ホイロ後冷凍Zoom講習会 - 講習会 - ブランスリー電子版


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講習会/2022年7月号

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ホイロ後冷凍Zoom講習会 - 講習会
講師を務めた三村俊介技術員
 ホシノ天然酵母パン種を使ってパンを作るベーカリーなどの団体、星天会(星野修会長)は4月7日、「ホシノホイロ後冷凍法」をテーマにしたZoom講習会を開催した。ホシノ天然酵母パン種を使用したホイロ後冷凍生地の作り方やそれを使って、客の流れに合わせてタイムリーにパンを焼成して、焼きたてのパンを出すオペレーションなどを紹介した。講習品目は、焼き込み調理パン、クロワッサン、デニッシュロールの3アイテム。講師は、同パン種の製造メーカーのホシノ天然酵母パン種、三村俊介技術員が務めた。

 三村講師の話 ホイロ後冷凍というのは数十年も前からある製パン技術ですが、今回紹介するホイロ後冷凍は、これまでのホイロ後冷凍とは一味違った美味しさと利便性を追求したものになっています。
 ホイロ後冷凍のメリットは、誰でもいつでも焼けることです。職人さんではなくても冷凍庫から出してきて、好きなタイミングで焼けます。お昼時でも夕方でもお客さんの流れに合わせて焼きたてのパンを出すことができます。販売チャンスを逃すことがなくなり、結果的にフードロスを低減できるメリットもあります。
 乳化剤や改良剤を使わなくても冷凍障害が出ないのも大きなメリットです。また、ホシノ天然酵母による熟成の旨味、風味が得られます。
 今回紹介するホイロ後冷凍生地は、2〜3か月は冷凍で保管しておくことができます。また、解凍せずに凍ったままオーブンに入れることができます。セントラル工場で作って各店に配送すれば、店舗には冷凍庫とオーブンがあれば、対応できます。



調理パン(ホイロ後冷凍法)
調理パン(ホイロ後冷凍法)
写真1 出来上がったホシノ・ビガ種の状態
写真2 調理パンのホイロ後冷凍生地の断面
写真3
写真4
配合%
ゆめちからストレート 100
▼ホシノ天然酵母パン種生種 8
天日塩 1・5
さとうきび糖 10
無塩バター 10
水 66
▼ホシノ・ビガ種 30


工程
ミキシング L3分M3分(無塩バター投入)L3分M5分(①プレーン生地はここで終了②雑穀生地は雑穀(14種類)を炊いたものを対生地10%投入③トマト生地はみじん切りにしたセミドライトマトを対生地10%投入)M5分
捏ね上げ温度 32度C
フロアタイム 28度C2時間
分割 90グラム
成形 丸形
ホイロ 38度C80%50分(ホイロ後、エクストラバージンオイルを塗り、くぼみをつけ、直径約11センチの円盤状にのばす)
冷凍 マイナス22度C1時間30分
冷凍保管 袋詰め後、マイナス20度Cの冷凍庫で保管(3か月程度保管可能)
焼成 上火210度C下火210度C12分(スチーム注入、焼成前にプレーン生地はシュレッドチーズをトッピングし(写真3)、雑穀生地には、ホワイトソースを絞って、枝豆とチーズをトッピングし(写真4)、トマト生地にはトマトソースを絞って、チーズをトッピングする、焼成前の復温は不要で凍ったままトッピングが行える)


▼ホシノ天然酵母パン種生種
【配合グラム】
ホシノ天然酵母パン種…………500
30度Cの温水………………1000
【工程】材料を混ぜ合わせ、28度Cで24時間発酵後、4度Cの冷蔵庫で保管する

▼ホシノ・ビガ種
【配合%】
ゆめちからストレート…………100
ホシノ天然酵母パン種生種…………8
天日塩……………………………1・8
さとうきび糖…………………………5
水……………………………………60
【工程】
ミキシング………………………L3分
捏ね上げ温度…………………22度C
発酵…………………20度15時間〜

 三村講師の話 生地の水分を減らすために、ホシノルバン種を水分の少ないホシノ・ビガ種に置き代えて生地の水分を少なくします。生地を冷凍する場合は、生地中の水分が凍結するときに氷結晶ができてグルテンを切ってしまうので、それを防ぐ意味合いがあります。グルテンが切れると、焼成した際にボリュームが出なかったり、表面が荒れてしまったりします。ビガ種はイタリア発祥の中種で、イタリアではいろいろなパンに入れて使います。ホイロが出た後表面にオリーブオイルを塗ります。その目的は、オリーブオイルで膜を作ることで、冷凍した際の表面のひび割れを防ぐことです。オリーブオイルを塗ったあとに生地を平たくつぶし、さらに、中央部を押さえてくぼみを作ります。パン生地でお皿を作るようなイメージです。冷凍庫から出してきて、そのまま色々な具材をトッピングして窯入れをするという流れになります。焼成の際の蒸気はたっぷり入れます。トッピングの具材はアイデア次第で、スイート系のトッピングも可能です。ホイロをとってトッピングまでした状態で冷凍しておくということもできます。あんこなどを包んでホイロ後に冷凍にしても大丈夫です。



クロワッサン(ホイロ後冷凍法)
クロワッサン(ホイロ後冷凍法)
写真1
写真2 ホイロ後冷凍のクロワッサンの断面
写真3
写真4 焼き上がったクロワッサンの断面
製造実演を担当したホシノ天然酵母パン種の森田英俊氏
配合%
ゆめちからストレート 100
▼ホシノ天然酵母パン種生種 10
天日塩 1・5
さとうきび糖 10
無塩バター 5
水 62


