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| お店拝見/2007年11月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。
| 顧客のパンの選択範囲を広げる努力 - ブーランジェリー コシュカ | |
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住所:東京都世田谷区深沢5-23-1
電話:03-3703-5771 営業時間:午前10時〜午後7時 定休日:日曜日(日曜日以外に月1回の不定休日あり) |

| 試食をきめ細かに提供する | |
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今年7月、東京・世田谷区深沢にオープンしたブーランジェリー コシュカ。東急大井町線・等々力駅から徒歩10分強の場所で、食品スーパーのサミットの向いだ。品揃えは約60品目で、6坪ほどの店内には、焼き色の濃い本格的なハースブレッドがセンスよく陳列されていた。一方で、「チョココロネ」(140円)や「メロンパン」(120円)など、菓子パン類も多く並んでいた。
「この地域の人たちがどんなパンを求めているのか。また、この地域の人たちに自分としてはどんなパンを食べてほしいのか。そんなことを考えながらオープン以来、いろいろと悩んできました」とオーナーの秋元英樹さんはいう。 「オープンまでに自分が納得できるパンが出来なかった」(秋元さん)ことも重なって、それからの3カ月間、試行錯誤の連続だった。商品の入れ替えも頻繁に行ってきた。 「口溶けや香りが、自分が理想とする状態に中々ならなくて苦労しました。水の質などいろいろな要素があったと思います。窯のスチームの加減を業者に調節してもらったりもしました」 現在は、オープン当初に比べると、かなり納得できるパンが出せる状態になったという。オープン以降に、顧客の要望に応えて作り始めた商品もたくさんある。主に菓子パン類が多いという。 「お客様が求めているパンは作っていかなければなりません。でもその一方で、こちらからも提案していかなくてはならないと思うんです」 「提案の方法は」との質問に、秋元さんは、「試食を提供することです」と即答した。しかし、闇雲に提供するのではない。「もう、お客様の顔は大体わかってきました。そして、どのお客様がどんなパンをいつも買っていかれるのかも、ある程度わかってきたので、例えば、いつも菓子パンを買っていかれる方には、ハード系のパンを、レジで商品を包装して渡すときに、『食べてみてください』といってそっと入れて差し上げるんです。逆にいつもハード系を購入される方に対しては、デニッシュをサービスするとか、お客様によって、提供する試食を変えているんです」(秋元さん) 秋元さんとしては、食事系のパンを多くの顧客に理解してほしいという思いが強い。バゲットやバタールなどはすでによく売れているそうだ。 「売れなくても、作り続ける商品があってもいいと思うんです。オープン当初はこのことがよくわかっていなかったような気がします」 固定客の数もだいぶ多くなってきたという。そして、秋元さんの思いと、顧客の思いがだいぶ馴染んできているように見えた。 「お客様の期待に応えることができて、店がきちんとまわっていけばそれで充分です」 秋元さんはあくまで謙虚だった。 |


| 対等で良好な関係
取材メモ 顧客の思いと、店の思いが何らかの形でかかわりあって、初めて商売は成り立つ。顧客から店への一方通行でも、逆に店から顧客への一方通行でも駄目だ。コシュカの秋元さんは、まずは、顧客の声を聞き、その要望に積極的に応えた。しかしそのあとで、もしくはそれと並行して、店側の思いを伝える努力も続けている。顧客と店、どちらが主でも従でもない。あくまで対等で、良好な関係を築けてこそ、真の商売繁盛があるのだ。
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