生まれ育った場所の人たちに食べてもらいたい - マイ ベーカリー - ブランスリー電子版


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お店拝見/2025年4月号

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生まれ育った場所の人たちに食べてもらいたい - マイ ベーカリー
店主の吉田雅人さん
東武伊勢崎線曳舟駅から徒歩2分、高架下横の通りに面した場所にある「マイ ベーカリー」
明るくすっきりとした空間の店内。エル字型の動線が取れるよう陳列台を設えた
デニッシュは「きのこと枝豆のバーニャカウダ」(税込247円)、「クリームチーズデニッシュ」(税込260円)など7〜8種類。「カヌレ」(税込227円)も人気(サムネイルは左から、「きのこと枝豆のバーニャカウダ」の断面、「クリームチーズデニッシュ」の断面)
デニッシュの横に並ぶ「クロワッサン」(税込238円)、「ザクザクパンスイス」(税込270円)など (サムネイルは左から、「クロワッサン」の断面、「ザクザクパンスイス」の断面)
左から「チャバタ(小サイズ)」(税込108円)、「チャバタ(大サイズ)」(税込184円)、「枝豆チャバタ」(税込184円)(サムネイルは左から「チャバタ(小サイズ)」の断面、「枝豆チャバタ」の断面)
クロワッサンとデニッシュが人気商品

 東京・墨田区、東武伊勢崎線曳舟駅西口を出て線路沿いに少し歩くと、目立つ赤地に「焼きたてパン」と書かれたのぼりが目に入る。昨年7月に開業した「マイ ベーカリー」だ。振り返るとここから徒歩20分の場所にある東京スカイツリーが間近に見える。このエリアはスカイツリー建設をきっかけに再開発が進んでいる。
 店主は、生まれてからこれまでのほとんどを曳舟界隈で過ごしてきたという吉田雅人さん。
 「小さい頃住んでいた家はここから2〜3分のところでしたし、働くようになってからも、区内や隣の葛飾区が仕事場でした。ですので、ずっとお世話になってきたこの地域の皆さんにおいしいパンを食べてもらいたいという思いで、開業場所を決めました」(吉田さん)
 入り口上の赤いひさしに書かれた店名「MY BAKERY」の「MY」は吉田さんのイニシャルであること以上に、「この地域の人たちが、自分のパン屋だと思える存在になりたい」という思いを込めた。
 店内は白とダークブラウンが基調で、明るくすっきりとした空間になっている。「エル字型の動線を重視」(吉田さん)し、陳列台は入って右側から奥を回ってレジへと、壁に沿って取り付けてある。ベビーカーや車いすなどでも入りやすいレイアウトだ。
 パンは約50種類。「入店後すぐ目に入り、選びやすく取りやすい場所」(吉田さん)に、「クリームチーズデニッシュ」(税込260円)、「きのこと枝豆のバーニャカウダ」(税込247円)など7〜8種類揃うデニッシュや、「ザクザクパンスイス」(税込270円)、「クロワッサン」(税込238円)などがずらりと並ぶ。これらデニッシュ類は吉田さんが特に力を入れているアイテムだ。
 パイ生地の細かな層が表面を覆い、ザクザクとした食感を期待させる見た目の「ザクザクパンスイス」は、開業当初から一番人気をキープしている。
 「作る側からしても、面白いパンだなというのが第一印象でした。この地域の方々にもきっと響く商品になると思っていたので、一番人気は予想通りでした。季節商品も出していて、ハロウィンの時期は中のアーモンドクリームをかぼちゃクリームに変えて、表面にかぼちゃの種を散らしたもの、バレンタインの時期は中のクリームにチョコレートを使用し、表面にアーモンドスライスを散らしチョコを線掛けしたものをそれぞれ販売しました」(吉田さん)
 「ザクザクパンスイス」のすぐ横に並ぶ「クロワッサン」も3位以内に入る人気を誇る。
 「折り込み方法を4つ折り2回にすることで食感に少し力強さを出し、発酵バターの風味を引き立てています」(吉田さん)
 「きのこと枝豆のバーニャカウダ」などの惣菜系デニッシュも好評で、2〜3種類揃うようにしている。
 「お客様から『総菜系のデニッシュ好きなのよね』というお声をいただいたこともあるので、今後も2種類以上は用意していきたいと思っています」(吉田さん)

