパドウルの成長期、成熟期に販売関連業務に携わる。









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