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| 数と時間を限定して、ブランド化を図る - パンデ・マルコ、蔵秀行さんの『パンデ・マルコ』 |
 「パンデ・マルコ」はスライスせずに、ブロックで販売する。焼き上がった直後に売れてしまうため、スライスできないのだという  店長の蔵秀行さん（左）とオーナーの伊東博さん（右）  １日３回１６斤ずつ焼き上げる看板商品の「パンデ・マルコ」 東京・大田区下丸子、パンデ・マルコの看板商品は、店名と同じ「パンデ・マルコ」（１斤２８０円）。使用する小麦粉は１００％国産のもので、生クリームやバター、有機のショートニングなども使用し、かなりリッチな配合になっている。午前８時３０分、午後１２時３０分、午後５時３０分の１日３回、１６斤ずつ焼き上げ、店頭に並べる。各回とも１時間以内に売り切ってしまうという。 店長の蔵秀行さんは、東京製菓学校を卒業後、プリンスホテルに入社、大手コンビニの商品開発を経て、アメリカのベーカリーで働いていた。パンデ・マルコのオープンに当たって、急きょ帰国、オーナーの伊東博さんと共に、地元密着型の焼きたてベーカリーの展開に意欲を燃やしている。 伊東さんは、飲食店などのコンサルタントが本業で、専門学校などでマーケティングなどの教師も務める。同ベーカリーの近くでレストランも営んでいる。 半径５００メートル以内の商圏の特性を調べた上で、子供と高齢者をターゲットにすることをまず決めた。また、レストランの客との会話の中で、同じ商圏内で、ベーカリーが複数あったが、すべて廃業してしまった原因に、硬いハード系のパンをメインにしていたことがあったことを知り、製造販売するパンのコンセプトは「ふっくらとやわらかく、焼きたてで、安くて美味しいパン」に決まった。 「この地域は、多くの新しいマンションができて、ここ５年間で人口は急増しています。新しく流入してきた若い世帯では子供が生まれ、地域の子供の数はどんどん増えています。子供を捕まえるということは、その親も同時に捕まえるということです。一方で、古くからこの地域に住んでいる高齢者も多く、こちらの方も念頭においています」（伊東さん） 焼き上がり時間を決めて、個数限定にしたのは、製造のキャパシティーの問題のほかに、商品のブランド化という目的があるという。ブランド化をするためには、数と時間の限定と、ネーミングが重要になってくるのだという。 同ベーカリーは、今年９月にオープン。売り場約２坪、厨房約６坪、窯は２枚差し３段の小さな店だ。投資金額は合計８００万円。平均日商は８万円前後。製造１人、製造補助１人、販売１人の体制。 ▽パンデ・マルコ 東京都大田区下丸子３‐１３‐２２、電話０３‐３７５７‐９６６０
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