食べやすい食感と食べきれる量を重視

 吉田さんは10代の頃から飲食店の開業を目標にしていた。区内にあるベーカリー「Tomtom(トムトム)」に8年間勤めた後、隣の葛飾区にある「ブーランジュリーオーヴェルニュ」で10年間働き、開業に至った。
 「子どもの頃から料理をするのが好きでした。手に職を付けたいという思いがあり、料理人になって自分の店を持つことを早くから意識していました。最初に働いたのは、おじが店長を務める居酒屋で、食材の下処理などをやらせてもらったのですが、すぐ挫折してしまって。ベーカリー業界はトムトムの募集を見たのがきっかけです。前職の挫折を教訓に、長く続けることができたと思います。オーヴェルニュでは井上オーナーシェフから『体力的にも精神的にも頑張れるうちに』と後押ししていただき、開業に踏み出せました」(吉田さん)
 製造は吉田さん一人で行っている。開業時期を夏に設定したことや、これまで広告を打っていないのは、この体制で着実にオペレーションを安定させていきたいからだ。
 「開業時は暑い時期でしたが、それでも想定より多くの方に来ていただきました。地元の友人や知人がほかの人に紹介してくれたりして、応援してくれているのが強味になっています」(吉田さん)



チャバタ生地を使った「いちじくベーコン」(税込303円)、「クランベリーチョコ(小サイズ)」(税込162円)など(サムネイルは、「いちじくベーコン」の断面)
ソフトなパンに具をサンドした「ささみ南蛮サンド」(税込324円)など(サムネイルは「ささみ南蛮サンド」の断面)
焼き込み調理パンは「明太フランス」(税込281円)などハード系の生地を使った商品と、「フランク」(税込238円)などソフトな生地を使った商品が豊富に並ぶ
入店後すぐ目に入り、選びやすく取りやすい場所に、デニッシュ類が並ぶ
ソフト系に加え、ハード系も充実させたい

 開業から半年経った現在、湯種使用の「MY食パン」(税込303円)や「チャバタ(大サイズ)」(税込184円)など、食事系の売り上げが伸びてきているという。
 「『MY食パン』は耳までおいしく食べてもらえるように、生クリームを加えてしっとりソフトな食感にしています。『チャバタ』は全粒粉を20%配合していて、皮は香ばしくてカリッと薄く、中はふんわりと軽い食感が特徴です。最近リピートしてくれる方が増えてきました。もっと売り上げを伸ばしていきたいと思っているアイテムです」(吉田さん)
 「チャバタ」はプレーンのほか、チャバタ生地に具を入れて焼き上げた商品も展開もしている。「黒豆クルミ(大サイズ)」(税込270円)や「クランベリーチョコ(大サイズ)」(税込270円)などだ。これらは大小二つのサイズを用意している。
 「この辺は年配の一人暮らしが多いので、一人で食べきれる量を考えて販売しています。『MY食パン』の半斤サイズも並べています」(吉田さん)
 焼き込み調理パンは「明太フランス」(税込281円)や「じゃがバター」(税込260円)などハード系の生地を使った商品と、「フランク」(税込238円)や「てりやきチキン」(税込238円)などソフトな生地を使った商品がそれぞれ6〜7種類ほどある。サンド系は「ささみ南蛮サンド」(税込324円)や「コロッケバーガー」(税込162円)などソフトな食感のパンを使用したものが6〜7種類。
 「今はソフトで食べやすい商品を充実させていますが、お客様の反応を見つつハード系を増やしたり、バリエーションをつけたりして、この地域の方々に色々なパンを楽しんでもらいたいと思っています」(吉田さん)

SHOP DATA
店名:マイ ベーカリー
住所:〒131−0032 東京都墨田区東向島2−24‐15
電話:03‐6657−0955
営業時間:午前8時〜午後6時30分
定休日:水曜
品揃え:約50品目
スタッフ:製造常時1人、販売常時1人
店舗面積:売り場約4坪、厨房(バックヤード含む)約19坪
日商:平日約10万円、土曜、日曜約15万円



この記事の読みどころ

●生まれ育った曳舟で開業し、地域の人々に様々なパンを提案できるパン屋を目指す。
●「ザクザクパンスイス」などのデニッシュが人気で、季節ごとのアレンジも展開。
●焼き込み調理パンはハード系の生地を使った商品とソフトな生地を使った商品の両方が充実。





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