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講習会/2018年12月号

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石窯・スチコン・ブラストチラー パン・スイーツセミナー - ツジ・キカイ
キャラメル・フィナンシェ(左)
チョコミント・フィナンシェ
ローズ・フィナンシェ
カカオ・マドレーヌ
講師を務めた西園誠一郎氏
講師を務めた小倉孝樹氏
 石窯やコンベクションオーブンなどの製造販売を手掛けるツジ・キカイ(山根証社長)は10月10日、大阪市北区の同社堂島ラボで「石窯・スチコン・ブラストチラー パン・スイーツセミナー」を開催した。講師は、大阪市西区の洋菓子店「seiichiro NISHIZONO」の西園誠一郎オーナーシェフと、東京・立川市のベーカリー「ムッシュ・イワン」の小倉孝樹シェフが務め、今回は趣向を変えて、パティシエの西園講師が、ベーカリーでも簡単にできる焼き菓子を紹介し、ブーランジェの小倉講師が、洋菓子店でも簡単にできるパンを紹介した。

ベーカリーの菓子と洋菓子店のパン
講師を務めた西園誠一郎氏
 西園誠一郎講師の話 今日は、パン屋さんでも作りやすいお菓子を紹介します。基本的に混ぜるだけの作業で、細かい作業が必要なく、しかもバリエーションが展開しやすいということで、フィナンシェとマドレーヌをとりあげます。パン屋さんは常温の展示スペースが多いので、時間を決めて、焼きたてのフィナンシェを販売するのも面白いと思います。私の店でも1日2回の焼き上がり時間を決めて、フィナンシェを販売すると、大きな集客効果を発揮します。

キャラメル・フィナンシェ
キャラメル・フィナンシェ
写真1
写真2
写真3
写真4
 キャラメル味のシンプルでオーソドックスなフィナンシェ。

【配合グラム】
グラニュー糖‥‥‥‥‥‥151
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥45
アーモンドプードル‥‥‥285
粉糖‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥416
薄力粉‥‥‥‥‥‥‥‥‥178
ハローデックス(トレハロースを
水飴状にしたもの)‥‥‥‥‥23
ゲランドの塩‥‥‥‥‥‥‥‥9
卵白‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥374
溶かしバター‥‥‥‥‥‥495
【工程】
①グラニュー糖と水45グラムを鍋にとり、火にかけて焦がす(写真1、200度Cを超えて甘さがなくなるまで)
②アーモンドプードル、粉糖、薄力粉をボウルに入れて混ぜ合わせる
③卵白にハローデックスとゲランドの塩を入れて混ぜ合わせ、火にかけて軽く立てる
④(2)を(3)に入れ、ホイッパーで混ぜ合わせる(写真2
⑤溶かしバターを(3)に入れて、ホイッパーで混ぜ合わせる
⑥(5)に(1)を入れて、混ぜ合わせる(写真3
⑦(6)の生地をフィナンシェの型に絞り入れる(写真4
⑧(7)を230度Cのオーブンで約20分焼成する(スチコンベイキー使用)
 西園誠一郎講師のコメント キャラメルは、 しっかりと焦がさないと、色々な材料が混ざってくるので、ただ甘いだけの、キャラメルの香りがないものになってしまう。キャラメルは、200度Cを超えると、甘さがなくなるので、私はそこまで焦がすようにしている。糖度が高いので、常温で20〜30日は持つ。

チョコミント・フィナンシェ
チョコミント・フィナンシェ
写真5
写真6
 チョコ味にミントのほのかな香りが爽やかなフィナンシェ。

【配合グラム】
太白ごま油‥‥‥‥‥‥‥103
ミント(フレッシュ)‥‥‥‥‥16
アーモンドプードル‥‥‥250
粉糖‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥550
薄力粉‥‥‥‥‥‥‥‥‥168
ココアパウダー‥‥‥‥‥‥‥74
ハローデックス(トレハロースを
水飴状にしたもの)‥‥‥‥‥‥‥43
卵白‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥432
溶かしバター‥‥‥‥‥‥413
【工程】
①アーモンドプードル、粉糖、薄力粉、ココアパウダーを混ぜ合わせる
②卵白にハローデックスを入れて混ぜ合わせ、火にかけて軽く立てる
③(2)を(1)に入れ、ホイッパーで混ぜ合わせる
④50度C以上にした溶かしバターを(3)に入れて、太白ごま油も入れて、混ぜ合わせる(写真5
⑤(4)にミントを濾しながら入れて混ぜ合わせる(写真6
⑥(5)の生地をフィナンシェの型に絞り入れる
⑦(6)を230度Cのオーブンで約15分焼成する(スチコンベイキー使用)
 西園誠一郎講師のコメント チョコレートを入れると焦げやすいので、ココアだけにしている。食べたときに、時間をおいて、ミントの香りがほのかにするように配合を考えた。

