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レポート/2011年10月号
山梨の天然水を使用し、素材のよさを引き出す-黒五食パン
「黒五食パン」は根強い人気があるという
午後の光が心地よく差し込む店内
2カ月前にリニューアルオープンした新店舗はロッジ風の建物だ
 「黒五のパンを販売していると、『黒五って何?』ときいてくる人が多いですね。『黒大豆、黒ゴマ、黒米、黒かりん、黒松の実の黒い食品が5つ入っているんですよ』とお客様に説明すると、皆さん一様に『だから黒五というんですね』と感心されるんです。お客様との会話のきっかけを与えてくれますね」
 東京・日野市の「ベーカリーモリ」の森山正春社長はにこやかにこう話す。 同ベーカリーは、「手作りのパンとお菓子」を売りにして、JR中央線・日野駅前で20年以上営業してきたが、日野駅から徒歩約7分の自宅だった場所に新たにロッジ風の店舗兼自宅を建て、2カ月ほど前にリニューアルオープンした。「まだ、移転したことを知らないお客様もいるので、来店者数は少し減りましたが、客単価はかなり上がりましたね」と森山さん。
 「黒五食パン」(1斤290円)は、もう10年近く製造販売している商品で、固定客も多いという。熱心なファンが多くて、3斤棒の1本を買っていく人もいるという。
 「黒五の配合量は最初5%入れていたのですが、黒五のメーカーさんの方から3%で十分ですよといわれました。確かに3%入れれば、黒五の特徴は十分出るし、原価的にも優しい感じになります。今後はもう少し宣伝して、黒五のパンをどんどん売っていきたいですね。パンだけではなく、クッキーなんかにも使っていきたいと思っています」と森山さんはいう。
 黒五との出合いは、問屋さんがサンプルを持ってきてくれたのがきっかけだった。その後、その問屋さんが開催する展示会に行ったときに、黒五が展示されていて、メーカーさんの熱心な説明を聞いて、納得して使うようになったという。
 森山さんは、パン作りにおいて、水にこだわっている。山梨県の芦川村(現在は笛吹市)の湧き水を週に1度車で汲みに行く。 「200リットルのポリ容器に12本汲んで持って帰ってきます。いい水が出るキャンプ場があって、そこの人と10年来のお付き合いがある関係で、特別に譲ってもらっているんです」(森山さん)
 山梨の天然水は、店で出すすべてのパンと菓子に使っているほか、自家用の水にも使っているという。
 「水道水とはぜんぜん違って、素材のよさがそのままパンに出てくるという感じです」と森山さんは目を輝かせる。

「お客様に黒五の説明をすると、皆さん一様に感心されるんです」
オーナーの森山正春さん(右)と、とも子夫人。森山さんが手にしているのは、講談社が出版した同ベーカリーがモデルになった童話の絵本

黒五
 黒大豆、黒ゴマ、黒米、黒かりん、黒松の実を水に漬け込んだあと、高温スプレードライ製法で粉末化したもの。独特の黒い色合いは、シアニジングルコサイドと呼ばれる天然のポリフェノール成分に由来するもので、これらのポリフェノール成分は、抗酸化作用や老化防止作用があることがわかっているという。大手製菓メーカーやドーナツチェーンなども、黒五を使用した製品を製造販売している。問い合わせは、十八子発明(電話03‐3818‐5884 )へ。


多くの人が文章を読んで深く考えることをしない今の時代に、文章を読んで考えれば、それだけでライバルに差をつけることができます。ブランスリーは、読んで考えるパンの専門誌です。