記事の閲覧
| <<戻る | 写真をクリックすると拡大写真が見られます。 |
| 講習会/2017年12月号 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。

| 美味しさと効率を両立させる方法 | |
|
西山重明講師の話 茨城県南部の「ポケットファームどきどき」という農産物直売の施設の中にあるベーカリーを任されている。売上は平日で17万ぐらいで、休日はその倍という感じだ。現在は、この売上を、パート3人でこなしている。私は仕事の流れを見ながら必要であれば、補助に入るというスタイルだ。労働時間をいかに減らすかという観点から、ほとんどのパンは冷蔵発酵で作っている。そのためには、冷蔵庫やドウコンなどの設備にも投資していく必要がある。パート3人うち2人が女性なので、女性が働きやすい環境作りにも務めている。例えば、天板は意外と重いので、3分の1の重さの軽い天板に順次入れ替えている。また、今度オーブンを入れ替えるのだが、スリップピールを女性が持ち上げるのは大変なので、リフト付きのものにした。そういうことをしていかないと、これからの時代は、雇用を確保するのが大変だと思う。今日は、パンの作り方で「こういうやり方もあるんだ」というようなことも含めて紹介したいと思う。皆さんと一緒にパンの可能性を追求していけたら嬉しい。
|

| 米粉チャバッタ | |
|
吸水が100%とかなり多い製品。成形の際は手粉を多めに使用する。
【配合%】 強力粉(ブルチアーレ)‥‥‥‥80 米粉(SR‐1)‥‥‥‥‥‥‥‥20 イージーチャバタ(チャバッタ用粉末サワー種)‥‥‥‥‥‥‥‥‥10 生イースト‥‥‥‥‥‥‥2・2 水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥100 【工程】 ミキシング‥‥‥L3分H10分〜 捏ね上げ温度‥‥‥‥‥‥24度C 発酵‥‥‥‥5度C一晩(生地を入れる番重にオリーブオイルを塗る) 分割・成形‥‥‥‥140グラムの長方形にカットし(写真1)、断面を整え、布取りする(生地の温度が15度C以上になってから作業する) ホイロ‥‥‥‥‥28度C75%30分 焼成‥‥‥‥‥上火220度C下火220度C16分(スチーム注入) 西山重明講師のコメント 配合に塩がないのは、イージーチャバタに塩が入っているため。米粉が水をよく吸っててくれる。生地が柔らかくて扱いづらいので、手粉をしっかりとふりながら作業をする。この生地のいいところは、冷蔵で長い時間置いておけることだ。一次発酵をとって分割成形してすぐに焼いたり、さらに発酵を取って焼いたりと、臨機応変に作業ができる。吸水を90%にすれば、生地は扱いやすくなるが、もっちり感やみずみずしさは若干少なくなる。当店では、吸水が100%と、85%の2種類のチャバッタ生地を仕込んでいる。保形性をよくしたい場合は吸水の少ない生地を使って、みずみずしさを出したい場合は吸水の多い生地を使っている。 |

