「クープ・デュ・モンド優勝凱旋講習会」を開催 - 日本フランスパン友の会 - ブランスリー電子版


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ブランスリー新聞/2012年10月号

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「クープ・デュ・モンド優勝凱旋講習会」を開催 - 日本フランスパン友の会
講師を務めた左から畑仲氏、佐々木氏、長田氏
佐々木氏が作ったヴィエノワズリー各種
長田氏が作ったパン・オ・ルヴァン
畑仲氏が作った飾りパンの作品
 日本フランスパン友の会(友近史夫会長)は、仏パリで今年3月に行われたパンの国際コンクール「クープ・デュ・モンド・ド・ラ・ブーランジェリー2012」で優勝した日本チームの3選手を講師に迎えて、「クープ・デュ・モンド2012優勝凱旋講習会」を8月9日、東京・江戸川区の日本パン技術研究所で開催した。
 講師はコンクールで飾りパンを担当した畑仲尉夫氏(神戸屋レストラン)、ヴィエノワズリーを担当した佐々木卓也氏(ポンパドウル)、バゲットとパンスペシオを担当した長田有紀氏(神戸屋レストラン)の3人。
 講習会では3選手がそれぞれコンクールで製作した作品の製造実演を行った。畑仲氏が飾りパンの作品を、佐々木がクロワッサンとパンオショコラ、さらにヴィエノワズリーの自由作品2点などを、長田氏が、バゲット・トラディショナル、パン・オ・ルヴァン、オーガニック&栄養強化パンなどを紹介した。
 日本代表の3選手は製品の仕込みから飾り付けまで、世界一の技術を惜しみなく披露した。
 同コンクールの実行委員で、2008年のコンクールに飾りパン部門担当で参加した山粼彰徳氏は「2009年のモバックショウで日本代表に選ばれてから2012年の本選までの4年間、3人の選手は長い道のりを良く頑張ってきた。アジア大会で予選を通過したことで、チームの結束がさらに強くなった。現地で用意されたタイプ65の粉は、日本で練習していた粉とは粒度もたんぱく含有量も違っていたが、それをクリアして良い作品を作ることができた。コンクールの開催スタイルは毎回変わるので、次回のレギュレーションや関連情報を把握し、連勝を目指したい」と話した。
 また、畑仲尉夫氏は「2002年に日本が初めて優勝した時から、自分も大会を目標に挑戦してきた。日常の仕事を終えてから試作やトレーニングをするので、時間的にも経済的にも大変だった。しかし3部門の中で一番個性を出すことができるので、やりがいがあった。今回はピエスモンテ風の飾りパンが評価されたが、次回もこの傾向が続くとは限らない。発酵生地をもっと使用した飾りパンが、良いとされる可能性もある」とコメントした。
 佐々木卓也氏は「規定のクロワッサン、パン・オ・ショコラは、生地が安定しないとバターの折り込みに苦労する。現地でどのようなタイプの粉が出ても対応できるように、トレーニングを重ねた。ヴィエノワズリーの自由作品は、デザイン的な美しさと味が評価される。安定した形が完成するまで、時間がかかった。飾りパンの回りに置く食事系のパン・サレは、自国の食材である『おから』をスモークサーモン、生クリーム、チーズと合わせて食べやすくした」と話した。
 さらに、長田有紀氏は「バゲットは生地の力が、仕上がりを決めるポイントになる。自分がどのようなパンを作りたいかイメージし、配合や工程を考えることも大切。現地で用意される粉に合わせて対応できるよう、準備が必要。見た目の華やかさとインパアクトのあるデザインが注目されるように思われるが、審査では味が一番重視される。自分はまだまだ未熟な点があるので、さらに勉強していきたい」と話した。








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