工程
ミキシング L6分M7分(オールイン)
捏上温度 23度C
大分割 1800グラム
一次発酵 20度C15時間
冷却 マイナス22度C20分(生地芯温4度)
ロールイン油脂 無塩バター500グラム(対生地28%)
折り込み 3つ折り2回(冷凍庫で10分冷却、芯温10度C)3つ折り1回(冷凍庫で10分冷却、芯温10度C)最終生地厚5ミリ
分割・成形 生地厚5ミリで高さ20センチ、底辺12センチ(生地80グラム)、生地厚5ミリで高さ15センチ、底辺8センチ(生地35グラム)
ホイロ 28度C80%2時間(80グラム生地、ホイロ後エクストラバージンオイルを塗る)、1時間30分(35グラム生地、ホイロ後エクストラバージンオイルを塗る)
冷凍 マイナス22度C1時間30分
冷凍保管 袋詰後、マイナス20度Cの冷凍庫で保管(3か月程度保管可能)
焼成 上火220度C下火210度C23分(80グラム生地、スチーム注入、焼成前の復温は不要=写真1)18分(35グラム生地、スチーム注入、焼成前の復温は不要)


▼ホシノ天然酵母パン種生種
【配合グラム】
ホシノ天然酵母パン種…………500
30度Cの温水………………1000
【工程】材料を混ぜ合わせ、28度Cで24時間発酵後、4度Cの冷蔵庫で保管する

 三村講師の話 プレーンのクロワッサンもいいですが、紅麹の生地を巻き込んだりすると見栄えがいいクロワッサンができます。冷凍庫から出してきて、そのまま窯に入れます(写真3)。上火が220度C下火が210度Cで焼ています。焼成時間は20〜23分になります。凍っている生地なので最初の2〜3分で熱が中心にまで入るように蒸気を沢山入れます。凍った生地を解凍するようなイメージになります。中が凍ったまま外が焼き固まってしまいますと、乾燥焼きのような形になってしまい、窯伸びがしなくなります。



デニッシュロール(ホイロ後冷凍法)
デニッシュロール(ホイロ後冷凍法)
写真1
写真2
写真3
写真4
製造実演を担当したホシノ天然酵母パン種の平山優希氏
配合%
ゆめちからストレート 100
▼ホシノ天然酵母パン種生種 8
天日塩 1・5
さとうきび糖 15
無塩バター 15
全卵 15
水 40
▼ホシノ・ビガ種 30


工程
ミキシング L3分M3分(無塩バター投入)L3分M7分
捏上温度 32度C
大分割 1250グラム
フロアタイム 28度C2時間
冷却 マイナス22度C30分(生地芯温4度)
ロールイン油脂 無塩バター500グラム(対生地40%)
折り込み 3つ折り2回(冷凍庫で20分冷却、芯温4度C)3つ折り1回(冷凍庫で20分冷却、芯温4度C)最終生地厚6ミリ
分割・成形 ゆる巻きして100グラムに輪切りにする
ホイロ 18度C15時間〜(ホイロ後エクストラバージンオイルを塗る)
冷凍 マイナス22度C1時間30分
冷凍保管 袋詰後、マイナス20度Cの冷凍庫で保管(3か月程度保管可能)
上火220度C下火180度C18分(スチーム注入、焼成 焼成前にベーキングカップ=直径8センチ高さ2・3センチ=に入れ、クレームダマンドを格子状に絞り、スライスアーモンドをトッピングする=写真3)


講習会では、シート状の生地を正方形にカットしてホイロ後に冷凍するも(写真1)のと、ゆる巻きして100グラムに輪切りにしたものの中央に窪みをつけてホイロをとって冷凍するもの(写真2)も紹介した。

▼ホシノ天然酵母パン種生種
【配合グラム】
ホシノ天然酵母パン種…………500
30度Cの温水………………1000
【工程】材料を混ぜ合わせ、28度Cで24時間発酵後、4度Cの冷蔵庫で保管する

▼ホシノ・ビガ種
【配合%】
ゆめちからストレート…………100
ホシノ天然酵母パン種生種…………8
天日塩……………………………1・8
さとうきび糖…………………………5
水……………………………………60
【工程】
ミキシング………………………L3分
捏ね上げ温度…………………22度C
発酵…………………20度15時間〜

 三村講師の話 デニッシュの場合は、折り込みをしたあと3種類の成型を施してホイロをとって冷凍します。ひとつはシートを正方形にカットした状態でホイロをとって冷凍します。焼くときは、冷凍庫から出して室温で解凍し、こしあんをのせて四隅を折り返して包みひっくり返して天板にのせます(写真1)。残りの2つは、シート生地をロールして100グラムになるように輪切りにしたものを、一つはそのままの状態でホイロをとって冷凍し(写真2)、もう一つは、中央部を窪ませた状態にしてホイロをとって冷凍します(写真2)。焼成するときは、冷凍庫から出して、凍ったままベーキングカップに入れ、中央を窪ませていない方は、クレームダマンドを格子状に絞って、アーモンドスライスをトッピングして(写真3)窯に入れ、真ん中を窪ませたものは、窪みの部分にカスタードクリームを絞って(写真4)窯に入れます。同じように蒸気をフルの状態で出して、凍った生地を解凍するようなイメージになります。

原価計算女王
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