| 米粉チャバッタ生地を使用したバラエティー
|
| ▽ロングソーセージ | |
|
長いソーセージを包み込んでクープを入れて焼成する。多くの店で売れている人気商品。
【工程】 ミキシング‥‥‥L3分H10分〜 捏ね上げ温度‥‥‥‥‥‥24度C 発酵‥‥‥‥5度C一晩(生地を入れる番重にオリーブオイルを塗る) 分割‥‥‥‥‥‥‥120グラム ベンチタイム‥‥‥‥‥‥‥‥生地の温度が15度C以上になるまで 成形‥‥‥生地ををソーセージの長さにまでのばして、ソーセージを包み(写真2)、天板に置く(写真3) ホイロ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥なし 焼成‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥上火220度C下火220度C16分(焼成前にクープを9本入れる) 西山重明講師のコメント ソーセージを包んだら、ホイロはとらずにすぐに焼成する。このチャバッタの生地は、様々なタイミングで焼成してもパンになるのがメリット。 |
| ▽プレッツェルタイプ | |
|
チャバッタ生地をプレツェルのように成形して焼き上げる製品。
【工程】 ミキシング‥‥‥L3分H10分〜 捏ね上げ温度‥‥‥‥‥‥24度C 発酵‥‥‥‥5度C一晩(生地を入れる番重にオリーブオイルを塗る) 分割‥‥‥‥‥‥‥120グラム ベンチタイム‥‥‥‥‥‥‥‥生地の温度が15度C以上になるまで 成形‥‥‥手粉をたっぷりと使い、細いひも状にのばし、プレツェル状に成形して(写真4)、天板に並べる ホイロ‥‥‥‥28度C75%20分(ホイロ後、オリーブオイルをたっぷりと塗り、クレージーソルト振る) 焼成‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥上火220度C下火220度C15分 西山重明講師のコメント 生地の状態で冷蔵してあるので、吸水が多い割には、成形しやすい。 |
| ▽オレガノ+チーズ | |
|
米粉チャバッタにオレガノとパルメザンチーズをトッピングして焼き上げる。
【工程】 ミキシング‥‥‥L3分H10分〜 捏ね上げ温度‥‥‥‥‥‥24度C 発酵‥‥‥‥5度C一晩(生地を入れる番重にオリーブオイルを塗る) 分割・成形‥‥‥‥‥‥‥140グラムの長方形にカットし、断面を整え、天板に並べる(生地の温度が15度C以上になってから作業する) ホイロ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥28度C75%20分(ホイロ後、オリーブオイルをたっぷりと塗り、パルメザンチーズとオレガノをかける) 焼成‥‥‥‥上火220度C下火220度C15分(スチーム注入) |
| ▽ベーコンとオリーブ | |
|
米粉チャバッタの生地に、オリーブやベーコン、セロリなどをトッピングして焼くピザ風の製品。
【工程】 ミキシング‥‥‥L3分H10分〜 捏ね上げ温度‥‥‥‥‥‥24度C 発酵‥‥‥‥5度C一晩(生地を入れる番重にオリーブオイルを塗る) 分割・成形‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 手粉をたっぷりと使い、100グラムの板状に分割し、ベーキングカップに入れる(写真5、生地の温度が15度C以上になってから作業する) ホイロ‥‥‥‥‥‥‥‥‥28度C75%20分(ホイロ後、オリーブを適量のせ、細長く切ったベーコンと根セロリを散らし、パルメザンチーズとオレガノをふりかける=写真6) 焼成‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥上火220度C下火220度C20分 |
| 米粉バゲット | |
|
米粉の種を配合して作るバゲット。独特の風味がある。甘酒を配合することで、さらに特徴が出る。
【配合%】 強力粉(カイノス)‥‥‥‥‥‥‥70 食塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2 ショートニング‥‥‥‥‥‥‥‥2 サワードディレクト25(発酵風味液)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5 インスタントドライイースト青‥‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0・7 甘酒‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥10 水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥27 ▼米粉種‥‥‥‥‥‥‥‥‥75・4 【工程】 ミキシング‥‥‥‥‥L3分M3分(ショートニング投入)L2分M3分 捏ね上げ温度‥‥‥‥‥‥‥23度C 発酵‥‥‥‥‥‥‥‥‥4度C一晩 分割‥‥‥‥‥‥‥‥350グラム ベンチタイム‥‥‥生地の温度が16度Cになるまでホイロに入れておく 成形‥‥‥‥‥バゲット形(写真7) ホイロ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ‥28度C75%40分(生地温度21度C) 焼成‥‥‥‥‥‥上火230度C下火210度C23分〜(スチーム注入) ▼米粉種 【配合%】 米粉(SR‐1)‥‥‥‥‥‥‥‥30 インスタントドライイースト青‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0・1 ユーロモルト‥‥‥‥‥‥‥0・3 水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥45 【工程】 ①全材料をゴムベラを使って混ぜ合わせる ②25度Cで一晩置く 西山重明講師のコメント 甘酒は、特徴が出るので配合した。どんなものでもいいが、それぞれの風味によって配合量を調整する必要がある。米粉が30%入っていて、生地が切れやすいので、扱いには注意を要する。分割後のベンチタイムは、ホイロに入れて生地温が16度Cになるまでおいていおく。 |
| 米粉バゲット生地を使用したバラエティー ▽大納言 | |
|
マーガリンと大納言を折り込んで縦にカットして焼成。甘酒の風味と大納言がよく合う。
【工程】 ミキシング‥‥‥‥‥L3分M3分(ショートニング投入)L2分M3分 捏ね上げ温度‥‥‥‥‥‥‥23度C 発酵‥‥‥‥‥‥‥‥‥4度C一晩 分割‥‥‥‥‥‥‥‥200グラム ベンチタイム‥‥‥‥‥‥‥‥20分 成形‥‥‥‥①15センチ×20センチ程度に伸ばし、マーガリンを約30グラム絞る②大納言60グラムを全体に散らし(写真8)、3つ折りにして麺棒でのばす③さらに2つ折りにして、麺棒でしっかりとのばし、棒状にする④包丁で縦半分に切り分け、天板にのせる ホイロ‥‥‥‥‥‥28度C75%40分 焼成‥‥‥‥‥‥‥‥‥上火230度C下火210度C20分(スチーム注入、焼き上がったらバターを絞り、プレッツェルザルツを適量かける) 西山重明講師のコメント あらかじめ200グラムに分割しておいた生地を、成形してそれを2分割すれば、生産効率がよくなる。マーガリンと大納言以外にも色々な素材で応用できる。 |
2023年11月18日から、発行から1年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。





























