商品の価値を理解してもらうには客を楽しませるのが一番 - 普通のパン屋さんが普通に頑張れば繁盛出来る話(28) - ブランスリー電子版


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連載/2019年9月号

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商品の価値を理解してもらうには客を楽しませるのが一番 - 普通のパン屋さんが普通に頑張れば繁盛出来る話(28)
 今回の特集は、前回の特集が評判だったため、その続編ということで、前回と同じ「店の想いを客にどう伝えるか」のテーマで、東京・国立市のプチ・アンジュ国立と茨城県取手市のクーロンヌとりでを取材させて頂いた。
 前回の二軒と合わせて合計四軒の繁盛ベーカリーを取材させて頂き、美味しいパンを作って、客を楽しませながらその価値を伝えて、その事実が評判になるように仕向ける、という一連の仕事がすべてきちんとできた時点で、初めて店の繁盛という果実が手に入るのだ、ということを改めて確信した。
 こうした一連の仕事を日々粛々と続けていくのは、そう簡単なことではないが、逆にいうと、必要な仕事をきちんと続けていきさえすれば、店の繁盛は手に入るということでもある。
 プチ・アンジュ国立では、商品が揚げたてであることを客に伝えるために、商品が陳列してある場所に「カウント表」と呼ぶボードを掲げて、そこに商品を揚げて運ぶたびに、それがその日何回目に揚がった商品かを大きな数字で書き出しているという。
 クーロンヌとりででは、客からおすすめの商品は何かを聞かれたら、一番人気の商品を伝えるだけではなく、聞かれた当人の一番好きなパンも伝えるようにしているという。
 今回の二回にわたる特集で取材した繁盛ベーカリー四軒は、客を楽しませ、気分よく買い物をしてもらうために、こうしたことを日々繰り返し行い、結果を検証し、ブラッシュアップした上で再度実践するという作業を、地道に行っているのだが、販促活動の内容ももちろん重要ではあるが、販促活動を次々と実践していくモチベーションを維持させる力がさらに重要になってくるだろう。
 取材した四軒の繁盛ベーカリーに共通していることがもうひとつある。それは、オーナーの想いをスタッフ全員が共有し、スタッフ一人一人が主体的に、店の価値を伝えるために、客を思いやり、楽しませようという強固な意思を持っているということだ。これを実現しているのは、スタッフの面接から採用、教育などを管理する一連の流れが仕組みとしてできているという事実だ。チームとしてのモチベーションが高ければ、それを維持するのはそれほど難しいことではない。誰かがモチベーションを失いかけたとしても、他の誰かが励ましてくれるし、オーナーがチームの結束力に救われることもあるだろう。
 世の中には繁盛店がある一方で、売上が維持できずに廃業していくも店もあるのも事実だが、繁盛している店と、繁盛していない店の一番大きな違いは、このチームとしてのモチベーションの高さではないだろうか。
 一方、今号のインタビュー記事で話をお聞きしたジャパンベーカリーマーケティングの岸本拓也社長は「パンの新たな魅力を引き出して商品をつくったら、それをお客様が気付けるように伝えるのもお店の力だと思っています」と話している。インパクトが強い店名や商品名で、日本各地に行列のできる食パン専門店を次々にプロデュースしている岸本氏のマーケティング手法も、繁盛店を作るという目的が同じである以上、根底に流れる考えは、特集で取り上げた4軒と共通する部分が多い。(RO)







原価計算女王
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