２００７三和ＯＦＢ展示会 [記事の閲覧ブランスリー電子版]

記事の閲覧

<<戻る	写真をクリックすると拡大写真が見られます。

話題／2007年6月号

2023年11月18日から、発行から１年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。

２００７三和ＯＦＢ展示会

　製パン材料専門問屋の三和産業（黒田勝士社長、電話０３‐３６２０‐２１０１）は、５月２０、２１の両日、東京・港区の東京都立産業貿易センターで第２１回ＯＦＢ（オーブンフレッシュベーカリー）展示会を開催した。テーマは「おいしい！楽しい！実演広場」。製パン材料や製パン機械のメーカーなどおよそ１００社が、ＯＦＢ向けの製パン材料や機械などを一堂に展示。また、三和産業のオリジナル製品の展示や、様々なテーマでの企画展示なども行われた。

三和ＰＢの製パン材料を紹介。商品開発の一助に様々な情報

三和産業のオリジナル商品の展示コーナー

「とろっとごろっとおいしいカレーＢ（甘口）」

「とろっとごろっとこだわりカレーＢ（中辛）」

「冷めてもサックリこだわり生メンチ」を使った製品（右）と「ＳＳおいしいコロッケ（牛肉）」を使った製品（左）

　今回の展示会では、三和産業のＰＢ商品の展示紹介にも力を入れた。
　同社が、販売代理店の発想で、独自に開発したもので、「とろっとごろっとこだわりカレーＢ（中辛）」「ＳＳおいしいコロッケ（牛肉）」「冷めてもサックリこだわり生メンチ」など、パンに使用する具材などが網羅されている。
　同社は、これまで、同社オリジナル商品として、冷凍パイなどを販売してきたが、新たにパンのフィリングや、調理パンの具材、揚げ油などを開発し、メーカーに製造を依頼、同社オリジナルの商品として販売を開始した。
　開発のコンセプトは、▼生活者ニーズ・市場性を追求した購買代理店発想▼出来ないを出来るに変える熱き開発スピリット▼あらゆる尺度から市場とその可能性を模索する▼新旧データからはじき出された市場性豊かな開発商品▼料理的発想からこれまでにない食材を使用、などだという。
　同社オリジナル商品のひとつの「とろっとごろっとこだわりカレーＢ（中辛）」は、とろっとした食感を出した本格派のカレーフィリングだ。スパイスの調合を工夫して、独特の香りを出した。荷姿は、ピロー２キロ×４（ダンボール入り）。
　このほかにも、綿実油を適度に配合した製パン用固形ドーナツオイル「三和ドーナツオイル３００　１５ｋｇ」、モッツァレラチーズを配合した糸引きのいい製パン用ミックスチーズ「ＳＳこだわりミックスチーズＰ　１ｋｇ」、冷めてもさっくりとした食感を保つという「冷めてもサックリこだわり生メンチ　９０ｇ×４５」など多くの商品がライナップされている。
　三和産業のコメント　私どものお客様であるベーカリー様の商品開発の一助になればと考えて、ＯＦＢ展示会を開いています。パン屋さんも、消費者の声に耳を傾けて変化していかなければ、生き残っていけません。何もしないで値段だけ上げるということはあり得ません。ニーズに合わせた商品作りのお手伝いをさせていただけたらと思っています。
　また、今回は初めての試みとして、「飾りパンコンクール」を開催しています。私どものお客様のベーカリー様にご協力をいただいて作品を出品していただいております。毎年好評の様々な企画展示や「ＯＦＢ店いちおしパン」の展示にも力を入れました。　

出展各社とも、ＯＦＢの差別化のための様々な製品をＰＲ

大和貿易が出品した「マロンペースト」

関東混合機工業が展示したスパイラルミキサー

ホシノ天然酵母パン種が出品したホシノ・ルバンを使用したスコーン

ジェティフーズが出品した「サカダネフレッシュ」

ダイユーは、店舗相談コーナーを出して、ベーカリーオーナーらの相談を受けた。

タニコーが出品したコンベクションオーブン

　ＯＦＢ展示会では、製パン材料や製パン機械のメーカーなどおよそ１００社が、ＯＦＢ向けの製パン材料や機械などを一堂に展示した。
　関東混合機工業（電話０３‐３９６６‐８６５１）は、省スペース設計のスパイラルミキサー「ＳＰＩ‐６３Ｍ（半袋用）」などを展示。同ミキサーは、低速、高速インバーター制御。１００ｒｐｍ～２２０ｒｐｍの任意設定が可能で、幅広い種類の生地に対応する。
　ジェイティフーズ（電話０３‐５７４２‐８１８０）は、吟醸酒の香りの残存効果を高めた酒種乳化固形油脂「サカダネフレッシュ」などを紹介した。
　同製品は、油脂と酒種を乳化し、吟醸酒の香りの残存効果を高めた商品で、表皮のツヤが良く、ソフトでしっとりしたパンが出来る。
　タニコー（電話０３‐５４９８‐７９６８）は、コンベクションオーブンのＰＲに力を入れた。同コンベクションオーブンは、５０品目の製品の焼成プログラムが入力できて、操作が簡単。また、内装にもステンレス素材を使用していて、掃除が楽なもの売りだ。同社担当者は「固定窯と使い分けていただければと考えています」と話した。
　ダイユー（電話０３‐３３２５‐５１７１）は、ベーカリーの新規出店やリニューアルなどの相談に応じるブースを出した。同社は、郊外大型ベーカリーの総合プロデュースに大きな実績を持ち、多くのベーカリーオーナーが相談に来ていた。
　大和貿易（電話０７８‐２２２‐２３１１）は、「マロンペースト」をメインとした展示を行った。栗と砂糖のみで作ったマロンペーストで、糖度を押さえてあるので、栗そのものの風味が味わえる。
　ホシノ天然酵母パン種（電話０４２‐７３４‐１３９９）は、ホシノ・ルバンで作るスコーンなどを提案した。ベーキングパウダーが必要なく、ホシノ酵母が醸し出す旨味が加わって、味わい深いスコーンができるという。

