パン菓子店の繁盛がなければ自分たちの存続はあり得ない - 豊和技工の片野正光社長 - ブランスリー電子版


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インタビュー/2024年3月号

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パン菓子店の繁盛がなければ自分たちの存続はあり得ない - 豊和技工の片野正光社長
「お客様の繁盛があってこそ私たちの存続がある」と話す片野正光社長
 食品工場用の機械の開発販売や製パン製菓の中古機械などの販売を手掛ける豊和技工(千葉県松戸市)は、ラスクやピザの連続生産機械を開発、大手中小の食品生産工場に納入し、好評を得ている。一方で、小規模パン店や洋菓子店への製造機械の販売にも力を入れている。特に新規に店を開業する人のバックアップに力を入れていて、店のコンセプト作りから相談に応じている。「お客様の繁栄があって初めて私たちのビジネスが成り立ちます」と話す片野正光社長にインタビューした。



ラスクにバターやマーガリンを自動的に噴霧するラスクマシン
ピザ生地全面に、自動的にソースをムラなく掛け、さらにチーズをトッピングするピザマシン
機械の整備工場内で整備中の大きな横型ミキサー
熟練のスタッフが、中古の機械を新品に近い状態にまで整備する
主に電気関係の部品をストックする部屋では、専門のスタッフが機械の電気回路の調整を行っていた
顧客が必要とする機械を全力で開発

――豊和技工の業務内容はどのようなものでしょうか。
片野
 もともとは、製パン製菓の中古機械を整備して販売する事業と、製パン製菓機械メーカーの製品を仕入れて販売する代理店事業を行っていましたが、2009年に、中小の食品工場用の中古機械を扱う会社を吸収し、社名を今の「豊和技工」に変更しました。
 それ以降は、それまで行っていた業務に加えて、大規模・中規模食品工場のライン生産用の機械の独自開発にも乗り出しました。具体的には、ラスクマシンやピザマシンなどです。
――ラスクマシンはどのような機械ですか。
片野
 ラスクにバターやマーガリンを噴霧したり、塗ったり、砂糖を散布したりする作業を自動化した機械です。ある会社から相談を受けて開発しました。それまで手作業で行っていたラスクへのバターやマーガリン、砂糖などの噴霧作業は、多くの時間と手間がかかる上に、製品の品質にばらつきが出るという問題を抱えていました。
 ラスクマシンは、その困難な作業を容易にし、わずかな人員と短い時間で、均一なラスク生産が可能になりました。
――ピザマシンはどのような機械ですか。
片野
 シャワーヘッドノズルから、円盤状のピザ生地全面に、ワンショットで均一にソースを掛けることにより、ピザのソース塗り工程の効率化と省人化を図った機械です。搬送コンベアを使用することで、連続生産が可能です。
――もともと行っていた事業とは一線を画したライン生産用の大型機械の開発販売に踏み切った理由は何ですか。
片野
 2009年に吸収した食品工場の機械を扱う会社が持っていた顧客から、ラスクの自動生産機械が出来ないかという相談があったことがきっかけでした。お客様が必要としている以上、全力で取り組むことにしました。

ユーザーのためになることに全力で取り組む

――中古機械を整備して販売する事業とメーカーの新品の機械を販売する事業は、どのような取り組み方をされていますか。
片野
 機械の販売だけを行う事ももちろんありますが、最も力を入れているのは、お客様の商売を総合的にバックアップさせて頂くことです。まずお客様がどういう店を作りたいかをお聞きし、それを具体的なプランに落とし込み、必要があれば具体的な店舗像の図面化も行います。
 独立開業して個人店のオーナーになろうという人は、それまでは使われる立場だったのが、初めて自分が社長になるケースが多く、それまで見えなかった部分が多数あることに気付きます。パンは作れるけれど、パン屋経営となると知らないことが多く、不安になっていることもあります。
――確かにそうですよね。
片野
 私たちは独立開業するパン屋さんを何軒もお手伝いしているので、初めてお会いしたお客様でも、今どういう状況なのかがわかるんですね。ですから、「これは済みましたか」「これは確認しましたか」というように、前もってお伝えすることができます。つまり、開店までの段取りのシミュレーションをして差し上げる事ができます。
 多くのことを前もって知っておくことで、知らないまま進んで行って、その都度壁に当たるよりは、はるかにスムーズに事が進みますし、様々なリスクも劇的に少なくなります。
――出店についての相談を受けることも業務にされているということでしょうか。
片野
 お客様からのご相談には乗らせて頂きますが、それ自体で料金を頂くことはありません。あくまで機械を販売することで、その代金を頂きます。当社としては、店のコンセプト作りの段階から相談を頂いて、その流れの中で、すべての機械を扱わせて頂くのが一番有難いし、それがお客様の成功の確率を高めることにもなると思っています。
 しかし、相談を受けたからといって、機械はすべて当社から買ってください、という商売は行っていません。相談に乗った上で、もし機械を買って頂けなかったとしても、その時は縁がなかったということで仕方がないと思っています。
――顧客の意思が最優先ということですね。
片野
 そうです。私たちは、パン屋さんやお菓子屋さんが儲からなければ存続できませんから、お客さんのプラスになる事が出来るかが大事なんです。「情けは人の為ならず」といいますが、お客様のために全力で取り組んでいれば、その結果として、私たちも共に繁栄できるということなのだと思っています。





原価計算女王
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