ローズ・フィナンシェ
ローズ・フィナンシェ
写真7
写真8
写真9
 ローズの香りが爽やかなフィナンシェ。

【配合グラム】
薄力粉‥‥‥‥‥‥‥‥‥230
アーモンドプードル‥‥‥230
粉糖‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥549
ジュペローズ(ナリズカコーポレー
ション)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥76
グルマンディーズ・フランボワー
ズ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥18
卵白‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥432
溶かしバター‥‥‥‥‥‥531
【工程】
①卵白にジュペローズとグルマンディーズ・フランボワーズを入れて混ぜ合わせる
②薄力粉、アーモンドプードル、粉糖をボウルに入れて混ぜ合わせ、(1)を流し入れて、ホイッパーで混ぜ合わせる(写真7
③(2)に溶かしバターを流し入れて、ホイッパーで混ぜ合わせる(写真8
④(3)を冷蔵庫で一晩休ませる
⑤(4)の生地をフィナンシェの型に絞り入れる(写真9
⑥(5)を230度Cのオーブンで約20分焼成する(石窯「エレガンス」使用)
 西園誠一郎講師のコメント ローズのジュペを入れて香りを出している。鮮やかなピンク色になるので、売り場に華やかさが出せる。なるべく気泡を作らないようにしたいので、卵白は泡立てない。混ぜる時も、なるべく空気が入らないようにするため、ホイッパーを立てて混ぜるようにする。

カカオ・マドレーヌ
カカオ・マドレーヌ
写真10
写真11
写真12
 ココアパウダーとカカオマスを配合したコクのあるマドレーヌ。噛み応えのあるしっかりとした食感。

【配合グラム】
全卵‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥786
洗双糖‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥471
はちみつ‥‥‥‥‥‥‥‥‥216
フランス産小麦粉(メルヴェイユ)
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥510
ココアパウダー‥‥‥‥‥‥‥‥78
ベーキングパウダー‥‥‥‥‥‥26
発酵バター‥‥‥‥‥‥‥‥390
カカオマス‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥81
ダークラム‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥66
【工程】
①全卵とはちみつをボウルに入れて混ぜ合わせ、40度Cぐらいまで熱を付ける
②(1)に洗双糖を入れて(写真10)、混ぜ合わせる
③ココアパウダー、ベーキングパウダー、フランス産小麦粉を合わせ、(2)を流し入れて、ホイッパーで混ぜ合わせる(写真11
④発酵バターを溶かし、カカオマスを入れて溶かし、混ぜ合わせる
⑤(4)を(3)に流し入れ、ホイッパーで混ぜ合わせる
⑥全体的に艶が出てきたら、ダークラムを入れてさらに混ぜ合わせ、冷蔵庫で2時間休ませる
⑦(6)をマドレーヌ型に流し入れ(写真12)、180度Cのオーブンで約9分焼成する(スチコンベイキー使用)
 西園誠一郎講師のコメント 小麦粉は、強力粉に近いものを使っている。歯切れがよくなり、噛み応えも強くなってくる。パン作りの合間に仕込めると思う。生地は冷蔵庫に入れておけば、いつでも出して焼ける。

お洒落感を演出した焼き込み調理パン
講師を務めた小倉孝樹氏
ソフトタルティーヌ各種
 小倉孝樹講師の話 お菓子屋さんでも、あまり時間をかけずに簡単にパンが作れれば、品揃えに加えられるのではないかと思います。お菓子屋さんが作るパンは、たいがいはお菓子っぽい、ヴィエノワズリーのようなものが多く、ブリオッシュ、クロワッサン、デニッシュぺストリーなどが代表的だと思います。しかし、今日は少し趣向を変えて、昼時の品揃えに「ソフトタルティーヌ」を紹介します。要するに、焼き込み調理パンです。あと、もう一品は、リュスティックを紹介します。リュスティックには、色々な素材を練り込んで、バラエティー化が図れます。今日は、青さのりを練り込んだり、くるみを練り込んだりしています。催事に出して好評だったのは、蜜りんごとアーモンドクラッシュを練り込んだ、お菓子感覚のリュスティックです。お菓子屋さんでパンを焼こうとすると、下火がないとか蒸気発生ができないとか、いろいろな問題が出てくることもあると思いますが、その辺は工夫次第で何とかなるものです。

もの作りを通して人生を充実させたい
挨拶するツジ・キカイの山根証社長
 ツジ・キカイの山根証社長の話 今日の講師のお二人は、ここ数年当社と共に活動を続けています。色々なチャレンジを一緒にやって行っています。お二人と私がなぜ一緒に活動しているのかというと、本当にいいものを作り、感動を生み出したいという思いでつながっているからです。もの作りを通して、いかに人生を充実させていくかというテーマで真剣に取り組んでいる人達だからこそ、心でつながっています。今回はパンとお菓子の両方をとりあげる講習会です。パンの世界とお菓子の世界を切り離すのではなく、共通の様々な課題について考えられればと思います。オーブンはパン用と洋菓子用を分けて考えることが多いのですが、当社の石窯は、パンもお菓子も最適な焼成を実現します。パン職人から見たお菓子、お菓子職人から見たパンを意識して、一緒に勉強していければと思います。


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多くの人が文章を読んで深く考えることをしない今の時代に、文章を読んで考えれば、それだけでライバルに差をつけることができます。ブランスリーは、読んで考えるパンの専門誌です。