「真夏のフルーＣｈｕ」などのテーマで、アイデアパンを提案

「真夏のフルーＣｈｕ」のテーマで提案された「マンゴーメロンパン」

「パンペルデュ」のテーマで提案された「カラマンデルナッツ」

「健康一パン」のテーマで提案された「白焼きパン　クランベリー＆クルミ」

「真夏のフルーＣｈｕ」のテーマで提案された「夏のブリオッシュ」

　ＯＦＢ展示会では、三和産業が各メーカーの協力を得て、「真夏のフルーＣｈｕ」「パンペルデュ」など様々なテーマで、ベーカリー商品の提案を行った。
　「真夏のフルーＣｈｕ」のテーマで提案された「マンゴーメロンパン」のビス生地の配合は次の通り。
　　　◇
　【材料グラム】
薄力粉‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥１０００
上白糖‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥５００
マーガリン‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥２５０
食塩‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥２
全卵‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥３００
ベーキングパウダー‥‥‥‥‥‥‥‥‥１５
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥２０～３０
ＭＤマンゴー（ＣＦ）（太陽化学）‥‥‥１２０
　　　◇
　薄力粉、上白糖、マーガリン、食塩、全卵、ベーキングパウダー、水からビス生地を作ったら、さらにＭＤマンゴー（ＣＦ）を加える。ＭＤマンゴー（ＣＦ）が水を吸うので、配合外の水（２０～３０グラム）を少しずつ足しながら、生地の硬さを調整する。
　このビス生地を使ってメロンパンを焼き上げ、粗熱がとれたら、マンゴーＡ-４０（太陽化学）を注入する。
　　　◇
　「パンペルデュ」のテーマで提案された「カラマンデルナッツ」の作り方は次の通り。
　【材料％】
アイゼラカラマンデル（粉末のトッピング材、鳥越製粉）‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥１００
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥２０
食パンの耳‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥１００
ひまわりの種‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥２５
かぼちゃの種‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥２５
　【作り方】
(1)食パンの耳を約１センチ角にカットして、一晩乾燥させる
(2)アイゼラカラマンデルと水とを混ぜ合わせ、液状にする
(3)[1]と[2]、ひまわりの種、かぼちゃの種をよく混ぜ合わせる
(4)ベーキングカップに[3]を５０グラム入れて、ホールのアーモンド２～３粒をのせて、さらにアイゼラカラマンデルを３グラム程度振り掛ける
(5)[4]を１８０度Ｃのオーブンで約１０分間焼成する
　　　◇
　このほかにも「真夏のフルーＣｈｕ」のテーマで、ブリオッシュの上にたっぷりとフルーツを飾りつけた「夏のブリオッシュ」などを、「健康一パン」のテーマで、クランベリーとくるみを練り込んだ白焼きパンの「白焼きパン　クランベリー＆クルミ」などを提案した。

関東の有名ベーカリーの人気商品の数々を一堂に展示

「天然酵母パンの店　サンセリテ」の「お茶っぱん」

「クーロンヌジャポンつくば店」の「どっさり春キャベツ」

飾りパンコンクールに出品された、東京タワーなどをモチーフにした作品

　ＯＦＢ展示会では、「ＯＦＢいちおしパン」と題して、関東の有名ベーカリーの人気商品を一堂に展示した。来場者らは、商品開発のヒントを得ようと、熱心に見入っていた。
　展示商品のひとつ「お茶っぱん」は、埼玉県狭山市の「天然酵母パンの店　サンセリテ」が出品した商品。生地に抹茶を練り込んで、抹茶あんを包み、お茶の葉の形に成形して焼き上げたユニークな商品だ。
　また、「どっさり春キャベツ」は、茨城県つくば市の「クーロンヌジャポンつくば店」の商品で、春キャベツとアンチョビを使用した春限定の商品だ。
　一方、「飾りパンコンクール」にも、多くの力作が揃い、来場者の目を楽しませていた。

2023年11月18日から、発行から１年を経過した記事は、会員の方以外にも全文が公開される仕様になりました。

月極購読のすすめ

ブラ立ち読み
(記事の無料メール配信)
詳細はこちら

読んでほしい記事

２００７三和ＯＦＢ展示会 - ブランスリー電子版