ibaCup代表選手応援講習会 - ブランスリー電子版


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講習会/2009年6月号

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ibaCup代表選手応援講習会


ブーランジェリー ボネロオーナーシェフ中谷幸司氏

サンジェルマン商品開発部技術開発担当部長の山粼豊氏

講師を務めたブーランジェリー オーベルニュオーナーシェフの井上克哉氏

ドイツパン・菓子勉強会が、4月8日に東京・渋谷区にある日木製粉東部技術センターで開催した。講師は、サンジェルマン商品開発部技術開発担当部長の山粼豊氏、ブーランジェリー オーベルニュ(東京)のオーナーシェフ、井上克哉氏、ブーランジェリー ボネロ(岐阜)のオーナーシェフ、中谷幸司氏の3人が務めた。井上、中谷の両氏は今年10月にドイツで開催される2009ib a C u p(イバカップ)の代表選手だ。両氏は、イバに向けて、テーマの「日本」を意識して「色にこだわって日本を表現したい」と語った。講習品目はミルヒブロート、ベルリーナ・ラントブロート、ポーリシュ法のカンバーニュ、ヴァイツェンミッシュブロート、クロワッサン、ブリオッシュ、バニラキップフェルなど9種類。基本的に、これらの講習品目でibaCupに臨む。



ミルヒブロート
牛乳で仕込むコクのあるパン。

【配合%】
イーグル(強力粉)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥45
ゴールデンヨット(強力粉)‥‥‥‥‥‥‥50
グラハム粉(粗い)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5
高梨北海道牛乳(沸騰させたもの)‥‥‥‥6
砂糖‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥6
シュークルルージュ(赤砂糖、明治製菓)‥6
塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0・9
脱脂粉乳‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5
卵黄‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥10
高梨バター‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥20
生イースト‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥3
高梨北海道牛乳‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥58
バニラビーンズ‥‥‥‥‥‥‥‥‥0・15
【工程】
ミキシング‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥L3分LM3分(高梨バター投入)L3分LM6分MH2分
捏ね上げ温度‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥24度C
フロアタイム‥‥1時間20分(パンチ)40分
分割‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥250グラム
ベンチタイム‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥15分
成形‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥なまこ型
ホイロ‥‥‥‥‥‥‥‥32度C75%50分
焼成‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥上火210度C下火190度C20分(スチーム注入)
※グラハム粉が粗いので沸騰させた牛乳と混
ぜておく
※バニラビーンズを入れすぎると発酵障害
が出る
※分割丸めの際クープを入れると発酵が進み、焼き上がりがきれいになる



ベルリーナ・ラントブロート
ライ麦粉の配合量が多い本格的ライブレッド。

【サワー種配合(%)】
特キリン(ライ麦粉)‥‥‥‥‥‥‥‥‥25
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥20
▼初種‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0・8
【工程】
(1)初種をしっかり水に溶かしライ麦粉を木べらで混ぜる(捏ね上げ温度28度C)
(2)28度C80%で18〜20時間置く。
【本捏配合%】
特キリン(ライ麦粉)‥‥‥‥‥‥‥‥‥45
グリストミル(石臼挽き粉)‥‥‥‥‥‥‥30
インスタントイースト赤‥‥‥‥‥‥‥‥0・4
並塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥52
【工程】
ミキシング‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
‥‥‥‥‥スパイラルミキサーでL5分M2分(生イーストと並塩は吸水の一部で溶いておく) 
捏ね上げ温度‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥28度C
フロアタイム‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥15分
分割‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥100グラムなど
成形‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥三角形など
ホイロ‥‥‥‥‥‥‥30度C75%約1時間
焼成‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥270度C〜250度C(スチーム入れ)5分。5分後蒸気を抜き上火220度C下火250度Cで40分
※ミキシングは使用する粉と種によって時間が変わる可能性がある

▼サワー種の初種を作る
【材料グラム】
(1)ライ麦粉200グラム、水200グラムを洗浄した円筒のタッバーに入れ、混ぜ合わせる(捏ね上げ温度26度C)
(2)[1]を28度Cの場所に20〜24時間置く
(3)(2)の種20グラム、ライ麦粉200グラム、水200グラムを洗浄した円筒のタッバーに入れ、混ぜ合わせる
(4)[3]の作業をあと2回繰り返す
20〜24時間後サワー種完熟。初種とする。
※サワー種によってライ麦パンの味が決まると言ってよい



ポーリッシュ法のカンパーニュ
ポーリッシュ法によるカンパーニュ。様々な成形で形のバリエーションを紹介。

【ポーリッシュ種配合%】
クラシック(フランスパン用粉)‥‥‥‥‥30
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥30
インスタントイースト‥‥‥‥‥‥‥‥‥0・1
【工程】
ミキシング‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥手捏ね
捏ね上げ温度‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥25度C
発酵‥28度C75%で3時間置く。8度Cで冷蔵。16時間後から使用可能(冷蔵4〜5度Cだと異なる酸が出ているようだ。7〜8度Cが理想)
【本捏配合%】
グリストミル(石臼挽き粉)‥‥‥‥‥‥‥70
塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2・1
インスタントイースト・赤‥‥‥‥‥‥‥0・4
ユーロモルト‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0・3
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥40
【工程】
ミキシング‥スパイラルミキサーでL4分M3分
捏ね上げ温度‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥23度C
フロアタイム‥45分(パンチ)45分(28度C75%)
分割‥500グラム、250グラム2個、80グラム2個、120グラム
ベンチタイム‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥20分
ベンチタイム‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥20分
成形‥‥500グラムは馬蹄型、250gグラムと80グラムを合わせて双子に、120グラムは4個使用して風車(風車の生地は1キロ分に20%の水を加える)
ホイロ‥‥‥‥‥‥‥28度C75%約1時間
焼成‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥上火250度C下火220度C30〜35分(スチーム注入)
※プリプリした生地が出来上がる。パンチはできるだけ真ん中に集めて行う。

バニラキップフェル
【配合%】
アフィナージュ(薄力粉)‥‥‥‥‥‥‥100
粉糖‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥50
塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0・4
皮付きアーモンドパウダー‥‥‥‥‥‥80
バニラビーンズ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1・2
高梨バター‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥100
卵黄‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥16
【工程】
(1)バターに塩と粉糖を入れ混ぜる
(2)続いてバニラビーンズ、卵黄を入れる
(3)最後にアフィナージュ半分とアーモンドパウダーを入れて混ぜ合わせる
(4)これを冷蔵庫で一晩寝かす
(5)[4]を5センチ×2センチ(1センチ厚)にカット(16グラム)
(6)ベンチタイムを15分とる
(7)ホーニッヘン形に成形する
(8)上火170度C下火160度Cで焼成する
※今回はドイツスタイル。ウィーンスタイルは、もっと砂糖が少ない。


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